「顧客満足度No.1」を目指すボルボ、2年ぶりにセールスコンテスト「CS-VESC」を開催(4/4)

「顧客満足度No.1」を目指すボルボ、2年ぶりにセールスコンテスト「CS-VESC」を開催
CS(顧客満足度)向上を目指しボルボカージャパンがセールスコンテスト「CS-VESC」を2年ぶりに開催する。 SRA:ショールームアテンダントが勢ぞろい! 複数のお客様がほぼ同時に来店。チームの3人が連携しながら応対し、その技術が競われる。 ボルボ・カー・ジャパン株式会社 木村 隆之 代表取締役社長 第二回 CS-VESC セミファイナル大会が行われた会場。ホテルの宴会場をここまでこだわってショールームに改装している。 特設ショールームの造りこみレベルが半端なかった! 観客、そして審査員が真剣に見守る中、競技は行われる。 自然に着席させ、試乗や見積もり、次のアポイントなどをいかにスムーズに取るかがカギだ。 来店の瞬間から接客は始まっている。単なる接客ではなく、CS目線でお客様に感動体験を提供出来るかどうか。そしておもてなしの心も問われる。 画像ギャラリーはこちら

ポイントは「気づき」のチカラ

V40の説明を受ける間にパパが試乗から戻ってくる。そして2組の顧客が順次帰って行くのだが、それまでにも「乳児(9ヶ月、名前はヒデキ君というまたまた細かな設定有り)が泣き出したのでおむつを交換する」など様々な状況が次々と試される。このときもママのバッグを持ってあげる、トイレに連れていく、ベビーカーを適切な位置に置く、などの細やかな対応が要求されるのだから、出場者は最後の一瞬まで気を抜く暇がない。

木村社長が「応用力とチーム力が試されるので日頃からのお客様への対応が良く出ると思う」と語るチーム戦は、それぞれのスタッフがいかに細やかに顧客の気持ちを汲んで対応が出来るかが重要なのはもちろんのこと、さらにチームワークが求められる。セールスマン2人が優秀でも、1人が何もせず立っているチームもあり、チーム全体の力を垣間みることも出来た。

奥様のママバッグを代わりに持ちながら「足元に段差がございますのでご注意ください」そんなさりげない気遣いがいちばんウレシイ。

CS-VESCの競技は朝から夕方まで続いたが、設定の細かさと俳優さんの演技の上手さもさることながら、シチュエーションの状況設定も巧みで、個人の能力、ディーラーの結束力、日常でのCS活動への努力や対応までもがチェック出来る「競技の仕組み」がとてもよく出来ているので、筆者は見ていて飽きることが無かった。

そして、通しで観戦しているうちに、顧客が持っている潜在的な要望、ディーラーに来てからの要望をどれだけ感じ取って、その顧客の立場に立って行動出来るか、もしくはそれ以上の対応が出来るかは、「気づき」という能力にかかっている、と思った。

例えば乳児を抱えるママが「足元に段差がありますよ」という一言を掛けてもらえるかもらえないかの差は、とても大きい。乳児を抱えて足元が見えにくい、歩きにくいから足元の段差が危ない、と気がつくかどうかが大切なのだ。

ボルボディーラー全体がCSマインド向上への思いを共有

奥様が接客中、すかさず他のスタッフが手持ち無沙汰な旦那様をフォロー。この自然な連係プレイは日頃から実行しているからこそ。
ボルボ・カー・ジャパン株式会社 木村 隆之 代表取締役社長

ところが「満足度」は目に見えないので、正解というものはなかなか見いだせない。そこでこのCS-VESCのように「良いセールスの明確な審査基準」を設け、さらに優秀なセールス対応がどのようなものなのかをセールスマン同士が競い合い確認し合い、理解し合うことによって「どのようにすれば顧客に喜んでいただけるのか」の指標がわかりやすくなり、ボルボディーラー全体でセールス対応のレベルが底上げされていくのだと思う。

