国産セダンでは敵わない魅力は今も健在「メルセデス・ベンツ Eクラス」新型車解説(2/3)
- 筆者: 渡辺 陽一郎
エンジンの注目は、新開発のクリーンディーゼルターボ
エンジンは直列4気筒の2リッターターボ(チューニングの異なるE200とE250を設定)、V型6気筒の3.5リッターツインターボ(E400)、直列4気筒の2リッタークリーンディーゼルターボ(E220d)がある。
駆動方式は前述のように後輪駆動の2WDを基本とするが、E200/E400・4MATICは4WDを搭載する。
最も注目されるエンジンは、新開発されたクリーンディーゼルターボだ。
欧州で将来導入される排出ガス規制のRDE(Real Driving Emissions/実路走行試験)を視野に入れている。RDEでは市街地、郊外、高速道路というルートを用意して、現実の道路条件下で排出ガスの計測を行う。
従来型の2.2リッタークリーンディーゼルターボでは、排出ガスが酸化触媒を通過した後に、DPF(粒子状物質の除去フィルター)、尿素を使うSCR触媒コンバーターを通る方式だったが、新型はDPFとSCR触媒コンバーターを統合させてエンジン本体に取り付けた。これによって排出ガスの浄化経路が短くなり、温度のコントロールもしやすくなった。
エンジン本体も刷新され、4気筒のシリンダー間隔は従来の94mmから90mmに抑えられ、コンパクト化を実現するとともに、シリンダーとピストンの摩擦低減なども図られた。
最上級のE400 4MATIC エクスクルーシブには「電子制御式エアサスペンション」が備わる
新型クリーンディーゼルターボの最高出力は194馬力(3800回転)、最大トルクは40.8kg-m(1600~2800回転)で、従来型に比べると最高出力が17馬力ほど向上している(最大トルクの数値は等しい)。JC08モード燃費は未定だ。
一方、E200アバンギャルドが搭載する2リッターのガソリンエンジンは、184馬力(5500回転)/30.6kg-m(1200~4000回転)で、JC08モード燃費は14.7km/L。
トランスミッションは、すべてのグレードに9速の有段式ATを搭載した。
プラットフォームとボディについては、アルミニウムの採用などにより、サイズを拡大しながら50kgの軽量化を図った。E200アバンギャルドは1670kgで、国産のLサイズセダンと同等になる。
足まわりには、価格の安いE200アバンギャルドを含めてアジリティ・コントロール・サスペンションを採用。通常の走行時には、ショックアブソーバー内部のオイルがバイパスを流れるために抵抗が抑えられて乗り心地を向上する。旋回時などに大きな力が加わると、バイパスを閉じて減衰力を高める仕組みだ。
最上級のE400 4MATIC エクスクルーシブには電子制御式エアサスペンションが備わり、走行状態に応じて足まわりが最適に設定され、車高も自動調節される。荒れた路面では、最低地上高(路面とボディの最も低い部分との間隔)を15mm高めて走破力を高める効果も持たせた。
装備については、安全運転支援システムのドライブパイロット、緊急自動ブレーキのアクティブブレーキアシストなどがあり、この点については2016年7月28日に掲載された「メルセデス・ベンツ新型Eクラスに搭載されたドライブバイロット徹底解説」を参照していただきたい。
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