アウディ RS5 ＆ S5カブリオレ 試乗レポート／松田秀士(1/5)
- 筆者： 松田 秀士
- カメラマン：柳田由人
アウディのテクノロジーはレースで磨かれる
アウディというメーカーはとてもモータースポーツ色の強いメーカーだ。ルマンをはじめ様々なジャンルのレースに力を入れている。しかも、ルマンにはディーゼルエンジンを投入して、新規技術のロードカーへのフィードバックを着実に行っている。
現在では、環境性能と燃費の面で直噴式エンジンは当たり前になりつつあるが、アウディは早くからルマンへの挑戦にガソリン直噴エンジンを投入してきた。つまり、技術開発の場としてモータースポーツを活用する数少ない自動車メーカーの一つなのだ。
個人的に興味深いのは、1周23kmもあるニュルブルクリンクのオールドコースを使用するニュルブルクリンク24時間レースにR8を投入して、常にトップ争いに加わっていること。日本ではあまり報道されないが、ドイツではメーカーがこのような自動車レースを開発の場として活用している。
ニュル24時間に関しては、アウディに限らずBMWもポルシェもアストンマーチンも、とにかく様々な自動車メーカーがワークス体制や様々な形でプライベートチームとコラボしながら活動しているのだ。日本の自動車メーカーのように、負けるならやらない、ではなく負けて何かをつかみ取ろうとする姿勢が見える。
ニュルに行ってレースを見るたびに、自動車メーカーの姿勢の違いをまざまざと見せつけられる思いだ。それを文化というのだろうか？
さて、今回試乗する2台は、そんなアウディのスポーツ。富士スピードウェイの傍の厳しいワインディングに持ち込みテストしてみた。
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1954年高知県生まれ。僧侶の資格を持ち、サラリーマン、芸能人の付き人を経て、28歳でレースデビュー。92年には、デイトナ24時間＆ル・マン24時間レースに出場。94年、インディ500マイルレースに日本人2人目のドライバーとして初参戦。2年目の95年には完走を果たし、翌年、当時日本人最高位完走という成績を残した。同じ頃から東京中日スポーツ新聞等で自動車評論活動を開始。現在も執筆活動の傍ら、レーシングドライバーとしても活躍中。記事一覧を見る
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