RX/GLE/X5を徹底比較 ~存在感抜群のLサイズラグジュアリーSUV~(1/4)
- 筆者: 渡辺 陽一郎
- カメラマン:茂呂幸正・和田清志
存在感抜群のLサイズラグジュアリーSUV
クルマのジャンル分けには曖昧な面が多いが、特にSUVは線引きが難しい。
もともとSUVは悪路を走るためのクルマだった。
2輪駆動では悪路で立ち往生するから4輪駆動の機能を備え、悪路走行では車両に加わる衝撃も大きいから、トラックのような強固なフレームにボディを架装する。デコボコを乗り越えることを考えて大径のタイヤを備え、最低地上高(路面とボディの最も低い部分との間隔)には余裕を持たせた。河を渡る場面も想定され、浸水を防ぐために床を持ち上げた面もある。
となれば必然的に着座位置と天井の高いクルマになる。日本車でいえばトヨタ ランドクルーザーが代表だ。1970年代までは商用車として1/4ナンバーで登録される「作業車」が中心だった。山林で荷物を運ぶ用途も多く、ボディの上半分は商用バンの形状になる。
ところが日本では、1982年に初代三菱 パジェロが登場して一般ユーザーもSUVを使うようになり、1990年代に入ると、大径タイヤを備えた背の高いボディがファッションとして人気を得た。
また1990年代には北米を含めてSUVのニーズが高まり、その代わりにステーションワゴンの需要が下がって車種の数も減った。
そこで増えたのが都市型SUVだ。価値観が交錯するという意味でクロスオーバーという表現もある。本質はワゴンで、最低地上高もさほど高くない2WDが中心だが、少し大きなタイヤを履かせてSUVの雰囲気を演出している。
欧州メーカーは、高速走行の機会が日常的に多いこともあって高重心のSUVやミニバンに懐疑的だったが、北米の旺盛な需要に対応して走行安定性を高め、2000年頃からSUVを豊富にそろえはじめた。
とはいえクルマの床と天井は、必要な最低地上高と室内高を確保できれば低いほど好ましい。乗降性が向上して空気抵抗は減り、ボディが軽くなって重心も下がる。動力性能、走行安定性、乗り心地、燃費、使い勝手などに良い影響を与えるわけだ。
なので「悪路を走らないのに背を高くする」今の売れ筋SUVは理屈に合わないが、外観が個性的、(結果的にではあるが)視界が良い、ボディの基本形状がワゴンあるいはハッチバックだから、後席を含めて居住空間が広く荷物も積みやすいといったメリットはある。
そこで日産 ジュークが登場した2010年頃からSUVが注目され、クーペやセダンの売れ行きが低調な今、趣味性の強い車種が堅調に売れる貴重なジャンルになった。
今回は趣味性をさらに強めた上級のLサイズSUVとして、レクサス RX、メルセデス・ベンツ GLE、BMW X5の3車種を比較したい。
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