【ブレーキ】カーブの途中でブレーキを踏むのは危険なの?
- 筆者: 清水 草一
- カメラマン:小宮岩男
【ブレーキ】カーブの途中でブレーキを踏むのは危険なの?
昔、教習所では「カーブの手前で十分に減速し、アクセルを踏みながら曲がる」と教わりました。
「カーブの途中でブレーキを踏むと、クルマが不安定になって危ない」とも聞いたので、なるべくそうしていますが、実際カーブの途中でブレーキを踏むと、クルマはスピンするのですか?
その疑問、私「MJブロンディ」がお答えいたします!
カーブの途中でブレーキを踏むと、通常の踏み方ならクルマはカーブの内側に向かいつつ減速します。つまり、カーブの途中で「曲がりきれない!」と思ったら、ブレーキを踏むのが最大の解決策です。
なぜブレーキを踏むと、クルマが内側へ向かうのか?
それは、ブレーキを踏むことで、クルマの重みが前輪にかかって、その分、ハンドルの効きが良くなるからです。プラス、減速もします。ですから、「曲がりきれない!」と思ったら、気軽にブレーキを踏みましょう。
スピンなんかしないから大丈夫です。カーブの途中で、思い切りブレーキを踏むと、今度はクルマは外にはらみつつ急減速します。
なぜ、思い切りブレーキをかけると外にはらむのか?
それは、タイヤのグリップ力の大部分が減速に使われて、曲がる方に力が割けなくなるからです。ただこの場合も、スピンはしません。
実は、ツーリングカー(市販車ベースのマシン)レースでは、カーブの入り口ではあえてブレーキを残すことで、鋭く曲がるというテクニックが基本のひとつです。
「カーブの途中でブレーキを踏むと危険」という昔の教習所の教えは、恐らく半世紀くらい前の自動車でのことなので、今すぐ忘れましょう。
MJブロンディの「ひとりごと」
2~30年前は、今よりずっとこの「カーブの途中でブレーキは危険」という迷信が蔓延していました。
私の友人は学生時代、急カーブの途中で「曲がりきれない!」と思ったものの、ブレーキを踏んだらクルマが吹っ飛ぶと思い、そのまま我慢して土手に激突したそうです(笑)。
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