あの“ゆるキャラ”がちょっと精悍に!?フォルクスワーゲン 新型「ザ・ビートル」(2017年モデル) 試乗レポート(2/3)
- 筆者: 森口 将之
- カメラマン:和田清志・オートックワン編集部・フォルクスワーゲングループジャパン
多彩なボディカラーと内装色の組み合わせは実に32通り
8タイプ用意されたボディカラーも注目だ。デニムっぽい色合いのブルーとクラシック・ビートルを思わせるグリーンの2つの新色や、限定車で注目されたイエローやオレンジを加えた。落ち着いた色合いが多いVWの中で、華やかさがさらに目立つラインナップになったところがいい。
試乗した「デザイン」の場合、インパネやドアトリムの一部にもこの色が使われるから、ボディカラーはとても大事。しかも新型のデザインではブラックとベージュ、それぞれのファブリックとレザーがシートとして選べるから、32通りのインテリアを選べる。
ナビやオーディオを含めたインフォテイメントシステムでは、スマートフォンを接続するだけで、AppleのCarPlayやGoogleのAndorid Autoを利用できるようになった。それを含めて細部の造形はVWらしい、きっちりかっちりテイスト。だからこそカラフルな色を選んで、ザ・ビートルらしさを満喫したいものだ。
1.2ターボの乗り味はフォルクスワーゲンらしい生真面目さだけど・・・
メカニズムはいままでと同じ。デザインは1.2リッター直列4気筒ターボと7速デュアルクラッチ・トランスミッションを組み合わせて前輪を駆動する。ゴルフやポロでおなじみのパワートレインだ。
ひさしぶりに乗ると、平坦路や下り坂と上り坂とでかなり印象が異なると思った。平坦路や下り坂では、トランスミッションがトントンと小刻みにシフトアップして低回転をキープしながらスムーズに走り、加速も的確に行ってくれるのに対し、上り坂では巡航時は良いのだが、加速しようとするとタイムラグと角のあるレスポンスが気になる。
「ゆるさ」をアピールポイントとしていた時期があった先代の「ニュー・ビートル」に対し、ザ・ビートルは他のVWとの統一感を強めている。これを好意的に受け止める人もいるだろうが、ゴルフとザ・ビートルは違うキャラクターの乗り物だと考える自分にとっては、2リッター自然吸気エンジンにトルコン式6速ATを組み合わせたニュー・ビートルの走り味のほうが、ビートルっぽいと思う。
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