BMW 新型3シリーズ 試乗レポート/日下部保雄(1/2)
- 筆者: 日下部 保雄
- カメラマン:BMW JAPAN
新型となってさらに磨きがかけられた3シリーズの安定感あるデザイン
BMWのメイン車種となる3シリーズがフルモデルチェンジされた。
デザインは、5シリーズから始まった伸びやかなスタイルを受け継ぎながらも、3シリーズであることが直感的にわかるエクステリアとなっている。
新型3シリーズのフロントフェイスは、お馴染みのキドニーグリルをさらに横長にして、シャープなヘッドライトに繋がるところが目新しい。
またフロントノーズはかなり下げられており、空力の改善と歩行者保護の両立を図っていることが伺える。テールランプも、L字型の光源が5シリーズを彷彿とさせる。
気になる新型3シリーズのボディサイズだが、全幅は日本仕様に限ってはこれまでと同様の1,800mmに留まる。ホイールベースは50mm長い2,810mmで、これに伴い全長は93mm拡大されて4,624mmと長くなった。
さらに、トレッドの拡大(フロント37mm、リア47mm)で安定感のあるデザインに磨きがかかっている。一見したところそれほど大きく見えないのは、塊感のあるデザインが功を奏しているからだろう。
新型3シリーズのエンジンは2リッター4気筒へダウンサイジング
新型3シリーズのグレードは「スポーツ」と「モダン」「ラグジュアリー」、それにベースグレードがあるが、試乗したのは「328iスポーツ」だ。スポーツと言っても、後日展開されるような「Mスポーツ」と違って、サスペンションなどは共通でスペック上の違いは装着タイヤくらいのものである。
日本に導入される新型3シリーズもまずはこの328iからなのだが、エンジンはこれまでに3リッター6気筒自然吸気とは違う新開発の「N20」と呼ばれる軽量コンパクトな2リッター4気筒をターボ過給したものだ。
「N20」はすでにX1の28iで搭載されたもので、最近のBMWのダウンサイジングエンジン路線に則ったものだが、ツインスクロールターボに吸排気可変バルブタイミングのW-VANOS、可変バルブリフトのバルブトロニックという凝った設計が施されている。
最高出力の[245PS/5,000~6,500rpm]もさることながら、[350Nm/1,250~4,800rpm]という最大トルクにも驚く。また、新型3シリーズの重量はこれまでよりもサイズアップしていながら約1,430kgと軽く収まっているが、サスペンションなどにかなり軽量部材を使って重量アップを抑えることに成功している。
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