タイムズ24がBMW電気自動車「ActiveE」のカーシェアリング実験をスタート

タイムズ24がBMW電気自動車「ActiveE」のカーシェアリング実験をスタート
BMWのEV(電気自動車)「ActiveE(アクティブ・イー)」はBMWi:ビーエムダブリュー・アイ)のプロトタイプだ 「BMW ActiveE」贈呈式を行うビーエムダブリュー株式会社 ローランド・クルーガー 代表取締役社長と、タイムズ24株式会社 西川 光一 代表取締役社長 デカイ鍵! ビーエムダブリュー株式会社 ローランド・クルーガー 代表取締役社長と、タイムズ24株式会社 西川 光一 代表取締役社長 「BMW ActiveE」 フロント周り。バッテリーや補記類が大きいため、ボンネットが「もっこり」と膨らんでいる点に注目。 「BMW ActiveE」 ボンネットを開けると・・・エンジンの代わりに制御系機器やバッテリーの一部がフロントに搭載。ボンネットの「もっこり」の理由はこれだ。 「BMW ActiveE」 エクステリア・外観 「BMW ActiveE」 当然ながらリアにマフラー口はなし 「BMW ActiveE」 リアエンド・エンブレム 「BMW ActiveE」 Cピラーのデザイン処理「ホフマイスター・キンク」はEV(電気自動車)になっても不変! 「BMW ActiveE」 インパネ・運転席周り 「BMW ActiveE」 フロントシート 画像ギャラリーはこちら

市販化に向けたリアルワールドでの試験走行に参加出来るチャンス!

「BMWi」のコンパクトカー「i3」[プロトタイプ] エクステリア
タイムズ24/ビーエムダブリュー共同記者会見「BMWプレゼンテーション資料」「BMW ActiveE」 エクステリア・外観

BMWは、2013年に電気自動車のサブブランド「BMWi(ビーエムダブリュー・アイ)」をスタートする。既にプロトタイプとして、コンパクトカー「i3(アイ・スリー)」と、スポーツカー「i8(アイ・エイト)」などがモーターショーでお披露目されているので、ご覧になった方も多いだろう。

この「BMWi」のプロトタイプ車両として、市販モデルをベースにした「BMW ActiveE(アクティブ・イー)」が世界で走り始めている。コンパクトクーペ「BMW 1シリーズクーペ」をベースに造られたBMW ActiveEは、世界の道路環境下での様々な走行試験を行い、BMWiの本格的な市販化に向け、リアルワールドでのノウハウを蓄積していく。

さてここ日本でも、電気自動車のプロトタイプ「BMW ActiveE」の公道実証試験が行われる。しかもなんと、我々一般ユーザーもその試験走行を気軽に参加出来るという!

日本のカーシェアリング業界をリードするタイムズ24とBMWが手を組んだ

タイムズ24/ビーエムダブリュー共同記者会見「タイムズ24プレゼンテーション資料」
タイムズ24株式会社 西川 光一 代表取締役社長タイムズ24/ビーエムダブリュー共同記者会見「BMWプレゼンテーション資料」

試験走行というとなんだか大変なことのようだが、実際には何も気負うことはない。ここ数年で急速に勢力を伸ばすカーシェアリングで、BMWの電気自動車プロトタイプ車両を借りることが出来るのだから。

BMWの日本法人ビーエムダブリューが手を組んだのは、カーシェアリングサービスの業界最大手であるタイムズ24だ。駐車場事業でもお馴染みのタイムズ24は、カーシェアリングサービス「TimesPLUS(タイムズプラス)」を2009年5月よりスタートし、瞬く間にシェアTOPへと成長した。

タイムズプラスは、タイムズ24が全国に持つ駐車場施設を活用しクルマを配備。PCやケータイで事前予約し、レンタカーのような窓口手続きをすることもなく、駐車場でカンタンなカード操作をするだけで15分200円からクルマを借りられる気軽さが支持を集めた。現在、全国で4132台ものカーシェアリング車両を用意している。

ビーエムダブリューでも、既にタイムズ24と密接な協力関係にある。ミニやミニクロスオーバー、BMW 1シリーズを全国のタイムズプラスに144台配備し、好評を博しているのだ。若者のクルマ離れが急速に進むなか、気軽なカーシェアリングの仕組みでプレミアムな輸入車「BMW」の体験が出来ることは、自動車メーカーやインポーターの側から見ても大きな意味があるのだろう。

タイムズ24/ビーエムダブリュー共同記者会見「タイムズ24プレゼンテーション資料」タイムズ24/ビーエムダブリュー共同記者会見「タイムズ24プレゼンテーション資料」タイムズ24/ビーエムダブリュー共同記者会見「タイムズ24プレゼンテーション資料」タイムズ24/ビーエムダブリュー共同記者会見「タイムズ24プレゼンテーション資料」タイムズ24/ビーエムダブリュー共同記者会見「タイムズ24プレゼンテーション資料」

2013年市販化予定の次世代電気自動車「BMW i3」の開発にフィードバック

デカイ鍵! ビーエムダブリュー株式会社 ローランド・クルーガー 代表取締役社長と、タイムズ24株式会社 西川 光一 代表取締役社長タイムズ24/ビーエムダブリュー共同記者会見「タイムズ24プレゼンテーション資料」

