【日産】スーパーGT第3戦、GT-R最強伝説再び

なんと、GT-Rの表彰台独占は1995年ぶり

GT-Rが表彰台独占!/2014 スーパーGT 第3戦オートポリス

スーパーGT 第3戦が5月31日(土)6月1日(日)に、九州オートポリスで開催された。これまでの10月開催から6月にカレンダー変更となったオートポリス戦、初の6月開催となった今回は予選日、決勝日共に好天に恵まれ2日間合計で38,200名もの観客が訪れた。

決勝は300kmレース。ポールポジションスタートの#23 MOTUL AUTECH GT-R(松田次生/ロニー・クインタレッリ)が一度も首位を譲らずに完勝。同予選2位の#46 S Road MOLA GT-R(本山哲/柳田真孝)が決勝も2位、予選4番手の#12カルソニックIMPUL GT-R(安田裕信/ジョアオ・パオロ・デ・オリベイラ)が3位に入り、1995年以来となるGT-Rによる表彰台独占を達成した。

初の6月開催、九州決戦 オートポリス

#23 MOTUL AUTECH GT-R/2014 スーパーGT 第3戦オートポリス

予選では、新型GT500車両はこれまでのコースレコードを4秒も縮める速さをみせたが、中でもフロントローに並んだ2台のNISSAN GT-R NISMO GT500の速さは際立っていた。

14時過ぎにレースがクリーンスタートすると、クインタレッリがドライブする#23 GT-Rは、序盤からハイペースで後続を引き離しにかかる。本山がスタートを担当した#46 GT-Rは一時#23から4秒ほど離されるが、徐々にギャップを縮め27周目には#23の背後につけ、オーバーテイクのチャンスを待つ。逃げ切りたい#23はペースを上げるが、先行車につまずいた際に#46 GT-Rと軽く接触。しかし、お互いにダメージは少なく、そのまま周回を続け、#23 GT-Rは首位のまま37周目にピットインし、松田にステアリングを託すこととなった。

一方の#46 GT-Rは、30周目に柳田に交代するためピットインを済ませており、後半もGT-Rの1-2態勢は不動だったが、終盤にさしかかった時点で第1コーナーにてGT300車両による大きなクラッシュが発生。セーフティカー(SC)が導入され、レースは中断されてしまう。このSCランにより、2台のGT-Rが築いたマージンは帳消しとなり同一周回のマシンとの差はなくなってしまった。

しかし、グリーンフラッグが振られ、残り9周でレースが再開されると#23 GT-Rの松田は速いペースで逃げ切り態勢をとり、65周目のチェッカーフラッグをトップでくぐり抜けた。また、柳田の#46 GT-Rも約6秒差の2位でフィニッシュ。

#12 GT-Rのオリベイラは前半に4位から一時5位に順位を落とすものの、その後挽回して3位に上がり、そのままマシンを安田につないだ。SCランを経て3位を維持していた安田は、マシントラブルのために終盤には後続のレクサスRC Fに背後に迫られたが、粘り強い走りでポジションをキープ。3位でゴールし、表彰台の3番目のステップに上った。

#12 GT-Rは開幕戦で3位、前戦富士では優勝しており、今回の3位入賞によりシリーズポイントのリードをさらに広げた。予選8位からレースをスタートした#24 D’station ADVAN GT-R(ミハエル・クルム/佐々木大樹)は、前半を担当したクルムが10位で佐々木に交代したが、間もなくエンジンルームからスモークが発生したため第1コーナーにマシンを止めて佐々木は退避。#24 GT-Rはノーポイントでこのレースを終えた。

GT300クラスは、予選3番手の#3「B-MAX NDDP GT-R」(星野一樹/ルーカス・オルドネス)は、序盤をオルドネスが担当。背後からチャンスを伺っていた車両にかわされ、4位で星野に交代。その後、星野は懸命に上位車を追いかけたが、逆転は叶わず4位でチェッカーを受けることになった。これにより、#3 GT-Rは開幕戦から3戦連続入賞を果たしている。

日産系チーム総監督 柿元邦彦氏のコメント

日産系チーム総監督 柿元邦彦氏

「やっとNISMOが優勝を果たし、あわせてNISSAN GT-Rが1-2-3フィニッシュを達成できてホッとしています。しかし、SCカーが導入されてマージンが消えてしまったので、最後は本当にハラハラしましたね。今年のGT-Rの強さの要因のひとつには、新しい直噴4気筒ターボエンジンの強さがあると思います。終盤の安田の粘りをみてもわかるように、中低速コーナーで後ろに迫るライバルを引き離すことができます。これからシーズン残り全戦で、4台のGT-Rのうち1~2台を表彰台に上げたいですね。ご声援ありがとうございました」

松田次生選手のコメント

松田次生選手

「NISMOに移籍した今年、最初の2戦は悔しい思いをしたので、解決するために何度もチームとミーティングを重ねました。しかし、今回は昨日の予選から流れも良く、チームが僕らドライバーの要望どおりのクルマに仕上げてくれて、それがタイヤと非常にマッチしたことがすべてです。終わってみればこんな完勝ができると思わなかったけど、SCが入った時には、簡単に勝たせてはくれないな、と不安になりました。なので、リスタート後はフルプッシュしました。普通は優勝した後泣いたりしませんが、今回はチェッカーを受けたあと泣けてきました」

