フィアット 500X(チンクエチェント X) 海外試乗レポート/嶋田智之(3/5)
- 筆者: 嶋田 智之
- カメラマン:FCAジャパン株式会社
フィアット「500」の一族であることが反射的に理解できるデザイン
「500X」にはディテールの違いで、あっさりとシンプルな印象の“シティ”に、スキッド・プレートやアニマル・ガード風バンパーなどを備えた“オフロード”という2種類のルックスが用意されているのだけれど、どちらも見た瞬間にフィアット「500」の一族であることが反射的に理解できる。
「500」と較べて前後も左右も上下も斜めも大きくなって、膨らんで、ドアの数だって増えてるのに、どう見てもチンクエチェント以外のナニモノでもない。この辺り、ミニとミニ・クロスオーバー&ペースマンの間柄よりも、たどたどしさがなくスムーズに思える。
もちろんフィアット「500」を知らない人はそんなふうに考えたりはしないだろうけれど、仮に知らなかったとしても、他のクロスオーバーSUVには似た姿を探せない絶妙なまろやかさのあるフレンドリーなスタイリングを眺めてるうちに、自然にほんのりと惹き付けられていくんじゃないだろうか?
“チンクエチェント”とはサイズではなく世界観
ドアを開けて室内に乗り込んでも、「ああ、チンクエチェントなんだなぁ……」と素直に感じられる。実際のところは標準型の「500」より質感も高いし、シートやトリム類も高級感を増してるし、外観同様に全く新規にデザインされているのだけれど、受ける印象が同じで不思議にホッとした気分になれるのだ。
そう、“チンクエチェント”とはサイズではなく世界観。「500X」ではそれが実に巧みに再現されている。フィアットのチェントロ・スティーレ(デザイン・センター)がなかなかの手練れ揃いなことは判っていたけど、今回も凄くいい仕事をしたのだな、と実感した。
僕はもうこの段階で、フィアット「500X」は「あり!」と判断した。基本的なプラットフォームが兄弟ブランドとなったクライスラーのジープ レネゲードと多くの部分を共有する新設計であることもあって、乗り味そのものはチンクエチェントとは全く違うものになってるだろうけど、それはそれでいいんじゃない? と。
[チンクエチェントのように”爽快で楽しい”乗り味は健在・・・次ページへ続く]
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