”四角いボルボ”が懐かしい! VOLVOの歴史はワゴンの歴史そのもの【オートモビルカウンシル 2017】

”四角いボルボ”が懐かしい! VOLVOの歴史はワゴンの歴史そのもの【オートモビルカウンシル 2017】
ボルボ 244GLワゴン(1991年式)<ボルボ ブース/オートモビルカウンシル 2017> ボルボ 244GLワゴン(1991年式)<ボルボ ブース/オートモビルカウンシル 2017> ボルボ 244GLワゴン(1991年式)<ボルボ ブース/オートモビルカウンシル 2017> ボルボ 244GLワゴン(1991年式)<ボルボ ブース/オートモビルカウンシル 2017> ボルボ 244GLワゴン(1991年式)<ボルボ ブース/オートモビルカウンシル 2017> ボルボ V90 90thアニバーサリーエディション(限定車)<ボルボ ブース/オートモビルカウンシル 2017> ボルボ V90 90thアニバーサリーエディション(限定車)<ボルボ ブース/オートモビルカウンシル 2017> ボルボ 960SXエステート(1993年式)<ボルボ ブース/オートモビルカウンシル 2017> ボルボ 960SXエステート(1993年式)<ボルボ ブース/オートモビルカウンシル 2017> ボルボ 960SXエステート(1993年式)<ボルボ ブース/オートモビルカウンシル 2017> ボルボ 960SXエステート(1993年式)<ボルボ ブース/オートモビルカウンシル 2017> 画像ギャラリーはこちら

■ボルボのテーマは「ボルボ90周年の歴史とワゴン・エステートの展示」

「オートモビルカウンシル2017」には、国内メーカーだけでなく海外メーカーの日本法人も出展を行っている。その1社であるボルボ(ボルボ・カー・ジャパン)は、同社が今年で90周年を迎えることと、最新モデルの「V90」においてもボルボ伝統のワゴンボディ(エステート)が採られていることから、展示テーマを「ボルボ90周年の歴史とワゴン・エステートの展示」として、ブースに3台の新旧ボルボ車を展示した。

3台の内訳は、240GLワゴン(1991年)、960SXエステート(1993年)と、V90の限定車「90thアニバーサリーエディション」で、こちらはオートモビルカウンシル2017が日本初公開となった。

ボルボのワゴンは歴史が古く、ボルボの象徴とも云える存在になっている。そのため各メーカー固有のフィロソフィー(哲学)と魅力を伝え、そしてヘリテージカーに対する理解を深めることが主旨のオートモビルカウンシルにふさわしいテーマだ。

>>”四角いボルボ”から「V90」まで/ボルボ(オートモビルカウンシル2017)のヘリテージカーと最新モデルの詳細を画像でチェックする

■ボルボ90周年と「ビジョン2020」

ボルボ V90 90thアニバーサリーエディション(限定車)<ボルボ ブース/オートモビルカウンシル 2017>

プレスカンファレンスに登壇したボルボ・カー・ジャパン代表取締役社長の木村隆之氏はまず、新しいボルボ車に搭乗中の事故による死亡者や重傷者を2020年までにゼロにする「ビジョン2020」について触れ、2008年に発表したこのビジョンによって、ボルボ搭乗中の死亡者や重傷者は確実に減少していることを紹介した。また、ボルボは2017年に創業90周年を迎えたことにも触れ、創業以来3点式シートベルトの採用など自動車の安全性向上に大きな貢献を果たして来たこと、そして安全なクルマ造りに対するボルボの理想が、ビジョン2020そのものだ、と語った。

このビジョン2020を具現化する最初のモデルであり、2020年においても新型車に置き換わっていることがないのが90シリーズだと説明した木村氏は、続けてその90シリーズの中からV90に90台限定の90周年限定車を用意したことを発表した。

「V90 90thアニバーサリーエディション」は、「V90 T5 モメンタム」をベースにしてクリスタルホワイトパールの外装色、バーチウッドを随所にあしらったマルーンブラウンの内装を特別にチョイス。後席頭上まで広がる開放感に満ちたパノラマガラスサンルーフ、バーコレーテッドナッパレザーにベンチレーション機能を加えたフロントシート、新デザインの18インチアルミホイールなど充実した装備を持ちつつ車両本体価格を690万円に抑えた魅力的なモデルだ。

