アルファロメオ MiTo 試乗レポート(4/4)
- 筆者: 岡本 幸一郎
- カメラマン:柴田 康年(編集部)
価格も走りもデザインも、こんなクルマを待っていた!
もうひとつ感心したのがブレーキだ。車重とエンジンパフォーマンスに対して、十分なキャパシティを持っていることはもちろん、このクラスとしては異例の4ポット対向ピストンを持つモノブロックキャリパーがフロントに標準装備されている。おかげで、経年変化等でキャリパーが開いてしまうこともなく、安定した制動力が得られるのだ。
また、これまで同クラスのラテン車の多くは、右ハンドル仕様でもブレーキマスターが左ハンドル仕様と同じ位置に付いていて、ロッドを介してペダルの動きをマスターに伝えていることが多く、その場合どうしてもフィーリングが悪くなっていた。
ところがMiToでは、ちゃんと右ハンドルに合わせてペダルの真上にマスターが設置されているので、ロッドのしなりがなく、ダイレクトなフィーリングとなっているところもいい。
MiToは、デザインも走りも、アルファらしい味わいに満ちたコンパクトカーだ。価格は、同クラスの中ではちょっと高い印象があるかもしれないが、内容を知れば知るほど、よくぞこの価格で日本に導入してくれたものだと思えてくる。
また、147とのキャラクターの棲み分けも、予想したよりも明快で、よりコンパクトで、よりスポーティなクルマに仕上がっている。しかも、147よりも全体の完成度は高い。 こんなクルマの登場を心待ちにしていたファンも少なくないはずだ。
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