ダイハツ 新型 ムーヴ・ムーヴカスタム 試乗レポート/渡辺陽一郎(6/6)
- 筆者: 渡辺 陽一郎
- カメラマン:小林岳夫
新たな節目を迎えた6代目ムーヴ
ムーヴ カスタム RS ハイパー SAは内装も凝っていて、シート生地は本革とファブリックの組み合わせになる。カスタムの全車に、TFTカラーマルチインフォメーションディスプレイも装着した。スピード&タコメーターの中央に、スマートフォンを連想させる縦長のカラーモニターが備わり、瞬間&平均燃費、ATレバーのシフト位置、さらにアナログ時計風の表示など、いろいろな画面に切り替えられる。
このムーヴ カスタム RS ハイパー SAの内外装を見ていたら、2002年に登場した3代目のムーヴを思い出した。この時もスイッチ類の照明を大幅に増やし、内外装の質感を大幅に高めている。6代目になった新型ムーヴは、12年後の新たな節目を迎えたのかも知れない。
もっと頑張れ、日本のコンパクトカーよ!
カスタムから開始された外観デザイン、運転感覚と乗り心地の大幅な向上など、新型ムーヴは趣味性も重視して開発された。今までの軽自動車が不得意だった部分に目を向けている。そして運転感覚や乗り心地はクルマ好きのユーザーが重視する部分でもあるから、今後は軽自動車への代替えがさらに加速するかも知れない。だから冒頭で述べたように「コンパクトカーのユーザーが軽自動車に奪われる!?」という危機感を持った。
このことを開発者に告げると、「いや、もうすでに軽自動車が勝っているでしょう」と言う。けれどもダイハツにもコンパクトカーは用意されているのも事実だ。
私は軽自動車が大好き。新型ムーヴの登場はとても嬉しいが、この時ばかりは日本の小型車にエールを送りたい気分になった。
[レポート:渡辺陽一郎]
ムーヴ X ”SA”[FF] 主要諸元
全長x全幅x全高:3395x1475x1630mm/ホイールベース:2455mm/車両重量:820kg/駆動方式:前輪駆動(FF)/乗車定員:4名/エンジン種類:直列3気筒 DOHC 12V ガソリンエンジン/総排気量:658cc/最高出力:52ps(38kW)/6800rpm/最大トルク:6.1kg-m(60N・m)/5200rpm/トランスミッション:CVT(自動無段変速機)/燃料消費率:31.0km/L[JC08モード燃費]/メーカー希望小売価格:1,306,800円[消費税込み]
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