【公道試乗】マツダ CX-3 試乗レポート/藤島知子(4/5)
- 筆者: 藤島 知子
- カメラマン:和田清志
MTモデルにナチュラル・サウンド・スムーザーが装着されない理由とは
一方で、同じグレードとなる「XD Touring L Package」の6速MT仕様にも試乗することができた。こちらはディーゼルエンジンの振動を打ち消す『ナチュラル・サウンド・スムーザー』は搭載していない仕様となる。
エンジン回転を上まで引っ張りながらリズミカルにシフトアップするMTのドライブには、エンジンのビート感がむしろ気持ちよく感じられて、スポーティな気分を盛り上げてくれた。そうした意味では、好みによってエンジンのビートが「ウルサイ」か「気持ちよい」のかという感じ方は乗り手によって異なるものであり、ナチュラル・サウンド・スムーザーが敢えてATモデルにのみオプション設定されている理由も頷けた。
SKYACTIV-Dならではの心地良いフィーリングが愉しい
1.5リッターのディーゼルエンジンのトルクは1400回転あたりから得られることもあり、一般道で上り坂に差し掛かると、3速だったギアは2速に落とさないと力不足に感じる場面も。このあたりはちょっと忙しなく、1500ccという排気量を意識せざるを得ない部分でもある。
ただ、高速域を走らせる分には、デミオと同じパワートレーンにちょっと大きな上屋を乗せたからといって力不足に感じることはない。4千回転を超えたころには、なかなか聴かせてくれるサウンドが響き、5千回転のレッドゾーン手前まで、ディーゼルながら気持ちよく回る回転フィールを楽しませてくれる。このあたりの軽快さと振動の少なさは、低圧縮比を実現したマツダのSKYACTIV-Dならではの心地良いフィーリングともいえる。
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