MINIは種類が多すぎて分からない! 大家族MINIファミリーをグレード別に解説
- 筆者: まるも 亜希子
- カメラマン:MOTA編集部
BMWグループが手がけるようになったMINIがスタートして、もうすぐ20年。今や日本の街中でも元気に走り回る姿がたくさん見られ、女性からの人気も高いブランドの1つとなりました。
当初は3ドアのハッチバックタイプだけだったバリエーションも、いつの間にかいろんなタイプが登場して、パワートレーンもガソリンやディーゼル、プラグインハイブリッドまで。グレードもたくさんあるし、もうなにがなんだかよくわからない、という人も多いかもしれませんね。
この記事では、そんな大家族的なMINIファミリーのボディタイプやグレード構成をわかりやすく解説します。
最もシンプルなグレードは「ONE」
まず定番なのがハッチバックタイプですが、現在は3ドアと5ドアの2タイプがあります。シングルやカップルで乗るのにぴったりな4人乗りの3ドアと、ファミリーでも使いやすい5人乗りの5ドア。グレードはそれぞれ、最高出力や最大トルクの異なるパワートレーンで5グレード設定されていますが、構成はちょっと変わります。
まず3ドアと5ドアで共通するグレードは、運転しやすさと楽しさをバランスよく備えるベーシックグレードとなる「MINI ONE(ワン)」。
1.5リッターの3気筒ガソリンエンジン+7速セミATで、102馬力/190Nmを発揮します。
MINIの定番!「COOPER」は中間グレードにあたる
そして、「MINIと言えばコレ」というほどメジャーな名前がつけられたグレード「MINI COOPER(クーパー)」は、MINIらしい元気な走りが楽しめつつ、快適性もしっかり備えたまさにザ・ミニと言える中間グレード。
1.5リッター3気筒ガソリンエンジンで、ONEよりパワーアップして136馬力/220Nmを発揮。市街地から高速道路までしっかり走ります。
続いて、低速トルクがあって山道などにももってこいの1.5リッタークリーンディーゼルエンジン+6速ATを搭載する「MINI COOPER D」。
こちらは116馬力/270Nmと、スポーツコンパクトくらいパワフルです。
また、ガソリンモデルのハイパフォーマンス仕様という位置付けとなるのが、2.0リッター4気筒ガソリンターボエンジン+7速セミAT搭載の「MINI COOPER S」。ビュンと鋭い加速はとてもスポーティで、羊の皮を被った狼的な存在。192馬力/280Nmを発揮します。
MINIファミリーで最も過激でパワフルなJCW
さて、ここまでは3ドアと5ドア共通のグレード4つをご紹介しましたが、最後の1つはそれぞれ異なるグレードが設定されています。まず3ドアには、サーキットを走ることを前提に数々のチューニングやカスタムが施された、「MINI JCW(ジョン・クーパー・ワークス)」。MINIファミリーで最も過激かつパワフルなモデルとなっていて、2.0リッターのガソリンターボエンジン+6速ATで231馬力/320Nmを発揮します。ハニカムグリルに一本通った真っ赤なバーモチーフや大径タイヤ、2本出しのテールパイプなど、見た目からして迫力満点のモデルです。
5ドアの最上級グレードは「COOPER SD」
そして5ドアの最上級グレードとなるのが、2.0リッタークリーンディーゼルエンジン+6速ATの「MINI COOPER SD」。低速からモリモリとしたトルクがありつつ、高速域でのパワフルさもあり、170馬力/360Nmを発揮します。
MINIにもオープンモデルが存在する!
続いて3つ目のボディタイプとして、今では希少となっているコンパクトな4人乗りのオープンカーである、「MINI CONVERTIBLE(コンバーチブル)」。電動ソフトトップでルーフの開け閉めも簡単な、とても都会的でスタイリッシュなオープンカーですね。
グレードは「COOPER」「COOPER S」「JCW」の3つ。パワートレーンの最高出力と最大トルクは3ドアと同等となっています。
MINI CLUBMANは貴重なステーションワゴンタイプ
次に、これも他のメーカーにはあまりない希少なパッケージとなる、コンパクトなステーションワゴンタイプの「MINI CLUBMAN(クラブマン)」。5人乗りで、最大1250Lに広がる大きなラゲッジスペースを持っています。グレードはなんと7つ。
ベーシックグレードとなるのは、ONEをベースにスタイリッシュなカラーや装備にこだわった「BUCKINGHAM」です。そして「COOPER」「COOPER S」「COOPER D」「COOPER SD」までは5ドアと同じ構成。「COOPER SD」のみ、パワートレーンの出力とトルクが190馬力/400Nmとなっています。CLUBMANならではなのが、「COOPER S ALL4」という4WDモデルがあること。出力とトルクは192馬力/280NmでFFモデルと同じです。
また、最上級グレードには「JCW」があるのですが、ハイパワー化されて306馬力/450Nmまでパワフルになっています。
車高が高くボディサイズが最も大きいMINI CROSSOVER
さて、5つ目のボディタイプとなるのが、ちょっと車高が高くボディサイズもMINIの中でいちばん大きな「MINI CROSSOVER(クロスオーバー)」です。今では輸入ブランドにもコンパクトSUVがありますが、デビュー当時はライバルがおらず、日本でも爆発的ヒットモデルとなりました。
グレードは6つですが、これまでのモデルと異なるのは、パワートレーンのメインがクリーンディーゼルとなり、4WDが多くなること。なのでガソリンエンジンは、ベーシックグレードの「BUCKINGHAM」と最上級グレードの「JCW」のみ。
そして「COOPER D」「COOPER D ALL4」「COOPER SD ALL4」と3つのクリーンディーゼルエンジンが設定されています。さらに、CROSSOVERならではなのが、プラグインハイブリッドの「COOPER SE ALL4」。10.0kWhのバッテリーを搭載し、1.5リッターガソリンターボエンジンとモーターで走ります。EV走行距離が最大約53kmというのはなかなかの実力。充電口は左フロントフェンダーにあり、普通充電に対応しています。
迷ったらオススメはCOOPER!
というわけで、ここまでが現在販売されているMINIのボディタイプとグレードの紹介でした。購入する際は、予算を抑えたけどMINIらしさは楽しみたいという人には「ONE」「BUCKINGHAM」、どれにしようか迷ったらとりあえず「COOPER」。
ガンガン元気な走りを堪能したいなら「COOPER S」、低速トルクの力強さが欲しい人は「COOPER D」というように、パワートレーンの違いやそれぞれのキャラクターを覚えておくと、自分にぴったりのグレードが選びやすいと思います。
今では中古車でしか手に入らない、もっとトンガッたモデルもある
また、MINIはブランドスタート当初から、かなりトンガッたモデルも作っていて、過去には初の2シーターオープンスポーツカーの「MINI ROADSTAR(ロードスター)」、その屋根ありタイプの「MINI COUPE(クーペ)」、4人乗り2ドアのクーペのようなクロスオーバーSUVだった「MINI PACEMAN(ペースマン)」といった個性豊かなモデルたちもありました。中古車市場では見つけることができますので、ぜひチェックしてみてくださいね。
【筆者:まるも亜希子】
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