フェラーリ カリフォルニア 30 試乗レポート/石川真禧照(1/2)
- 筆者: 石川 真禧照
- カメラマン:島村栄二
街乗りでも気軽に使えるフレキシビリティ
「フェラーリ カリフォルニア30」は、これまでのフェラーリとは一線を画したモデルだ。今回、試乗してそれを実感した。
フェラーリ カリフォルニア30のどこがこれまでのフェラーリと違うのかというと、乗りやすさがポイントとなる。スーパースポーツでありながら、シティユースにも使える抜群のフレキシビリティを備えているのだ。
実際このコンセプトは世界市場で当たったようで、カリフォルニア30のユーザーの70%はフェラーリ初所有。20%が毎日の足にしているし、65%が家族との共有で乗っているというのだ。つまり、これまでのフェラーリユーザーのようなマニアックな人が少ないのが特長。
そう、フェラーリ カリフォルニア30は、女性にも扱えるフェラーリなのだ。
しかし・・・
30とはパワーアップと軽量化の象徴
このフェラーリ カリフォルニア30のコンセプトは、日本のユーザーにはあまり伝わっているとは言えない。
そこで最新のフェラーリ カリフォルニア30を日常の足として使ってみて、その魅力を改めて検証してみよう。
最新モデルはエンジンがV8、4.3リッター 直噴になり、出力はこれまでよりも30psアップし490ps。トルクも505Nmに引き上げられた。しかも、車両重量は30kgも軽くなっている。
そう、車名の「30」はパワーアップと軽量化の数字なのだ。新しいV8エンジンは「HELE」という環境エンジニアリングも備えている。ストップ&スタート・テクノロジー(アイドリングストップ機構)などの採用で、CO2排出量は15%低減した。
トランスミッションは7速AT(デュアルクラッチトランスミッション)だが、センターパネルのプッシュボタンとパドルレバーで操作する。Dレンジ/マニュアルは「AUTO」ボタンで選択、リバースも「R」ボタンでシフトされる。
パドルレバーはステアリングコラムから生えている。 試乗車は「ハンドリング・スペチアーレ」パッケージ仕様だったので、ECUで制御する磁性液体ダンパーを装着していた。硬さの調節はノーマル仕様の半分の時間で行われ、ステアリングギアレシオも10%ほど減らしているので、コーナーでのレスポンスもより俊敏だった。
この記事にコメントする