スズキ 新型ワゴンR vs ダイハツ ムーヴ どっちが買い!?徹底比較(4/4)
- 筆者: 渡辺 陽一郎
【新型ワゴンR vs ムーヴ 価格対決】価格自体はムーヴが安いが、実質的にはワゴンRがお得か
価格の割安感はどうか。ワゴンRは新型車だから、まず先代と価格を比較してみよう。
売れ筋の「ワゴンR FXリミテッド」で比べた場合、車両価格は先代型よりも約3万円高い。
加えて前述のフロントスタビライザーをカット。CDオーディオも標準装着からオプション設定に変えたので、合計約6万円の値上げになった。その代わり、アイドリングストップを含めた各種の低燃費技術が採用され、28.8km/LのJC08モード燃費を達成している。
一般的にアイドリングストップの価格換算額は3~5万円で、燃費の向上率は6~8%だ。現行ワゴンRは6万円の上乗せで30%弱の燃費向上を実現しており、先代ワゴンRよりも新型ワゴンRのほうが割安と判断できる。
次は、ムーヴとの比較だ。グレードはワゴンRがFXリミテッド(124万9500円)、ムーヴはX(122万円)。価格はムーヴが約3万円安く、2.5万円相当のCDオーディオも備わるが、ワゴンRのFXリミテッドには9万円相当のエアロパーツが標準装着される。ほかの装備レベルはほぼ同じ。
となれば、JC08モード燃費が1.8km/L勝ることも含めてワゴンRがお買い得となる。
次は、ターボモデルの上級シリーズでの比較。
ワゴンR スティングレーT(149万6,250円)とムーヴカスタム RS(149万円)を比べる。この2車の価格は同等。装備も15インチのアルミホイールからオートライトまで拮抗する。例えばワゴンRはATにパドルシフトを備えているが、ムーヴはリヤ側にもスタビライザーが付くという具合だ。
JC08モード燃費はムーヴが24.2km/L、ワゴンRは26.8km/Lだから、ワゴンRがわずかに買い得となる。
以上のように、両車の買い得感を比べると少しずつだがワゴンRが勝る。
軽自動車は基本的に国内専売。海外事情に左右されにくく、後発の車種は国内のライバル車を見据えて装備と価格を決めるからだ。
燃費数値も同様。ワゴンRは飛躍的に高めたが、アルトエコはミライースを0.2km/L上まわる30.2km/Lとなった。後発の車種は、人気のライバル車を強く意識するわけだ。
軽自動車は日本のユーザーを見据えて開発されるため、本質的に売れる素性を持つ。そこに分かりやすい燃費と価格の競争も加わり、市場をさらに活性化させている。
ワゴンRがここまで頑張れば、ムーヴを筆頭にダイハツ車も黙っていない。ホンダも「ワゴンR対策」を練っているだろう。そしてスズキはワゴンRの低燃費技術をMRワゴンとOEM車のモコ、さらにパレットやルークスにも展開する。熾烈な競争が奏効して、ますます軽自動車は燃費性能を高めて魅力を増すわけだ。
そしてワゴンRとムーヴに共通することは、低価格で燃費を向上させながらも内装や走りの質を下げていないこと。この点は昨今のコンパクトカーと大きく違う。
現時点で軽自動車は新車販売されるクルマの36~38%前後を占めるから、今のままコンパクトカーが商品力で押されると、国内販売の過半数が軽自動車になる可能性も高い。
日本のユーザーのために開発すれば、その努力は国内市場で必ず報われるのだ。
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