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自動車ニュース 2010/7/29 10:18

BMW、メガシティ・ビークルの生産準備を進める

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BMWランツフート工場

BMWグループの電気自動車生産ネットワークについて現在、具体的な準備が進められている。BMWランツフート工場ではCFRP(炭素繊維強化プラスチック)の生産設備の拡大が決定した。さらに、ヴァカースドルフ開発センターにおいてSGL Automotive Carbon GmbH & Co.KG社が炭素繊維織布生産施設の稼動を開始した。交通量の多い都市部におけるエミッション・フリーの電気自動車として、2013年に市場導入予定である「メガシティ・ビークル(Megacity Vehicle)」の量産準備は順調に進捗している。ヴァカースドルフから供給される炭素繊維織布は、ランツフートにおいてメガシティ・ビークル用のCFRP製軽量ボディー・コンポーネントに加工される。また、車両の組立ては、BMWライプツィヒ工場で行われる。

BMWグループは、今後、数ヵ月の間に約4,000万ユーロを投資して、ランツフート工場の既存のCFRP生産設備を広範囲に拡大する。約7,000平方メートルの敷地を持つこの施設において、将来的には最大100名の従業員を採用し、炭素繊維織布をメガシティ・ビークル用のCFRPコンポーネントを加工する予定である。ヴァカースドルフ開発センターでは、BMWグループとSGLグループが第1次拡張プロジェクトとして、約2,000万ユーロを投資し、既存の約10,000平方メートルのスペースから年間数千トンの炭素繊維織布の生産を可能にする。ここでは、2013年までにおよそ100名の新規雇用創出が見込まれている。

BMW AGの購買およびサプライヤー・ネットワーク担当取締役のヘルベルト・ディースは、ランツフート工場のCFRP生産設備拡大セレモニーにおいて、次のように述べている。

「メガシティ・ビークルは都市部の交通過密地域における一つの解決策であり、革新的なヴィジョンです。世界初のカーボン製パッセンジャー・セルを採用した量産車が誕生する日は着実に近づいています。カーボンは自動車の未来を考える際、非常に重要な素材であり、その素材としての可能性を信じているBMWグループは、この分野における先駆者なのです。」

BMWグループは、ランツフート工場において10年以上にわたり、CFRP加工のノウハウと素材に関する専門知識を培ってきた。現在、この素材は、Mモデルのコンポーネントに使用されている。ランツフートのCFRP生産設備拡大セレモニーには、バイエルン州の経済・社会資本・交通および技術担当大臣マルティン・ツァイル氏と、連邦交通・建設および都市計画省政務次官アンドレアス・ショイアー氏も出席した。

同時に、ヴァカースドルフ開発センターでは、BMWグループとSGLグループのジョイント・ベンチャー企業であるSGL Automotive Carbon Fibers GmbH & Co.KGによって炭素繊維織布の生産が開始された。生産開始セレモニーには、地元の政治関係者や、オーバー・プファルツのブリギッタ・ブルンナー氏が参加した。これについて、ディースは次のように語っている。

「ヴァカースドルフは、ライプツィヒ工場とランツフート工場の中間という好立地にあります。今日、すでに開発センターとしての設備を有するこの地は、ジョイント・ベンチャー設立の理想的な前提条件を備えています。また、BMWグループの故郷であるバイエルンを拠点に炭素繊維織布の生産がされることで、さらなる意義となります。」

ジョイント・ベンチャー取締役の一人であるイェルク・ポールマンは、「炭素繊維織布の工業規模での生産は、新しい技術分野に属するものです。これに関して、当社はSGLグループのカーボン・ファイバーからの繊維製造に関する専門知識も活用します。ヴァカースドルフがジョイント・ベンチャーの拠点として選ばれるにあたっては、BMWグループの開発部門のすぐ近くであるということも決定的なことです。」と強調している。BMWのランツフート工場にて炭素繊維織布は、新しい車両のCFRPボディー・コンポーネントとして加工される。

さらにBMWグループは、メガシティ・ビークルの開発および生産計画に際し、ディンゴルフィング工場におけるアルミニウム製シャシーおよびドライブトレイン・コンポーネント製造のノウハウも活用する。

SGLグループ

SGLグループは世界を代表するカーボン・ベース製品メーカーのひとつである。製品ポートフォリオはカーボンおよびグラファイト製品から、炭素繊維と複合材にいたるまで、多岐にわたる。SGLグループの中核技術は、高温技術とその応用および長年の経験で培ったエンジニアリングのノウハウである。これらの専門知識により、広範な素材の様々な用途への展開が可能である。SGLグループのカーボン・ベース素材は、電気/熱の伝達、耐熱/耐食性、機械的強度、軽量などの面で、他の素材にない一連の特性を備えている。世界的なエネルギーおよび原料不足を背景に素材転換の動きが進む中、ますます多くの産業分野からSGLの高機能な素材と製品に対する需要が増大している。カーボンおよびグラファイト製品は、鋼やアルミニウム、銅、プラスチック、木材など他の素材ではその特性上所期の成果が得られない場合に必ず使用される。SGLの製品は主に、鉄鋼、アルミニウム、自動車、化学、ガラス/窯業などの産業で使用されている。そのほか、半導体、バッテリー、太陽光/風力エネルギー、環境保護、航空宇宙および防衛産業、原子力機器などのメーカーもSGLの顧客となっている。

SGLグループは世界規模で事業を展開し、生産拠点は欧州(23)、アメリカ(11)、アジア(8)など43を数え、サービス・ネットワークで100以上の国をカバーしている。2009年のグループ従業員数は約6,000名、売上高は12億ユーロだった。本社はドイツのヴィースバーデン、北米事業本部はノースカロライナ州シャーロットにある。

BMWグループ

BMWグループは、BMW、MINI、ロールス・ロイスの3つのプレミアム・ブランドを擁する、自動車およびモーターサイクルのトップ・メーカーのひとつである。グローバルな企業として、現在、世界13ヵ国に24の製造工場を有し、140ヵ国以上に販売網を構築している。

2009年度における自動車総販売台数は129万台、モーターサイクルは8万7,000台で、 税引前利益は4億1,300万ユーロ(1ユーロ135円換算で約557億5,500万円)、売上高は506億8,000万ユーロ(同、約6兆8,418億円)を計上した。また、2009年12月末時点における従業員数は約9万6,000名となっている。

BMWグループは常に長期的な視野と責任ある行動を企業の指針とすることで成功をおさめてきた。その結果、すべてのバリュー・チェーンにおける環境的および社会的持続性、責任のある製品作り、さらには資源保護に対する明確なコミットメントを企業戦略の不可分な要素として確立した。このような努力が実を結び、BMWグループはダウ・ジョーンズ・サスティナビリティ・インデックスの自動車部門においてトップに5年連続で選定されている。

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