【ハイドロプレーニング】水溜りでハンドルが取られた時はどう対応すればよい?
- 筆者: 清水 草一
- カメラマン:小宮岩男
【ハイドロプレーニング】水溜りでハンドルが取られた時はどう対応すればよい?
大雨の日、水溜りの上を通過したらハンドルが強く右に取られて冷や汗をかきました。
これって、よく言われるハイドロプレーニングという現象だと思うのですが、もし次になった場合にはどう対応すればよいのでしょうか。
その疑問、「MJブロンディ」がお答えいたします!
それは、正確にはハイドロプレーニング現象ではありませんね。
恐らく、水溜りは右側に片寄っていたはず。右タイヤだけが水溜りに突っ込んで、その水の抵抗で右側だけブレーキをかけたような状態になり、ハンドルが右に取られたのでしょう。
大きな水溜りを通過するときは、こういう現象が起きることを頭において事前にスピードを落とし、ハンドルをしっかり握って身構えることをおすすめします。
ハイドロプレーニング現象は、ある程度以上の深さの水溜りを通過する際、タイヤが水の上に浮かんだようになることを言います。タイヤが磨り減っていて溝が浅くなっているほど、この状態は起きやすくなります。
タイヤの溝の深さは通常8ミリで、残りが1.6ミリになると「スリップサイン」というものが出ますが、その段階ではもう、いつハイドロプレーニング現象が起きても不思議はないです。安全性を優先するなら、残り3ミリ程度での交換をおすすめします。
仮にハイドロプレーニング現象が起き、クルマが水の上を滑空状態になったら、どうすればいいのでしょう。一番いけないのは、急ブレーキを踏んだり、思い切りハンドルを切ったりすること。
ハイドロプレーニング中は、タイヤは薄い水の層の上に浮かんでいるので、何をやってもクルマは反応しませんが、水溜りが終わった瞬間、急ブレーキや急ハンドルとしてガツン!と反応し、スピンなどにつながります。
ハイドロプレーニング現象による事故は、ほとんどがこのパターンです。つまり、ハイドロプレーニング現象の最中は、そのままじっとしているべきなのです。可能なら駆動輪の空転を抑えるためにアクセルを少し緩め、もしクルマの向きが変わりつつあったら、進行方向に向けて少しだけハンドルを切っておく(たくさん切るのは禁物)ことができればベストです。
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