フォルクスワーゲン ゴルフカブリオレ 海外試乗レポート/小沢コージ(1/4)
- 筆者: 小沢 コージ
- カメラマン:フォルクスワーゲン・グループ・ジャパン
伝統のロールバーを排除
世界で最も“使える”オープンカーとして名高い「ゴルフ カブリオレ」がフルモデルチェンジした。
そもそも、ゴルフ カブリオレが元祖FFコンパクトの初代ゴルフをベースに、画期的なフル4シーターオープンとして生まれたのが今から30年前の1979年。
当時、4シーターオープンといえばロールスロイスのコーニッシュぐらいしかなく、他はほとんど2シーターだったため、利便性におけるアドバンテージは圧倒的だった。
その上、5層構造の丈夫な幌とガラスのリア窓、200リッター級のトランクまで備えていた。
結果として、初代カブリオ(当時はそう呼んだ)は他に変わるモノのないクルマとして、10年以上の超ロングセラーとなり、2代目もガワを多少変えつつ3代目となり、これまた10年以上も作られたわけだ。
果たしてその象徴といえば、「固定式ロールバー」。
ボディの剛性不足と転倒時のキャビンを守るべく、ちょうどBピラーから飛び出てブリッジよろしく上部で繋がっていた。
もちろん、フルオープンとしては視覚的に邪魔なわけで、当時の技術不足からくる折衷案ではあったが、実際に乗るとそんなに気にはならず、逆にヘアバンドみたいでオシャレでもあった。個人的には、“マジメなゴルフカブリオ”の象徴だと思っていた。
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