「顧客満足度No.1」を目指すボルボ、2年ぶりにセールスコンテスト「CS-VESC」を開催(2/4)
- 筆者: 遠藤 イヅル
- カメラマン:オートックワン編集部
“競技”の名にふさわしい真剣勝負
CS-VESCの対象はボルボディーラー全店舗で、2月に地区予選への出場者が決定、4月の地区予選会を経て今回のセミ・ファイナル出場者がすでに選出されていた。コンテストではあるが会場は「競技会場」、内容は「競技内容」と呼ばれるのも特徴だ。
その競技内容も実に凝っていて、ホテルの大広間にXC90 T5 MomentumとV40クロスカントリー D4 Summumが置かれた架空のディーラーが用意され、そこにやってくる顧客にいかに適切に対応出来るかどうかをロールプレイ形式で競う。
また、セールス対応の競技以外にも、ボルボの良さを面前でアピールするプレゼンテーション競技も、ショールームアテンダントとチーム競技で同時に開催されている。
ロールプレイ競技の出場者には顧客の最低限の情報だけが事前に知らされる。出場者1人で1人の顧客に対応する個人戦では、「新規見込み客、年齢は40代半ば、2017年12月に車検を迎える2008年式日産エルグランドを所有、インターネットを見て来店」という妙にリアルで「あるある!」な設定が顧客に与えられている。
競技時間は7分。この短い時間の中でいかにおもてなしが出来るか、身だしなみやマナーは備わっているか、顧客のニーズを把握出来るか、適切に商品説明やデモンストレーションが出来るか、自社ならびに競合車の知識があるか、そして最終的には試乗など次のアポイントメントをいかに取り付けることが出来るか、が審査される。設定されているペルソナとシチュエーションは各個人、各チームともに同じなので、対応の違いが明確になる仕組みだ。
競技開始のアナウンスとともに、顧客役の俳優さんが来店する。そこからすでに対応がどうなされるかが審査員に見極められる。
俳優さんは、聞かされていた事前情報以外に実は「妻と買い物に来た。その合間に見に来たので時間がない」「大きめのクルマが欲しい」「最近、妻とゴルフを始めた」「ゴルフバックを2つ積みたい」「親もたまに乗せるので7人乗りが欲しい」「輸入車に興味がある」「3年前に事故を起こしてしまったので、自動ブレーキに興味がある」「妻も乗る」などの“とても細かい裏設定”を持っているので、出場者はそのペルソナや要望に突発的に対応しなければならない。
俳優さんもさすが本職で、出場者の対応に合わせてアドリブで与えられたペルソナを完全に演じ切っているため、出場者にとってまさに真剣勝負。筆者も今回この第2回CS−VESCを見学することが出来たが、見る側も「観戦」という面持ちになった。
そして第三者として客観的にそのディーラーで行われている対応の様子を見ているので、自分が顧客になった場合、「ああ、この対応はあまり気持よくないな」という思いも共有出来た。
「ニーズの把握」の重要さ
例えば自分なら、時間が無い中で新車ディーラーにクルマを見に行った場合、ある程度買い替えに前向きだったとしても、まだ買うかどうか決定しているわけではないので、積極的に個人の生活状況や家族構成などをセールスマンに話そうとはあまり思わない。なので、個人的にはダイレクトにどんどん情報を聞き出そうとする出場者よりは、会話の流れを作ってそこから顧客のニーズを上手に引き出してくれる出場者のほうが嬉しいし、話したくなる雰囲気を作ってくれると、なお素晴らしいと思った。
また、短い時間の中で商品説明が的確にわかりやすく行われていること、ただ「このクルマがいいですよ」と言うだけではなく現実的な使用方法を顧客に逆にイメージさせることなども、観ていて「このセールスマンは上手だな」と思えた。
そして、顧客はさっと店に寄りたい、クルマを見たい、でも知りたいことは知って帰りたいのだが、それがあまり理解されない対応をされてしまうと、顧客は「ここにはもう来たくないなー」「行くとまた話が長いからなー」などネガティブな印象を感じ、再来店の機会を失ってしまうのではないだろうか……などなど、いろいろ「自分だったら」と思いながら観戦出来て、観ていてとても面白かった。
そしてもうひとつ「上手だなあ」と思ったのは、試乗の取り付け方だった。
ある出場者は次の日曜14時に試乗の約束を顧客とかわすことに成功するのだが、でもそれも口約束になってしまうかもしれない。一方、ある出場者は、買い物が終わってから奥様ともう一度来て、その際に試乗なさってください、と試乗のアポイントメントを行ったのだ。これなら「また来る」手間が省けるし、「妻が乗る」ので奥様の試乗はしておきたいという顧客の要望や細かな気持ちに配慮が出来ているし、かなりの高確率でこの顧客は再来店するだろう、と感じた。
愛車の売却を、もっと楽に!もっと高く!
-
一括査定はたくさんの買取店からの電話が面倒?
これまでの一括査定は、たくさんの買取店からの電話が面倒でした。MOTA車買取なら、最大20社の査定額をwebで簡単比較。やり取りするのは査定額上位の3社だけ。車の査定が楽に完結する仕組みです。
-
一括査定は本当に高く売れるの?
これまでは、買取店に会わないと査定額がわからず、比較がしづらい仕組みでした。MOTA車買取は最短3時間後、最大20社を簡単比較。加えて、買取店は査定額上位3社に選ばれるために競い合うから、どうしても高く売れてしまいます。