フォルクスワーゲン、ニュル24時間レースでシロッコGT24がクラス優勝

シロッコGT24-CNG

フォルクスワーゲンのシロッコGT24-CNGが、ニュルブルクリンクで行なわれた24時間レースの代替パワートレインクラスで1-2-3フィニッシュを飾り、表彰台を独占した。

量産車ベースのクルマに革新的なテクノロジーを搭載したシロッコが、世界でもっとも過酷なレースを制した。クラス優勝を飾ったのは、総合16位に入ったバニナ イクス(ベルギー)、ファクトリードライバーのナセル アルアティヤ(カタール)、ディーター デッピング(ドイツ)、クラウス ニーヅビーズ(ドイツ)のチーム。多くのマシンがリタイヤする中、バイオ天然ガスエンジンを搭載した3台のシロッコは、その信頼性を存分に発揮して完走。フォルクスワーゲンは、2008年からシロッコで24時間レースに参戦しているが、メカニカルトラブルによえうリタイヤは1度もない。

グリーンヘル(緑の地獄)を走るエコ:100%の信頼性と80%のCO2削減

パワフルな330PSの「グリーン」なエンジンを搭載したシロッコGT24-CNGがクラス優勝したことで、フォルクスワーゲンは、24時間レース終了後、初の「FIA代替エネルギーカップ」も受賞した。フォルクスワーゲンは、2009年にも24時間レースの代替パワートレインクラスで1-2フィニッシュしており、2010年には初めて、「グリーンヘル(緑の地獄)」と呼ばれるこの過酷な24時間レースに、CO2排出量を全体で最大80%削減できるバイオ天然ガスエンジンを採用した。バイオ天然ガスは、バイオマスから抽出、あるいは再生可能な原料から生産されるもので、気候に対しての影響はニュートラルだ。

量産車ベースのテクノロジーが、もっとも過酷なレースでその耐久性を証明

フォルクスワーゲンは、ノードシュライフェ(ニュルブルクリンク北コース)で行なわれた24時間レースに参戦するマシンの多くのコンポーネントに、量産車ベースのテクノロジーを使用している。レースカーに採用されたさまざまなコンポーネントの中でも、人気の高い6速DSGや変更することなく使用された電動パワーステアリングは、フォルクスワーゲン グループによって生産された市販車に搭載され、日々使われているもの。レースに参加した3チームは、世界でもっとも過酷なレースで、ゴール直前の1メートルに至るまで、その卓越した信頼性によって支えられていた。

シロッコGT24-CNGが前輪駆動車の最速ラップを記録

信頼性だけではなく、その速さもシロッコGT24-CNGの優位点。2リッター ターボエンジンを搭載したシロッコは、9分04.710秒という前輪駆動車の最速ラップも記録している。このタイムを叩き出したのは、「ジュニア」チームのニッキィ・ティム。しかしながら、ジミー・ヨハンソン(スウェーデン)、ペーター・ターティング(ドイツ)、フローリアン・グリューバー(ドイツ)、ニッキィ・ティム(デンマーク)の4人から構成されるこのチームは、不運なアクシデントによって総合順位を落としてしまった。

他車のアクシデントに巻き込まれたこのチームのシロッコは、リヤアクスルの交換とホイール アライメントの調整を余儀なくされ、ドライブシャフト2本を損傷して、貴重な時間を大幅にロスした。イクス/アルアティヤ/ニーヅビーズ/デッピングのチームは、コンスタントにタイムを刻み、約200台が参加した今回のレースで、よりパワフルなスポーツカーを抑え、総合16位という素晴らしい結果を残した。「ジュニア」チームは、総合51位でフィニッシュ。フォルクスワーゲン取締役で技術部門を統括するDr. ウルリッヒ・ハッケンベルグ(ドイツ)、フォルクスワーゲン シャシー開発担当重役のProf. Dr. ステファン・ギース(ドイツ)、モータージャーナリストのベルント・オストマン(ドイツ)、そしてピーター・ウィース(スイス)が操るシロッコは、総合72位に入った。

クリス・ニッセン (フォルクスワーゲン モータースポーツ ディレクター)

「3年間シロッコで参戦して、3年連続でクラス優勝を飾ることができました。フォルクスワーゲンは、再びその信頼性と効率性を証明したのです。私は、チーム全体を大変誇りに思い、また嬉しい気持ちでいっぱいです。とくに今年の24時間レースは大きなチャレンジでした。我々は、もっとも環境に優しい燃料であるバイオ天然ガスでクラス優勝を果たし、総合でも素晴らしい順位でゴールしています。我々はまた、シロッコの卓越した強さ、速さやスポーティさを示すことができました。」

#116 - シロッコGT24-CNG - シルバー ブランディング - AT(代替パワートレイン)クラス3位

Dr. ウルリッヒ・ハッケンベルグ(ドイツ):「このタフなレースで、3台のシロッコすべてが20位以内でフィニッシュできたのは大変素晴らしいことです。再生可能な燃料によるモビリティの重要性は日々高まっています。バイオ天然ガスを代替燃料としてこのレースに参戦するという決断は正しいものでした。我々の成し遂げたことは、多くの人々の心に焼き付いていることでしょう。我々は最高のチームでした。このチームはダカールラリーのときも素晴らしいチームワークを発揮し、いかなる状況下でも集中力を切らせることなく仕事を成し遂げました。」

#117 - シロッコGT24-CNG - レッド ブランディング - AT(代替パワートレイン)クラス1位

ナセル・アルアティヤ(カタール):「24時間レースは、私にとってまったく初めての挑戦で、この素晴らしいチームの一員になれたことを大変嬉しく思っています。もう少し幸運が重なればさらに良い結果を出せたと思いますが、それでなくてもレース結果は完璧でした。しかし、このような結果もこの素晴らしいレースの一部に過ぎませんので、2011年もフォルクスワーゲンで再び参戦できればと思っています。あまりにうまく行き過ぎた感じはありますが、本当に素晴らしい体験をすることができました。」

#118 - シロッコGT24-CNG - イエロー ブランディング - AT(代替パワートレイン)クラス2位

ジミー・ヨハンソン(スウェーデン):「3年連続クラス優勝という素晴らしい成績の中で、我々のジュニアチームは不運によって苦戦を強いられました。このような過酷なレースで良い成績を収めるには、素晴らしいチームに加えて、いくらかの幸運も必要だということです。しかしながら、我々は前輪駆動車の最速ラップを記録して、シロッコGT24-CNGのポテンシャルを示すことができました。もっと具体的に言えば、ダイナミックなスポーツ性と環境への配慮が完璧に手を携えていたということです。」

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筆者
樺田 卓也 (MOTA編集長)
監修者樺田 卓也 (MOTA編集長)

自動車業界歴25年。自動車に関わるリテール営業からサービス・商品企画などに長らく従事。昨今の自動車販売業界に精通し、売れ筋の車について豊富な知識を持つ。車を買う人・車を売る人、双方の視点を柔軟に持つ強力なブレイン。ユーザーにとって価値があるコンテンツ・サービスを提供することをモットーとしている。

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