ロニー・クインタレッリ選手のコメント

ロニー・クインタレッリ選手

「日産・NISMOファンの皆さん、お待たせしました。去年も何度か勝てるチャンスはあったけど、今年は3戦目でやっと納得のいくレースができました。思ったよりタイヤとマシンの状態が良く、前半からプッシュできたし、タイヤもセーブできました。46号車に追いつかれた時は、前のクルマが譲ってくれなかったので、接触してしまいましたが、大きなダメージにならなくて良かった。良い(マシンの)パッケージを見つけたので、次のSUGOもこれをベースに調整していけば良い結果が狙えると思います」

【GT500クラス 決勝結果】 65Laps

Pos

No

Machine

Drivers

1

23

MOTUL AUTECH GT-R

松田 次生

ロニー・クインタレッリ

2

46

S Road MOLA GT-R

本山 哲

柳田 真孝

3

12

カルソニックIMPUL GT-R

安田 裕信

J.P.デ・オリベイラ

4

37

KeePer TOM'S RC F

伊藤 大輔

アンドレア・カルダレッリ

5

36

PETRONAS TOM'S RC F

ジェームス・ロシター

平川 亮

6

100

RAYBRIG NSX CONCEPT-GT

小暮 卓史

武藤 英紀

7

18

ウイダー モデューロ NSX CONCEPT-GT

山本 尚貴

ジャン・カール・ベルネ

8

19

WedsSport ADVAN RC F

脇阪 寿一

関口 雄飛

9

6

ENEOS SUSTINA RC F

大嶋 和也

国本 雄資

10

32

Epson NSX CONCEPT-GT

中嶋 大祐

ベルトラン・バゲット

11

39

DENSO KOBELCO SARD RC F

石浦 宏明

オリバー・ジャービス

12

1

ZENT CERUMO RC F

立川 祐路

平手 晃平

13

24

D'station ADVAN GT-R

ミハエル・クルム

佐々木 大樹

-

8

ARTA NSX CONCEPT-GT

V.リウッツィ

松浦 孝亮

-

17

KEIHIN NSX CONCEPT-GT

塚越 広大

金石 年弘

【GT300クラス 決勝結果】 60Laps

Pos

No

Machine

Driver

1

55

ARTA CR-Z GT

高木 真一

小林 崇志

2

61

SUBARU BRZ R&D SPORT

佐々木 孝太

井口 卓人

3

11

GAINER DIXCEL SLS

平中 克幸

ビヨン・ビルドハイム

4

3

B-MAX NDDP GT-R

星野 一樹

ルーカス・オルドネス

5

0

MUGEN CR-Z GT

中山 友貴

野尻 智紀

6

86

クリスタルクロコ ランボルギーニ GT3

細川 慎弥

山西 康司

7

60

TWS LM corsa BMW Z4

飯田 章

吉本 大樹

8

50

WAKO'S Exe Aston Martin

加納 政樹

安岡 秀徒

9

67

STP タイサン GAIA POWER GT-R

横溝 直輝

密山 祥吾

10

65

LEON SLS

黒澤 治樹

黒澤 翼

11

88

マネパ ランボルギーニ GT3

織戸 学

青木 孝行

12

10

GAINER Rn-SPORTS SLS

植田 正幸

山内 英輝

13

2

シンティアム・アップル・MP4-12C

高橋 一穂

加藤 寛規

14

33

PUMA KRH PORSCHE

都筑 晶裕

峰尾 恭輔

15

7

Studie BMW Z4

ヨルグ・ミューラー

荒 聖治

16

4

グッドスマイル 初音ミク Z4

谷口 信輝

片岡 龍也

17

22

グリーンテック SLS AMG GT3

和田 久

土屋 武士

18

21

Audi R8 LMS ultra

リチャード・ライアン

藤井 誠暢

19

9

国立音ノ木坂学院NACポルシェwith DR

白坂 卓也

アンドレ・クート

20

5

マッハ車検 with トランスフォーマー30th

玉中 哲二

山野 直也

21

360

OKINAWA IMP・RUN UP GT-R

田中 篤

藤田 竜樹

22

48

Snap-on DIJON Racing GT-R

高森 博士

田中 勝輝

23

30

IWASAKI apr GT-R

岩崎 祐貴

影山 正美

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筆者
樺田 卓也 (MOTA編集長)
監修者樺田 卓也 (MOTA編集長)

自動車業界歴25年。自動車に関わるリテール営業からサービス・商品企画などに長らく従事。昨今の自動車販売業界に精通し、売れ筋の車について豊富な知識を持つ。車を買う人・車を売る人、双方の視点を柔軟に持つ強力なブレイン。ユーザーにとって価値があるコンテンツ・サービスを提供することをモットーとしている。

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