CS-VESCを復活させた木村社長は、CS-VESCによってボルボ・カー・ジャパンのスタッフの中でのCSへの取り組みは確実に盛り上りを見せているという。

「『CSナンバー1を目指すのであれば、ぜひVESCの復活を。CSマインドの向上につながります』と、かつてVESCで優勝した社員が提案してきたので、『では、商品説明が上手なスタッフだけが勝つような仕組みでなく、CSマインドが盛り上がってお客様が満足してボルボをご購入いただけるような内容にして欲しい』とだけ告げて、彼にCS-VECSの開催を任せました。

そして2015年に開催された第1回CS-VECSを見て、これは素晴らしい、と思いました。スタッフのふだんの実力がそのまま出る。そこで競技の様子をDVD化して全ディーラーの経営者に配っています。

その成果あって第2回ではさらにスタッフの内容が良くなっている印象です。実際、CS-VESCに向けて、各ディーラーが勝つためにすごく練習しているんですよ。そのエネルギーは、プラスに働くはずです。しかも、今回は出場ディーラーではないのに、観戦に来たディーラーもいるほどです。CSマインドの向上が自主的に出来る組織になってきたと思います。」

■ そして9月、決勝へ!

CS-VESC/個人競技の部 第1位 ボルボカーズ市川 金丸 博和さん
CS-VESC セミファイナル大会/チーム競技の部 ファイナリスト(海外研修参加決定) ボルボカーズ国立 久保木 晶子さん/大谷 忠数さん/熊谷 真人さんCS-VESC セミファイナル大会/チーム競技の部 ファイナリスト(海外研修参加決定) ボルボカーズ千里 菊地 桃子さん/一柳 良さん/吉田 安秀さん

競技終了後、審査の結果が発表され、表彰式が行われた。

個人競技の部からは1名、ショールームアテンダントからも1名、そしてチーム競技の部からは3チームが選ばれ、スウェーデンへの研修旅行に行くチケットが与えられる。そしてチーム競技の3チームは、さらに9月の「ファイナル(決勝)」に進み、ここで晴れて日本一が決定する。そのため、7月の本大会は「セミ・ファイナル」という名称になっていたのだ。

しかしここでサプライズが。表彰式で木村社長は、個人競技で同点1位が2名、チーム競技では4チームがほぼ同点対象になったため、審査員と協議の結果、スウェーデン研修旅行は「個人競技の部は1名から2名に」「チーム競技の部は3名から4名に」増やされるという思わぬ事態へ。会場は大いに盛り上がった。

印象的だったのは、会場内の出場者、そして各ディーラースタッフに一体感とCS活動を盛り上げて行こうという熱い気持ちを強く感じたことだった。ボルボ・カー・ジャパンの目指すCS#1(No.1)の実現は、2015年よりもさらに一歩進んでいるように思う。CS-VESCをはじめとしたボルボ・カー・ジャパンの素晴らしい取り組みと、今後の顧客満足度1位への道のりに注目したい。

[レポート:遠藤イヅル/Photo:オートックワン編集部]

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遠藤 イヅル
筆者遠藤 イヅル

1971年生まれ。カーデザイン専門学校を卒業後、メーカー系レース部門にデザイナーとして在籍。その後会社員デザイナーとして働き、イラストレーター/ライターへ。とくに、本国では売れたのに日本ではほとんど見ることの出来ない実用車に興奮する。20年で所有した17台のうち、フランス車は11台。おふらんすかぶれ。おまけにディープな鉄ちゃん。記事一覧を見る

樺田 卓也 (MOTA編集長)
監修者樺田 卓也 (MOTA編集長)

自動車業界歴25年。自動車に関わるリテール営業からサービス・商品企画などに長らく従事。昨今の自動車販売業界に精通し、売れ筋の車について豊富な知識を持つ。車を買う人・車を売る人、双方の視点を柔軟に持つ強力なブレイン。ユーザーにとって価値があるコンテンツ・サービスを提供することをモットーとしている。

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