マツダ CX-5 SKYACTIV-D(クリーンディーゼル) 試乗レポート/渡辺陽一郎(4/4)

マツダ CX-5 SKYACTIV-D(クリーンディーゼル) 試乗レポート/渡辺陽一郎
マツダ CX-5 XD・Lパッケージ[FF/ボディカラー:ジールレッドマイカ] マツダ CX-5 XD・Lパッケージ[FF/ボディカラー:ジールレッドマイカ] マツダ CX-5 XD・Lパッケージ[FF/ボディカラー:ジールレッドマイカ] マツダ CX-5 XD・Lパッケージ[FF/ボディカラー:ジールレッドマイカ] フロント マツダ CX-5 XD・Lパッケージ[FF/ボディカラー:ジールレッドマイカ] サイドビュー マツダ CX-5 XD・Lパッケージ[FF/ボディカラー:ジールレッドマイカ] エクステリア マツダ CX-5 XD・Lパッケージ[FF/ボディカラー:ジールレッドマイカ] フロント周り マツダ CX-5 XD・Lパッケージ[FF/ボディカラー:ジールレッドマイカ] リアコンビランプ マツダ CX-5 XD・Lパッケージ[FF/ボディカラー:ジールレッドマイカ] 225/55R19 & 19インチアルミホイール マツダ CX-5 XD・Lパッケージ[FF/ボディカラー:ジールレッドマイカ] 試乗レポート1 マツダ CX-5 XD・Lパッケージ[FF/ボディカラー:ジールレッドマイカ] 試乗レポート2 画像ギャラリーはこちら

CX-5では装着したい!「セーフティクルーズパッケージ」

マツダ CX-5 XD・Lパッケージ[FF/ボディカラー:ジールレッドマイカ]マツダ CX-5 XD・Lパッケージ[FF/ボディカラー:ジールレッドマイカ]

2WDと4WDを乗り比べ、4WDの効用も把握できた。4WDは雪道や未舗装路で強いが、舗装された峠道などを走る時の安心感にも結び付く。

例えばハンドルを1回転近く回す急なカーブを曲がる時、2WDでは高い駆動力によって内側の前輪が空転する場合がある。この時、4WDであれば電子制御される多板クラッチの締結力が強まり、後輪の駆動力配分を高めて走行安定性を確保する。

雨天の高速道路などでも前後輪に微妙な回転差が生じ、4WDの機能を生かせるから、総じて走行安定性が向上する。また、不意の降雪に見舞われた時、SUVが登坂路で立ち往生したら情けない。210mmの余裕ある最低地上高も、4WDとの相乗効果で走破力を高める。

4WDの価格は21万円。安い部類に入るので、積極的に選びたい。

マツダ CX-5 XD・Lパッケージ[FF/ボディカラー:ジールレッドマイカ] スマート・シティ・ブレーキ・サポート(SCBS)
マツダ CX-5 XD・Lパッケージ[FF] サイドモニターマツダ CX-5 XD・Lパッケージ[FF] サイドモニター(拡大)

もうひとつ装着したい機能が、セーフティクルーズパッケージだ。3つの装備を組み合わせたメーカーオプションで、特に「スマート・シティ・ブレーキ・サポート」に注目したい。フロントウィンドウの内側にレーザーセンサーを装着し、追突を防止するものだ。

作動するのは時速4~30kmの範囲。時速20km以下なら完全に停止する。渋滞など、ゆっくり走っている時の追突に備えた機能だ。レーザーレーダーは雨や霧でも検知するが、CX-5の検知範囲は約10mだから、時速30km以上では作動しない。歩行者や自転車も検知することができない。

その代わり価格が安く、斜め後方の車両を認識して警告する「リア・ビークル・モニタリングシステム」「クルーズコントロール」と併せて7万8,750円に抑えられた。

注意したいのは、前述のようにレーザーレーダーの検知範囲が短いため、クルーズコントロールは従来型の単純に定速走行できる機能に留まるということだ。車間距離を制御して追従する機能はない。

ならばクルーズコントロールを省いて5万円以下にならないのか。開発者の返答は「もっと安く付けられます」。それならば、スマート・シティ・ブレーキ・サポートとリア・ビークル・モニタリングシステムも全車に標準装着して、量販効果に基づき価格アップを3万円程度に抑えて欲しい。価格据え置きの特別仕様車を設定する手もある。

マツダ CX-5 XD・Lパッケージ[FF/ボディカラー:ジールレッドマイカ] フロント

それにしても、CX-5は久々と言える程、実に興味深いクルマだった。20Sのガソリンエンジンは軽快な運転感覚が楽しく、XDのディーゼルは奥の深い魅力を秘める。

一般的なディーゼルの使い方は高速道路の長距離移動だが、2,000回転付近を積極的に使えば渋滞時でも退屈しない。ハンドル/アクセル/ブレーキは、ドライバーの操作に対して忠実に反応し、車両との一体感が味わえる。さまざまな機能に気を配り、1台のクルマとして整合性を持って結実させた。

唯一、難点を挙げるなら、1,840mmの全幅と良好とはいえない斜め後方の視界がある。最小回転半径も5.5mだから小回り性能もいま一歩。主力の市場は、SUVとあって相変わらず北米になるからだ。

となれば、日本ユーザーとしては、ひとまわり小さな「CX-3」の登場を望みたい。エンジンは1.6リッタークラスのさらにエコ度を高めたディーゼルはどうか。良いクルマに乗ると、妄想もどんどん膨らむ。

日本のユーザーを見据えた今後の発展にも期待したい。

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渡辺 陽一郎
筆者渡辺 陽一郎

1961年生まれ。自動車月刊誌の編集長を約10年務めた後、フリーランスのカーライフ・ジャーナリストに転向。「読者の皆さまに怪我を負わせない、損をさせないこと」が最も重要なテーマと考え、クルマを使う人達の視点から、問題提起のある執筆を心がけている。記事一覧を見る

樺田 卓也 (MOTA編集長)
監修者樺田 卓也 (MOTA編集長)

自動車業界歴25年。自動車に関わるリテール営業からサービス・商品企画などに長らく従事。昨今の自動車販売業界に精通し、売れ筋の車について豊富な知識を持つ。車を買う人・車を売る人、双方の視点を柔軟に持つ強力なブレイン。ユーザーにとって価値があるコンテンツ・サービスを提供することをモットーとしている。

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