三菱 i-MiEV 試乗レポート/岡本幸一郎(3/4)
- 筆者: 岡本 幸一郎
- カメラマン:オートックワン編集部
平坦な道であればMの性能で十分
次いで、今回の改良の目玉であるMについて。
駆動用バッテリーは、Gがリチウムエナジージャパン製であるのに対し、Mは東芝製のリチウムイオン式となっており、モーター自体はGと同じものだが、制御の違いにより性能も差別化されている。
スペックをいくつか比較すると、総電力量は、Gが16.0kWh、Mが10.5kWhであるのをはじめ、最高出力は、Gが47kW[64ps]/3000~6000rpm、Mが30kW[41ps]/2000~6000rpmとけっこう大きく違い、最大トルクは、Gが180Nm[18.4kgm]/0~2000rpm、Mが180Nm[18.4kgm]/0~1000rpmとピーク値は同じながら発生回転数が異なり、そしてJC08モードでの一充電走行距離は、Gが180km、Mが120kmとなっている。
なお、i-MiEVのセレクターレバーは、通常のゲート式ATと同じ形をしていて、「D」ポジションの下に、出力を抑えて消費電力をセーブする「Eco」ポジションがあり、その下が回生ブレーキをもっとも強く働かせる「B」ポジションとなっている。ドライブしたところ、MのDポジションでの加速感は、GのEcoポジションよりもやや速いという印象……と思ったら、まさにMのDポジションでの上限が、GのEcoポジションでの上限と同じという制御になっているとのこと。
そして、バッテリーの違いにより、車両重量はMが1070kg、Gが1110kgとなっているので、その差が影響したと考えれば納得できる。 また、DポジションとEcoポジションでの加速感もGとMでは違いがあり、GではDポジションにするとかなり力強く、Ecoポジションではおとなしく感じられるのに対し、MはEcoにしても、それほど落ち込まない印象だった。
Mの絶対的な動力性能については、人によって見方が違うと思われるが、さすがにきつい上り勾配の連なる箱根のワインディングを走ると、もう少し力が欲しいと感じることもあったのは否めないものの、平坦な道であれば、筆者は従来のEcoポジションでも十分と思っていたので、Mの性能でもあまり不満はないように感じた。
三菱によると、Mは高速にはほとんど乗らず、市街地をメインに使う人を想定したとのこと。 もともとバッテリー容量が小さいため、出力の上限をあえて抑えることで、仮に荒っぽい運転をしても、エネルギーを無駄にすることなく、公称値である走行距離120kmという性能を極力出せるように味付けしたのだという。その意味では非常に理にかなった設定といえるだろう。
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