甲州ワインの底ヂカラ、知ってますか? ~「ボルボ V40」2015年モデルで巡る山梨ワイナリーの旅~(3/5)
- 筆者: 今井 優杏
- カメラマン:小林岳夫
標高約700m、日照時間日本一の理想的な山地で育つ甲州種ぶどう
ワイナリーに向かうには、多少の山道を走らなければならない。ワインの原料となる葡萄(ぶどう)が実るのは、昼間日当たりがよく、夜ぐんと気温が下がる山間部が好ましく、そしてできればあまり雨が降らない水はけの良い土地を好む。あまりにも葡萄に水を与えてしまうと、葡萄の実が水っぽくなってしまう。極限まで水を与えなければ、濃度の濃い甘い葡萄が生る。
その葡萄にまずは会いに行った。
今回お世話になったのは中央葡萄酒株式会社。
日本固有の葡萄品種「甲州」を原材料にしたワイン造りを行う、甲州の老舗ワイナリーだ。現社長で4代目。由緒正しいのである。ギリシア神話で美をつかさどる女神の名にちなんだワイン『グレイス』で知られている。
大変に貴重な葡萄だからして、通常は葡萄畑を勝手に見学することも、ましてや大事な畑にクルマを乗り入れることも許されていない。ボルボの試乗会のために、と自社栽培の畑「三澤農場」(山梨県北杜市明野町)に入ることを特別に許可してくださったのだ。
生まれたばかりの葡萄が放つ瑞々しい新緑から秋の収穫期に想いを馳せる
果たして、その葡萄畑はもしかして、葡萄自体が発光しているんじゃないかとおもうくらいにまぶしく新緑に光る畝(うね)の連続であった。はっとするほどの黄緑に思わずV40から降り立つ。
八ヶ岳をバックに雄大な景観を展開する葡萄畑では、今まさに葡萄の実がちいさな結晶を作ったところだ。我々がよく知る葡萄のカタチを形成しつつあるものの、まだまだ微笑ましいくらいに赤ちゃんで、その黄緑はまるでふるえるような生命力に溢れていた。これからこの実は大地からわずかな水分だけを力強く糖分に変え、秋の収穫までたくましく成長していくのだ。
戦後、輸入種に押されて絶滅寸前まで追い込まれた甲州種をここまで蘇らせたのが、まさに中央葡萄酒株式会社の現社長、三澤茂計氏と先代である父・一雄氏だったという。この畑に託された夢と、それほどまでして復活させた甲州種のワインの味に、はやくも喉が鳴る。ああ、不謹慎ですけどもう葡萄を見てもワインの味しか出てこない。ごめんなさい。
[ぶどう畑の山岳路を颯爽と駆けるV40の実力・・・次ページへ続く]
【注記:葡萄畑や周辺道路など、三澤農場へ一般車両・人が無断で入場することは通常全て禁止されています。本記事内の「三澤農場」「ミサワワイナリー」における画像は、全て中央葡萄酒(株)の許可を得て撮影されたものです。】
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