欧州Bセグ セミAT車 徹底比較(4/4)
- 筆者: 岡本 幸一郎
- カメラマン:茂呂幸正
一歩踏み出したBセグの世界標準
基本的には従来モデルのキャリーオーバーではあるが、もともと素性の悪くないクルマだけに、それをベースに全方位にわたり進化・洗練させた5代目ポロの仕上がりも概ね上々といえる。しかも、内外装の質感を高め、各種上級装備を与えるなどし、内容的に非常に充実させながらも、価格を据え置いて出てきたことを大いに歓迎したい。
とくに安全装備の充実ぶりは目を見張るレベルにある。これほどのクルマが、この価格で手に入るようになったのも、こんな時代なればこそといえるはず。さらに、5代目ポロはBセグメントの世界基準として一歩踏み出し、新たなスタンダードをつくったといっていいだろう。
また、従来よりボディサイズが大きくなったといっても、まだ日本の5ナンバー規格に収まるサイズにとどめられたことも、上にはゴルフがあることだし、見識だと思う。まもなく1.2リッターTSIエンジンを搭載したモデルを追加する予定で、そちらにも期待したいところ。
現代的フレンチベーシックの味わい
プジョー車全体の販売がやや低調な中で、207シリーズは比較的健闘している。上級の308シリーズの不振の原因のひとつに、207がよくできているからというのも挙げられるはず。価格差のわりに、得られるものを考えると、207で十分と感じる人が少なくないのだろう。
その207の中にも下から上まであり、上を求めれば、新設定のスタイル1.6が199万円、プレミアムが219万円、さらにはシエロが249万円、シエロのレザー内装(受注生産)が270万円という、豊富なラインアップから選べるところも、プジョー207ならではである。
こうした豪華版を設定するなどして気を吐いたプジョーだが、プジョーというブランドに期待されるのは、どちらかというと低価格でとっつきやすいところのようで、その特徴をより伸ばす形で登場したのが、新しい207スタイルといえるだろう。
もともと買い得感があると感じていた207スタイルに、さらに一部装備の充実が図られながらも、1割もプライスダウンを図り、20万円以上安く提供されたことに大きな価値がある。そしてこのモデルは現代的なフレンチベーシック車の味わいに満ちている。
このデザインを楽しむためのクルマ
登場から時間が経過したが、ハイセンスなデザイン性はいまだ色褪せない。このクルマの魅力は、そこにつきるのではと思う。いわゆるイタ車らしい刺激を求めると、このクルマはその類のものはあまり持ち合わせていない。
むしろ、このデザインを楽しみつつ、普通に使えることをヨシとしたようなクルマといえる。販売の傾向からグレードが整理されたが、「プラス」の装備の充実ぶりはコンパクトカーとしては異例で、それに対する価格設定にも大きな買い得がある。
スカイドームのような設定があること自体にも、このクルマを選ぶ価値はあるといえる。乗り味も、上記2モデルと比べると、デュアロジックの仕上がりには少々アラは見られるが、2ペダルMTとしては、そつなく仕上がっているほうではないかと思える。
むしろ、コンパクトカーながら、ゆったりと安定感ある乗り味に大いに好感を持った。
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