フォルクスワーゲン ゴルフGTI 試乗レポート/森口将之(1/4)
- 筆者: 森口 将之
- カメラマン:オートックワン編集部
ゴルフⅤ“GTI”の正常進化形ではあるのだが・・・
「モデルチェンジには“想定内”と“想定外”の2種類がある」と、恥ずかし気もなく4年前の流行語を引っ張り出してしまったが、フォルクスワーゲン ゴルフGTIの進化は「想定内」の代表例といえるだろう。
ゴルフをベースとした高性能バージョンという立ち位置は不変だし、ベースとなるゴルフⅥはデザインもメカニズムもキープコンセプトだから、GTIも同じ道を歩むのは当然であろう。ゴルフⅤ“GTI”の正常進化形であるという予想が、ストレートに成り立つ。
8月に日本で発売された新型GTIは、おおむねその予想どおりだったのだが、細部をチェックするとそうではない部分もある。
たとえばエンジンは、2L直噴ターボであることはいままで通りだが、シロッコと同じ新世代ユニットにスイッチしており、最高出力は211ps/5,300~6,200rpm、最大トルクは28.6kgm/1,700~5,200rpmとなっている。200ps/5,100~6,000rpm、28.6kgm/1,800~5,000rpmだった先代と比べると、やや高回転・高出力指向になっているようだ。
シャシーでは電子制御デバイスを積極投入した点がトピックになる。コーナーで内側のタイヤが空転しようとするとESPのメカを活用してブレーキを弱く掛け、ドライバーが望むラインに戻してくれるXDSをフォルクスワーゲンで初採用。
さらにダンパー減衰力やステアリングの操舵力を3つのモードから選べるDCCを、18インチタイヤとセットオプションで用意しているのだ。
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