アウディ RS5 & S5カブリオレ 試乗レポート/松田秀士(5/5)
- 筆者: 松田 秀士
- カメラマン:柳田由人
S5カブリオレは間違いなく本物のオープンモデル
さて、直噴V6 3.0Lのエンジンは最高出力は333psを5500~7000rpmという広範囲で発生。しかもトルクはRS5を上回る440Nmを2900~5300rpmという回転域で発生させる。
このビッグトルクゆえ加速性能でも2000kgのクルマとは思えない俊足ぶりだ。0→100km/h加速はクーペモデルに比べて0.5秒遅い5.6秒。RS5の後に試乗したから大きな驚きはなかったけれども、かったるいとは(RS5に比べて)思わなかったし、データから見てもこれは相当速い。
最後に、オープンモデルの安全性にもアウディらしいアプローチがある。フロントのAピラーには熱間成型された高張力鋼板のプレートを追加している。熱間成型とは高張力鋼板を曲げたり成型する技術のことで、鋼板を高温にして成型する。最近では通電によって瞬時に熱入れを行い、このようなAピラーでの複雑な加工もクリアしているのだ。
また、リヤシート後方からは横転時にポップアップのロールオーバーバーが飛び出し、この頑強なAピラーと相まって乗員を保護するのだ。ビッグパフォーマンスとオープンの快適性は、このような安全性に裏打ちされてこそ初めて楽しめるというもの。A5カブリオレは間違いなく本物のオープンだった。
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