■ クラシックガレージに並ぶボルボに熱視線

ボルボ 244GLワゴン(1991年式)<ボルボ ブース/オートモビルカウンシル 2017>

V90の両脇を固めていたのはボルボ240と960で、どちらも展示テーマに沿ってワゴンボディが選ばれていた。

240は1974年から1993年までに268万台が製造された長寿モデルで、ボルボで最も多く生産された車種だ。240はETC(ヨーロッパツーリングカー選手権)などのモータースポーツでも大活躍し、スクエアなフォルムとその性能のギャップから「Flying Brick(空飛ぶレンガ)」としても親しまれた。元設計を遡れば1960年代の140シリーズに遡ることが出来るため、クラシックな内外装、ボルボが古くから持っていた高い安全性のイメージから日本でも1980年代~1990年代に人気を博したモデルである。なお、かつてはボルボの車名は1の位がドア数だったため、ワゴンは245と呼ばれていた。

ボルボ 960SXエステート(1993年式)<ボルボ ブース/オートモビルカウンシル 2017>

一方の960は940に6気筒エンジンを搭載したハイエンド車種だった(当時の車名は10の位が気筒数=6)。なお940は240の後継として1984年にデビューした740を1990年のマイナーチェンジで進化させたモデルで、940、960ともども「ボルボ最後の後輪駆動(FR)車」となった。

そしてこの3台を前に木村社長は、1953年に登場した「デュエット」(PV445)からボルボワゴンが始まり、その後アマゾン、145、240ワゴン、FFに転換して日本でも発売と同時に好評を博し、ワゴンブームを巻き起こした850、そして960に至るボルボのワゴン(エステート)の歴史を語った。

■ボルボ 850や240、960ロイヤルなど往年のモデルを再生整備

ボルボ 850 T5-Rエステート(1995年・389万円)[KLASSISK GARAGE]<ボルボ ブース/オートモビルカウンシル 2017>

ボルボブースから通路を挟んだ区画には、”ヘリテージ・ボルボ”である140、240、740、760、940、960、850などのメンテナンスを行う「KLASSISK GARAGE(クラシックガレージ)」が整備を施して再生されたクルマたち4台が展示されていた。

8月4日AMの時点ではボルボ 850 T5-Rエステート(1995年/389万円)、960ロイヤル(1996年/128万円、ホイールベースが150mm延長されたストレッチボディが特徴)、240クラシックワゴン(1993年/228万円)、780(1990年/128万円)が並べられており、いずれも魅力的なプライスタグが付けられていた。オートモビルカウンシルではこのようにクルマの販売をする側面があることも面白いポイントだ。

■こちらの記事も併せてチェック!:90年代、皆が憧れた ”黄色いボルボ”に再試乗! ~ボルボ 850 T-5R エステート[1995年式] 試乗レポート~

■ボルボのスペシャリティクーペ「780」に”ハッ”と足を止める

ボルボ 780(1990年・128万円) [KLASSISK GARAGE]<ボルボ ブース/オートモビルカウンシル 2017>

中でもベルトーネでデザインされたボルボのスペシャリティクーペ「780」の展示にハッと足を止める取材陣と来場者が多かったが、筆者もそのひとりである。

クラシックガレージで整備されただけあって程度は抜群で、それが128万円という手が届く価格で販売されていることにワクワクが止まらなかった。なお「10の位が8」の車名は、一部のスペシャリティカーなどに付番されていた。

[レポート:遠藤イヅル/Photo:小林岳夫]

>>オートモビルカウンシル2017 イベント概要・他記事一覧はこちらから

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遠藤 イヅル
筆者遠藤 イヅル

1971年生まれ。カーデザイン専門学校を卒業後、メーカー系レース部門にデザイナーとして在籍。その後会社員デザイナーとして働き、イラストレーター/ライターへ。とくに、本国では売れたのに日本ではほとんど見ることの出来ない実用車に興奮する。20年で所有した17台のうち、フランス車は11台。おふらんすかぶれ。おまけにディープな鉄ちゃん。記事一覧を見る

樺田 卓也 (MOTA編集長)
監修者樺田 卓也 (MOTA編集長)

自動車業界歴25年。自動車に関わるリテール営業からサービス・商品企画などに長らく従事。昨今の自動車販売業界に精通し、売れ筋の車について豊富な知識を持つ。車を買う人・車を売る人、双方の視点を柔軟に持つ強力なブレイン。ユーザーにとって価値があるコンテンツ・サービスを提供することをモットーとしている。

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