フィアット 500X(チンクエチェント X) 海外試乗レポート/嶋田智之(2/5)
- 筆者: 嶋田 智之
- カメラマン:FCAジャパン株式会社
フィアット 500(チンクエチェント)ファミリーに新しい仲間が加わった
──と、いきなり結論めいたことをまくし立てる前に、このクルマを御存知ない方のために少し説明をしておくべきだった。
フィアット「500X」は、チンクエチェントことフィアット「500」のファミリーに仲間入りした最も新しいモデル。
スタンダードな3ドア ハッチバックの“500”、そのオープンカー版でルーフ全体が電動式のスライディング・ソフトトップとなる“500C”、チンクエチェントのイメージを4ドアのミニバン風ボディへ落とし込んだ“500L”、そのオフローダー系SUV風“500Lトレッキング”、500Lの拡大版で3列シートを持つ“500Lリビング”とすでに5つのモデルが存在していて、ファミリーの第6弾として2014年秋に発表されたのが、「500X」だ。
サイズ的には「500」と「500X」は全く別物
ボディサイズは、仕様の違いで少々異なるモデルもあるが、基本的な数値としては全長4,248mm、全幅1,796mm、全高1,608mmで、ホイールベースは2,570mm。同様に本国仕様の数値でいうなら、標準的な「500」は全長3,546mm、全幅1,650mm、全高1,490mm、ホイールベース2,300mmだから、その差はざっとふたまわり以上、といったところだろう。
このサイズの中に、大人5人の居住スペースと、通常は350リッターで後席をたためば1,000リッターの荷室という、家族のための充分に実用的といえる空間が収まっている。
ただ、チンクエチェントという名前からイメージすると、その大きさにはちょっと面食らうかも知れない。サイズ的には全く別のクルマだ。
それに加えて「500X」のプラットフォームは新設計で、実のところ兄弟ブランドとなったクライスラーのジープ レネゲードと多くの部分を共有している。ボディサイズが違うのだから当然といえば当然だけど、つまり成り立ちとしても違っている。
そんなこともあって、一部のガチなチンクエチェント・ファンから「こんなデカいのはチンクエチェントじゃない」といった声があがったのも事実だ。まぁ、そのマニア心は解らないでもない。
解らないでもないのだけれど、一方では「それってちょっと原理主義的かなぁ……」なんて思っていたりもする。見るからに楽しそうな雰囲気だし、スタイリッシュなんだからいいじゃん?という気持ちの方が強いのだ。とりわけ実物をしげしげと見た後では。
[フィアット「500」の一族であることが反射的に理解できるデザイン・・・次ページへ続く]
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