欧州Bセグ セミAT車 徹底比較(1/4)
- 筆者: 岡本 幸一郎
- カメラマン:茂呂幸正
景気が停滞し、自動車に関するニュースもあまり芳しくない話題ばかりが目につくところだが、ちょっと目先を変えてみよう。世の中がこうなったからこそ、それにマッチした形で世に送り出されてくるものもある。
今回の3台は、まさにそんなクルマたち。リーズナブルな価格設定でありながら、内容は充実し、しかもクルマとしての魅力的な要素を身につけている。中でも今回は、日本車のラインアップには今のところ存在しない、コンパクトカーに2ペダルMT(セミAT)を搭載したモデルをピックアップした。もちろん、いずれも日本ではAT限定免許で運転することができる。
日本に導入されるフォルクスワーゲン(以下VW)のボトムレンジを担うポロは、2009年10月にフルモデルチェンジして5代目へ移行。従来型をベースに全面的に改良を加えつつ、ゴルフに通じるエクステリアデザインや質感の高いインテリアを与え、トランスミッションにDSGを採用したのも大きなニュースだ。
1.4リッター自然吸気エンジンを搭載した「1.4コンフォートライン」の10・15モード燃費は17.0km/Lを達成し、エコカー補助金の対象となった。価格203万円。
プジョー207は2007年3月より発売。バリエーションの追加と整理を経ながら現在に至る中で、1.4リッターエンジンにRMT(ロボタイズド・マニュアル・トランスミッション)を組み合わせた「スタイル」は、2008年8月に追加された。
2009年10月にハッチバックの207がマイナーチェンジ。スタイルの1.6リッターモデルが追加されるとともに、1.4リッター車については、内容を充実させながら大幅プライスダウンを実施した。価格はスタイル1.4(撮影車両)が189万円、スタイル1.6が199万円。
フィアット・プントの上級モデルとして、「ちょっと大きめ」をコンセプトに開発されたグランデプントは、日本においてはまず3ドアの「1.4 16Vスポーツ」から2006年6月より先行発売された。
その後、さまざまな仕様のモデルがラインアップされたが、2009年5月にグレード体系の整理と一部改良が行なわれ、シンプルな2グレード展開とされた。価格はグランデプントが196万円、同プラス(撮影車両)が223万円。
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