ホンダ フィット・トヨタ アクア・日産 ノートを徹底比較 -燃費性能に優れた売れ筋コンパクトカー-(4/4)

ホンダ フィット・トヨタ アクア・日産 ノートを徹底比較 -燃費性能に優れた売れ筋コンパクトカー-
ホンダ フィット 1.5 ハイブリッド Fパッケージ ビビッドスカイブルー・パール ホンダ フィット 1.5 ハイブリッド Fパッケージ ビビッドスカイブルー・パール ホンダ フィット 1.5 ハイブリッド Fパッケージ ビビッドスカイブルー・パール ホンダ フィット 1.5 ハイブリッド Fパッケージ ビビッドスカイブルー・パール ホンダ フィット 1.5 ハイブリッド Fパッケージ ビビッドスカイブルー・パール ホンダ フィット 1.5 ハイブリッド Fパッケージ ビビッドスカイブルー・パール ホンダ フィット 1.5 ハイブリッド Fパッケージ ビビッドスカイブルー・パール ホンダ フィット 1.5 ハイブリッド Fパッケージ ビビッドスカイブルー・パール ホンダ フィット 1.5 ハイブリッド Fパッケージ ホンダ フィット 1.5 ハイブリッド Fパッケージ ホンダ フィット 1.5 ハイブリッド Fパッケージ 画像ギャラリーはこちら

低燃費に加えて動力性能は1.8リッター並みにパワフル

ホンダ フィット 1.5 ハイブリッド Fパッケージホンダ フィット 1.5 ハイブリッド Fパッケージ

フィットハイブリッドはエンジンとモーター駆動を併用したシステム最高出力は137馬力で、ノーマルタイプの1.5リッターエンジンを上まわる。加速力は1.8リッター並みだ。1500~2000回転付近でも十分な駆動力が発揮され、4500回転前後からの速度上昇も鋭い。

2組のクラッチを使う7速ATも魅力的。モーター駆動時にはエンジンを切り離すことにより抵抗が減って燃費を向上させ、クラッチが接続している状態ではアクセル操作による速度の微調節も容易だ。

となればFパッケージのATがDとLレンジのみでは不満。CVT(無段変速AT)では必要には思えないパドルシフトによるマニュアル変速機能が欲しい。Sパッケージのみの装着だが、ほかのグレードでも選べると良い。

走行安定性は、15インチタイヤではボディが重く感じられ、駆動用電池をリアサスペンションの後部に配置したから旋回時には慣性の影響も受ける。前後輪の重量配分は、車検証の記載値で前側が63%、後ろ側が37%。ほかのグレードに比べてバランスは良いが、後端部分が重いために旋回状況によっては後輪の接地性が削がれやすい。

乗り心地は14インチタイヤを履いた1.3リッターモデルに比べると重厚な印象だが、やや上下に揺すられる。

注目されるのは、RSに準じた足まわりと16インチタイヤを備えるSパッケージで、走行安定性と乗り心地が両方とも向上する。実用機能を充実させて買い得なのは172万円のFパッケージだが、走りの違いとパドルシフトの装着を考えればSパッケージが欲しい。ただし価格は193万円と高い。スポイラー類などをレスオプションとした10万円くらい安いSパッケージ選べると良心的だ。

運転感覚がスポーティーで燃費も売れ筋グレードでは最高峰

トヨタ アクア Sツーリングパッケージトヨタ アクア Sツーリングパッケージ

車両重量が1080kgと軽く、動力性能は十分。フィットハイブリッドよりもモーターの存在を意識させ、駆動用電池が十分に充電されていれば、時速25km付近まではエンジンを停止させた状態で活発に速度を高める。

この後、エンジンが始動するが、発売当初はノイズが唐突に高まった。2013年5月の改良で遮音性能が見直され、以前よりも違和感が少なくなり、巡航状態を含めて静粛性が向上した。

試乗車は11万250円のツーリングパッケージを装着。ルーフスポイラーなどと併せて、16インチのタイヤとアルミホイール、専用に設定されたサスペンションも備わる。アクアは全グレードにわたって全高と重心が低く、運転感覚は機敏な印象だ。ツーリングパッケージの装着で、走行安定性と機敏な操舵感がさらに際立つ。

乗り心地は路面上の細かなデコボコを伝えやすく、上質とはいい難いが、ノーマルサスペンションと15インチタイヤの組み合わせに比べれば、ツーリングパッケージ装着車は快適だ。

ただし最小回転半径が5.7mと大回りになる。15インチタイヤを備えたノーマルタイプは4.8mだから、選択に悩むユーザーも多いだろう。一般的に最小回転半径が5.3mを超えると、右折車線からのUターンなどが行いにくくい。コンパクトなハイブリッド車のメリットが薄れる。

それでもアクアは、5ドアクーペ風の外観とスポーティーな運転感覚が持ち味。2名以内の乗車で運転を楽しんだり、長距離を移動するならアクアにメリットがある。燃費性能も売れ筋グレードではナンバーワンだ。

低燃費でもスーパーチャージャーを装着して動力性能を向上

日産 ノート 1.2 メダリスト日産 ノート 1.2 メダリスト

ノート メダリストが搭載するエンジンは、直列3気筒の1.2リッターにスーパーチャージャーを装着する。スーパーチャージャーは主に1800回転を超えた領域で作動するが、クラッチが備わり、ECOモードではアクセルペダルを深く踏み込んだ場合を除いて作動をカットできる。

動力性能は過給状態では1.5リッタークラスに相当し、力不足を感じない。クセがなくて扱いやすい。

ただし直噴式のノイズが伴い、スーパーチャージャーの作動も加わると少々耳障り。加えて装着に伴う価格上昇も約20万円と割高だ。

なので平坦路における使用が中心なら、ノーマルエンジンも検討したい。動力性能は低下して、JC08モード燃費はメダリストの24km/Lに対して22.6km/Lになるが、運転感覚は素直で扱いやすく、価格も安い。

操舵に対する正確性はあまり高くないが、自然な印象に仕上げた。機敏な走りを求めなければ満足できる。長いホイールベースの効果で走行安定性にも不満はなく、幅広いユーザーにとって馴染みやすい。

乗り心地は転がり抵抗を抑え、足まわりのコストを低減したこともあって少し粗く感じる。内装の質感と併せて、今後の改良で手を加えて欲しい。

それでもノートのリアシートはライバル2車よりも広く、実用性の優れたコンパクトカーだ。対極に位置するのはアクアで、優れた燃費性能に加えてスポーティーな走りも味わえる。フィットハイブリッドは現行型になって動力性能や居住性を高め、総合的な満足度が高い。

フィットの進化は、アクアやノートの改良を促す効果も大きい。今後もこの3車は、コンパクトカーの有力な選択肢であり続けるだろう。

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渡辺 陽一郎
筆者渡辺 陽一郎

1961年生まれ。自動車月刊誌の編集長を約10年務めた後、フリーランスのカーライフ・ジャーナリストに転向。「読者の皆さまに怪我を負わせない、損をさせないこと」が最も重要なテーマと考え、クルマを使う人達の視点から、問題提起のある執筆を心がけている。記事一覧を見る

樺田 卓也 (MOTA編集長)
監修者樺田 卓也 (MOTA編集長)

自動車業界歴25年。自動車に関わるリテール営業からサービス・商品企画などに長らく従事。昨今の自動車販売業界に精通し、売れ筋の車について豊富な知識を持つ。車を買う人・車を売る人、双方の視点を柔軟に持つ強力なブレイン。ユーザーにとって価値があるコンテンツ・サービスを提供することをモットーとしている。

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