さて、ここで本題の「BMW ActiveE」だが、東京・有楽町に2台、池袋と神奈川・横浜に各1台の計4台が「TimesPLUS(タイムズプラス)」に導入され、本日7月20日よりサービスをスタートする。たったの4台、と思うかもしれない。かつてBMWグループは、日本市場で電気自動車の試験車両「MINI E(ミニ・イー)」を数十台単位で導入し、一般ユーザーへの長期貸し出しによる実証実験も行っていた。

しかしカーシェアリングは、1台の車両に対し複数のユーザーが頻繁に「シェア」する仕組みだ。見た目こそ普通のBMW車と変わりないActiveEだが、その中身は、2013年より実用化を予定するBMW i3の電気モーターやバッテリーと共通する考えの下、設計されている。短い期間で多くのユーザーが利用することで、より多くの声を集めドイツにフィードバックし、BMWiの開発に生かすことが出来る効果は計り知れない。テストコースやコンピュータ上のシュミレーションでは試し切れない、想定外の不具合を見つけ出すこともあるだろう。

なおBMW ActiveEは、通常のカーシェアリングとは異なった運用で貸し出される。上記3拠点に隣接するマツダレンタカー(パーク24グループが運営)にて、乗車前に電気自動車特有の利用方法や規約を説明。利用後のアンケートなども実施する。

利用も最大で8時から20時までのみ。同日2回目以降の貸し出しも、5時間半の充電時間以降とする運用で、常に満充電の状態でのみ貸し出される。料金はミニなどと同じ15分400円で借りることが出来るのもウレシイところだ。

人気殺到が予想されるBMW ActiveE。気になるアナタはさっそくタイムズプラスへ予約を入れておくことをおススメする。

◎参考:

TimesPLUS(タイムズプラス)ホームページ(http://timesplus.jp)

タイムズ24/ビーエムダブリュー共同記者会見「BMWプレゼンテーション資料」タイムズ24/ビーエムダブリュー共同記者会見「BMWプレゼンテーション資料」タイムズ24/ビーエムダブリュー共同記者会見「BMWプレゼンテーション資料」タイムズ24/ビーエムダブリュー共同記者会見「BMWプレゼンテーション資料」タイムズ24/ビーエムダブリュー共同記者会見「BMWプレゼンテーション資料」

ビーエムダブリューのローランド・クルーガー社長は会見の席で、日本におけるBMW車の販売戦略について、3シリーズのハイブリッド「アクティブハイブリッド3」を導入するとともに、3シリーズと5シリーズ(セダン/ツーリング)にそれぞれクリーンディーゼルモデルを新たに設定することを発表した。

現在、日本の輸入車において最もエコカー減税対象モデルのラインナップが多いBMW。販売も好調で、2012年6月度は並み居る強豪を抑え、プレミアムカーブランドにおいて販売台数TOPを達成している。ハイブリッドやクリーンディーゼルの拡大採用により、更なる拡販を目差す。

[Photo&レポート:トクダ トオル(オートックワン編集部)]

「BMW ActiveE」[電気自動車実証実験用プロトタイプモデル]主要諸元データ(EU値)

BMWのEV(電気自動車)「ActiveE(アクティブ・イー)」はBMWi:ビーエムダブリュー・アイ)のプロトタイプだ
「BMW ActiveE」 ボンネットを開けると・・・エンジンの代わりに制御系機器やバッテリーの一部がフロントに搭載。ボンネットの「もっこり」の理由はこれだ。「BMW ActiveE」 Cピラーのデザイン処理「ホフマイスター・キンク」はEV(電気自動車)になっても不変!

全長x全幅x全高:4,360x1,748x1,438mm/ホイールベース:2,660mm/トレッド前/後:1,474mm/1,507mm/最少回転直径:10.7m/車両重量:1,815kg/トランク容量:200L/動力源:電気モーター(ハイブリッド型同期モーター)/最高出力:170ps(125kW)/最大トルク:250Nm/バッテリー重量:450kg/バッテリー:リチウムイオン・バッテリー(32kWh)/バッテリー充電時間: 240V/32A(7.7kW)の場合 4~5時間(110V/16A[1.3kW]の場合:16~20時間)/0-100km/h加速:9.0秒/最高速度:145km/h/CO2排出量:0g/乗車定員:4人

◎関連記事:

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BMW MINI E 試乗レポート/松下宏[2010年6月21日]

「BMW ActiveE」 インパネ・運転席周り「BMW ActiveE」 トランスミッションの下に「ECO PRO」スイッチが付いていることから、走行モードも複数あるものと思われる。「BMW ActiveE」 リアシートはベースモデルの「BMW 1シリーズクーペ」と変わらず、前席と合わせ大人4人が乗車可能だ。「BMW ActiveE」 トランク部にモーター制御機器とモーター、バッテリーなどが搭載され、トランク容量は200リットルに留まる「BMW ActiveE」 トランクの床下収納に充電用ソケットを装備。

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筆者トクダ トオル(MOTA)

昭和44年生まれ。週末は愛車に乗って(時に鉄道に乗って)家族とともにドライブやキャンプを楽しむ1児のパパ。自動車メディアに携わるようになってから15年余りが経過。乗り換えに悩むユーザーの目線に立った平易なコンテンツ作りを常に意識し続けている。記事一覧を見る

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