アウディ 新型「A4」フランクフルトショーデビュー間もない話題車速攻試乗レポート(5/5)
- 筆者: 藤島 知子
- カメラマン:アウディジャパン
トルクフルでランニングコストでもメリットがあるディーゼルがついに?
日本市場において、最近では力強いトルク特性と燃費性能を両立させるディーゼルエンジンへの関心が高まっているが、アウディが日本にディーゼルを導入するキッカケとなるのがA4の2リッターのターボ・ディーゼル・エンジンとなりそう。今回は17インチタイヤを装着した6速MTに試乗できたが、エンジンを始動すると、わずかにプルプルとした振動を伝えるあたりがディーゼル車に乗っていることを実感させる部分でもある。ただし、走行中のエンジン音は遠くの方で微かに響くもので、エアコンの風の音が聞こえる程度のレベルを実現している。
190馬力を発生するディーゼルエンジンはドンと背中を押される力強さはないが、アクセルペダルの軽い踏み込みで加速できたり、高速走行で余裕をもってクルージングできるのもディーゼルのトルクがもたらす効果。実用燃費が期待できるほか、ハイオクではなく軽油が選択できる点など、ランニングコスト面でメリットが得られそうだ。
車幅はさらに広がったが、繊細なコントロール性でカバー
このモデルに試乗した時は丘陵地帯にさし掛かっていたが、センターラインがなく、カーブが連続する狭い道でも速度の上限は90km/h。日本人にとっては不慣れな右側通行に加えて、すれ違う対向車の速度域は日本の環境よりも高い。そんな時、抜群のコントロール性を発揮するA4はドライバーに安心感を与えてくれる。日常的な速度域からペースアップした時まで、車両自体がイメージ通りにコントロールしやすく、路肩ギリギリに寄せて走る時はハンドルのわずかな切り込みをクルマが捉え、タイヤが忠実に路面を捉えて走る感覚を得ることができる。全幅は15mm程度広がっているが、実質的な扱い易さの向上から運転が不慣れな人でも乗りこなしやすいクルマだと感じた。
ただ、このモデルに装着されていたのはノーマルサスペンションよりも23mm車高を低めた可変ダンパーコントロールが組み合わされていたもの。ハンドルを切り込んだときの反応はよく、スポーティに走れるが、17インチのタイヤを履いていたわりには乗り心地面では少しコツコツとした感触だった。快適性を狙うならコンフォートサスペンションの方が圧倒的に優位。それだけ、コンフォートサスペンションの快適性と走りのバランスの良さが際立つ結果となった。
先読みするACC!? 先進予防安全機能もさらに進化を遂げた
今回のモデルチェンジで先進的な予防安全機能を充実させてきたA4。クルマや歩行者を検知して衝突の危険性を察知した場合は警報でドライバーに知らせたり、衝突被害を軽減する緊急自動ブレーキ機能を作動させたり、危険な運転条件を検知すると窓やサンルーフを閉じてハザードを自動点灯させる「アウディプレセンスベーシック」を設定。事故後に隣の車線のクルマと接触する二次被害のリスクを減らす機能なども用意されている。
そして、自動運転化に一歩近づく「進化」を感じたのはトラフィックジャムアシスト機能付きのアダプティブクルーズコントロール(ACC)。
発進・停止を繰り返す渋滞時でも使えるクルーズコントロールはフロントカメラやレーダーセンサー、超音波センサーを駆使して前走車との車間距離を自動的に保ちながら走ることができる。65km/h以下で走行中であれば交通の流れに従ってハンドル操作の補正をクルマが自動で行ってくれる。居眠り運転など、不意な事故のリスクを減らす効果が得られそうだ。もちろん、ハンドルから手を離し続けると設定は解除されてしまうので、現段階ではクルマ任せで自動運転をするための装置とはいえない。
速度制限90km/hの一般道でこの機能を使って速度を設定したところ、いつの間にか50km/hに設定が変更になって「あれ?」と思ったら、その先にはランナバウトと呼ばれるロータリーがあって「ナルホド」と納得した。カーナビで目的地を設定している時は、地図上の道路状況を先読みして設定車速をコントロールしてくれていたのだ。ドライバーの人間としての能力を超えて一歩先を読む先進機能の数々は、私たちに安心ドライブを提供してくれるものだった。
[レポート:藤島知子]
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