ボルボ V60 T4 R-DESIGN「ポールスター・パフォーマンス・パッケージ」試乗レポート/渡辺陽一郎(1/2)
- 筆者: 渡辺 陽一郎
- カメラマン:オートックワン編集部
ボルボのオフィシャル・レース・パートナー「POLESTAR」
「ソフトウェアをアップデート」といえば、普通はパソコンの話だが、今ではクルマの世界にも導入されるようになった。ボルボの「ポールスター・パフォーマンス・パッケージ」がそれだ。
エンジンを制御するコンピューターのマネジメント・プログラムをインストールして、動力性能を向上させる。ユーザーにはオーナーズキットとして「POLESTAR」のリアエンブレム、オーナーズブック、認定証が渡されるが、CD-ROMのようなデータがユーザーへと渡されることはない。エンジン・マネジメント・プログラムは、正規ディーラーで、ネット回線を通じて車両に直接インストールされる。
ちなみに「ポールスター」とは、ボルボのオフィシャル・レース・パートナーの社名。ポールスター・パフォーマンス・パッケージは、ボルボ社とポールスター社が共同開発したソフトウェアだ。2012年11月に、まずはT6に搭載される直列6気筒の3リッターターボ用が発売され、2013年3月に入るとT4の直列4気筒1.6リッターターボ用も加わった。
購入後の”インストール”も可能
ポールスター・パフォーマンス・パッケージはインストール方式だから、車両を購入した後でも利用できる。T6エンジン用は2011年モデル以降に対応しており、T4エンジン用は、発売時点では2013年モデルとされたが、2011/2012年モデルにも順次対応していく。最新の「V40」をはじめ「V60」「V70」「S60」の各T4モデルが該当する。
価格は作業工賃込みで20万円。チューニングと考えれば安価だが、基本的にはインストールするだけ。ボルボ・カー・ジャパンの広報担当者に、「CD-ROMのような現物がなくて20万円も入るのだから、丸儲けですねぇ」と言ったら、「開発に要した費用を考えれば、妥当な価格です」とのことだった。
筆者の昭和のアタマで考えると「何それ?」という感じだが、パソコンのソフトウェアもダウンロード販売であれば現物はない。クルマの分野でも、いわゆる「コンピューター・チューニング」は古くからあり、最近はリコールなどもインストールだけで済ませるケースが増えた。当然の成り行きかも知れない。
NAなら2.5リッター⇒3.0リッター車相当の向上
直列4気筒の1.6リッターエンジンにターボを組み合わせた「ボルボ V60 T4」の動力性能は、ノーマル状態だと最高出力が180馬力(5700回転)、最大トルクが24.5kg-m(1600~5000回転)。これがポールスター・パフォーマンス・パッケージをインストールすると、最高出力は20馬力アップして200馬力(5750回転)、最大トルクは4.6kg-m増えて29.1kg-m(2000~4250回転)となる。
ターボを装着しないエンジンに置き換えれば、ノーマル状態では2.5リッターに匹敵する動力性能が、インストールで3リッター並みに高まると考えられる。
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