遂に、軽をお手本に造られた新時代の小型車が現れた!/新型「ダイハツ ブーン/トヨタ パッソ」試乗レポート(5/6)
- 筆者: 渡辺 陽一郎
- カメラマン:茂呂幸正
スタビライザーの追加などにより、より自然なハンドリング性能を得る
走行安定性は、先代型では旋回時にボディが唐突に傾いて不満だったが、新型ブーン/パッソは満足できる。旋回時や車線変更におけるボディの傾き方は小さくないが、姿勢の変化が穏やかに進行するから挙動を乱しにくい。
背景には新型のさまざまな改良がある。
ボディの各部に補強を施し、先代型では非装着だったスタビライザー(ボディの傾き方を制御する棒状のパーツ)を前後の足まわりに組み込んだ。
新型ブーン/パッソのリアサスペンションはトーションビーム式だから、構造的にスタビライザー効果を発揮するが、別途装着することで横方向の剛性などを向上させている。ホイールベース(前輪と後輪の間隔)を50mm伸ばして2490mmとした効果も大きい。
さらに、ステアリングの支持剛性も高めて、操舵感の曖昧さを払拭した。操舵に対する車両の反応は、スポーティーカーではないから少し鈍いが、おおむね自然な感覚で運転できる。
後輪の接地性や操舵感覚には更なる改善を望みたい
その上で気になったのが後輪の接地性だ。
通常の走行では問題ないが、危険回避時には後輪の踏ん張り感が若干削がれやすい。この傾向は新型ブーン/パッソのプラットフォーム(2004年に発売された初代モデルから基本構造を変えていない)が備える特性で、同じベースを使う「bB」や「クー」(生産を終了)では、さらに助長されていた。
またステアリングのギヤ比が少しスローで、ハンドルを左端から右端までいっぱいに回すロック・トゥ・ロックが3.6回転に達する。なので操舵が忙しい。
新型ブーン/パッソでは先代型に比べると走行安定性を引き上げたから、12%ほどクイックにしてロック・トゥ・ロックを3.2回転程度に抑えると、駐車場などでの取りまわし性も良くなる。
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