【比較】スバル WRX S4・STI vs 三菱 ランエボX どっちが買い!?徹底比較/渡辺陽一郎(2/2)

【比較】スバル WRX S4・STI vs 三菱 ランエボX どっちが買い!?徹底比較/渡辺陽一郎
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機敏な操舵感で攻める気にさせてくれる「ランエボX」

三菱 ランサーエボリューションX三菱 ランサーエボリューションX

ランサーエボリューションXの操舵感は“玩具性が強い”というか、かなり“機敏”だ。

車両が面白いように内側へ回り込む。この影響で後輪の接地性は不足気味。ビルシュタイン製のショックアブソーバーを備えた「GSRハイパフォーマンスパッケージ」「GSRプレミアム」よりも、ノーマルサスペンションの方がこの傾向は顕著に感じられる。

乗り心地も硬めの設定で、ノーマルサスペンションは跳ねる印象が強い。今日の市販車では特殊なハンドリングだが、そこがランエボXの個性だろう。

S-AWCの効果もあり、後輪駆動車のようにアクセル操作でボディの前方を内側へ向けられる。今日のクルマだからASC(横滑り防止装置)が装着され、ハンドリングの性格は特殊でも、万一の時には挙動を立て直してくれるから不安はない。

デビューから7年を経ており、乗り心地まで含めると古さを感じさせるが、攻める気分にさせる運転感覚はランエボXの特徴だ。

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高い旋回速度に乗り味も洗練されている「WRX」

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一方、WRXは設計の新しいスポーツセダンらしく、さまざまな部分がバランス良く造り込まれている。

ランエボXのように強引に曲がる感覚はないが、旋回速度はきわめて高い。乗り心地もランエボXに比べると快適だ。

WRXで一般的な選択は、CVT(無段変速AT)と組み合わせる「S4」だが、6速MTのSTIでも快適性に不満はない。動力性能は、設計が新しい分だけWRXが洗練されている。

最高出力や最大トルクの数値に大差はないが、WRXはS4、STIともに低回転域の駆動力にも余裕があって加速感は滑らか。

スバル 新型WRX S4

対するランエボXは、設計の新しいWRXに比べると、2000回転を超えたあたりからの駆動力の盛り上がりが少し古さを感じさせる。

そして決定的な違いは安全装備だ。

WRXのS4には、進化したアイサイトバージョン3を装着。衝突の回避を支援すると同時に、車間距離を自動制御するクルーズコントロールとしても機能する。

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ランエボのTC-SST装着車は2015年3月に生産終了!ご購入はお早めに!

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JC08モード燃費は、WRXのS4が「13.2km/L」、STIが「9.4km/L」。ランエボXのGSRは、6速AT仕様のTC-SSTが「10.2km/L」で5速MTは「10.4km/L」だ。ランエボXは設計が古い割に、燃費性能はさほど見劣りしていない。

車両価格は、ビルシュタイン製のショックアブソーバーを備えたグレード同士で比べると、WRX・S4・2.0GT-Sアイサイトが「356万4000円」、WRX・STI・タイプSが「411万4800円」、ランエボX・GSRハイパフォーマンスパッケージが「437万5080円」(TC-SST)になる。

ランエボXは価格が高くなる代わりに、後輪左右の駆動力配分を変化させるAYC、ブレンボ製のブレーキ(WRX・STIもブレンボ製)、レカロ製のシートなどを標準装着する。

WRXとランエボは、前述のように互いに競い合いながら進化してきた。

そして同じタイプの高性能4WDセダンでありながら、WRXは自然な運転感覚を重視しており、ランエボXはハイテクを駆使して不自然なほど良く曲がる。運転感覚の違いも興味深い。

クルマ好きとしては、ランエボXにも進化を続けて欲しい。

特にS-AWCの4輪制御技術は、安全性を高めるメカニズムとしても注目される。ランエボXでS-AWCの新しい世界を築いて欲しい。

三菱 ランサーエボリューションX

なおランエボXは、今後バリエーションを縮小させる。

2015年3月末(2014年度中)に、6速AT仕様のTC-SST装着車が生産を終了するからだ。それ以降に購入できるランエボXは、GSRの5速MTのみになる。

ランエボXの売れ筋はTC-SST装着車だから、購入するなら早めに判断した方が良いだろう。実質的に最後のチャンスになる。

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渡辺 陽一郎
筆者渡辺 陽一郎

1961年生まれ。自動車月刊誌の編集長を約10年務めた後、フリーランスのカーライフ・ジャーナリストに転向。「読者の皆さまに怪我を負わせない、損をさせないこと」が最も重要なテーマと考え、クルマを使う人達の視点から、問題提起のある執筆を心がけている。記事一覧を見る

樺田 卓也 (MOTA編集長)
監修者樺田 卓也 (MOTA編集長)

自動車業界歴25年。自動車に関わるリテール営業からサービス・商品企画などに長らく従事。昨今の自動車販売業界に精通し、売れ筋の車について豊富な知識を持つ。車を買う人・車を売る人、双方の視点を柔軟に持つ強力なブレイン。ユーザーにとって価値があるコンテンツ・サービスを提供することをモットーとしている。

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