あの“ゆるキャラ”がちょっと精悍に!?フォルクスワーゲン 新型「ザ・ビートル」(2017年モデル) 試乗レポート(1/3)
- 筆者: 森口 将之
- カメラマン:和田清志・オートックワン編集部・フォルクスワーゲングループジャパン
マイナーチェンジでちょっと精悍な顔つきに変身
新型フォルクスワーゲン(VW)「ザ・ビートル」の試乗会に行き、中核グレード”デザイン”の現車を前にして、「あれっ?」と思った。新デザインのフロントバンパーとリアバンパーが、少し前に限定販売されたクロスオーバーモデル「デューン」と似ていたからだ。特にフロントは、横長だったグリルが台形になり、ウインカーやフォグランプを別のホルダーにまとめて、精悍さをアピールした造形がそっくり。
実はこのスタイリング、欧州では2012年から「Rライン」として設定済み。そして今年6月、2017年モデルで全車この顔になった。その顔が、ひと足先にデューンに投入されたあと、カタログモデルとして日本にも上陸したということになる。
ビートルのフロント開口部が年々大きくなっていく理由とは
ザ・ビートルのルーツは言うまでもなく、空冷水平対向4気筒エンジンをリアに積んだクラシック・ビートルだ。空冷リアエンジンなのでフロントグリルはいらない。だからなのか、ザ・ビートルやその前のニュー・ビートルは、水冷直列4気筒フロントエンジンにとって必要不可欠なグリルの造形をどうしようか、迷っているフシがあった。
その点、同じ空冷リアエンジンでスタートしたポルシェ911は、リアエンジンのまま水冷化してラジエーターをフロントに置いた際に設けたグリルを、少しずつ大きくし、現在に続く3分割スタイルを確立した。新型ザ・ビートルの顔つきは、親戚にあたる911のモチーフを参考にしたのかもしれない。
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