autoc-one.jp 記事・レポート 特集 自動車評論家コラム なぜハチロクの中古車市場は高騰しているのか?後継モデルの存在は!?|現役ハチロク乗りの”ハチロク”語り ACT3

自動車評論家コラム 2018/6/12 10:00

なぜハチロクの中古車市場は高騰しているのか?後継モデルの存在は!?|現役ハチロク乗りの”ハチロク”語り ACT3

“ハチロク(AE86)”こと、トヨタ スプリンタートレノ
“ハチロク(AE86)”こと、トヨタ スプリンタートレノ(GT-Apex 3ドア)“ハチロク(AE86)”こと、トヨタ スプリンタートレノ(GT-Apex 3ドア)“ハチロク(AE86)”こと、トヨタ スプリンタートレノ(GT-Apex 3ドア)画像ギャラリーはこちら

高騰するハチロク中古車相場。それっていいのか!?

21歳のときからハチロクを4台乗り継ぎ、現在も86年式スプリンター・トレノ(独自のフルチューン済み)を普段のアシに使うモータージャーナリスト、山田弘樹が贈る「AE86熱愛講座」。第3回目は現在のハチロク中古相場高騰の理由についてお話します。

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ハチロクは「下町のスーパーカー」

“ハチロク(AE86)”こと、トヨタ カローラレビン

イニD人気とオッサン人気によってゾンビのごとく甦ったAE86人気。

しかし問題は、その中古車価格が高騰していることだよね。

いわゆる大手ネットの中古車サイトを見ても、その価格は100万円以下が存在しない!?「1オーナー無事故車 走行ひとけた万km」なんてコレクターズアイテムは放っておくにしても、まともに走りそうなヤツだと150万円~200万円はする!?

これ……ハチロクじゃないよねぇ~。

そもそもボクが若いころ(1990年代ですな)のハチロクって、仲の良い先輩から“タダ”で譲り受けるクルマで、20万円も払えば「高級車」だった。大事に乗ってきたハチロクを「30万円でどう?」なんて言われて、欲しいけど「うーん…」と悩んだりしたものだったんだ。だから若いヤツらが買って、走りを楽しめた。そこからすごくうまいヤツらが出てきて、憧れた。ハチロク乗ってると、たとえ自分が下手でもちょっと誇らしくてさ。土屋圭市さんがハチロクを「下町のスーパーカー」って呼んだことがあるんだけど、ほんとその通り。ハチロクは金がない若者が夢を見られる“あすなろカー”だったんだよね。

そういう意味で今のAE86は、全然あすなろカーじゃない。そんな高いクルマに乗ったら大事にしちゃうしブツけられないから、運転しても萎縮しちゃうよ。

ただハチロクが未だに乗って楽しいのは事実だから、ややこしいことになっている(笑)。

なおかつ今ハチロクにリターンしたオッサンたちは、それなりに昔運転を鍛えているから、これを上手に乗りこなすんだよね。そのカラクリとしては、オッサンが必要以上に無理しないから、クルマがもつというのもあるんだよね。

ハチロクが高騰する理由は、「リフレッシュ」と「板金」

トヨタ スプリンタートレノ(AE86)
“ハチロク(AE86)”こと、トヨタ スプリンタートレノ(こちらは2ドアクーペモデル)

さてそんなハチロクの相場が高騰したのには、きちんとした理由がある。

そもそも35年も前のクルマなのだから、一度もまともなリフレッシュをしていないと、フツーの状態にするまでお金が掛かるのは当然なんだ。

それとハチロクにとってもうひとつの大敵は「錆び」。これを今まともに直すと、良心的なお店でも100万円くらいかかっちゃう。10年くらい前だと機関はボロくても板金いらずな個体があったけれど、いまやボディが生きている個体を探す方が難しい状況になっていて、これは年々厳しくなって行くだろうなぁ。

だから結局「リフレッシュ」と「板金」をやったら、その価格は200万円くらいになっちゃうんだ。

だからハチロク専門店で並ぶクルマは200万円くらいからスタートして、年々その価格を上げざるを得なかった、という現象があるのです。

何もしてないのに、「レストア済み」って言うな!

ただハチロク専門家? としてムカつくのは、そうした良心的なお店に便乗して「レストア済み」なんて言いながら、何もやってないのに高い価格を付けている店が必ず存在すること。そしてこれを買ったユーザーが「壊れた」と言っても、「ハチロクですからねぇ」なんて言って、取り合わない場合があること。

そういうお店を見分けるのは、若者には無理だよね。だからちょっと高くても信頼できるお店で買うか、状態がわかる知り合いのハチロクを買うのがいいと、オレは思うなぁ。

ハチロクや「KP61」の復活を切望!

トヨタ KP61型スターレット

そして一番望ましいのは、メーカーがハチロクのようなクルマをもう一度出してくれることなんだ。その筆頭はFRじゃないけれど、やっぱり「スイフト スポーツ」。あれだけ速くて完成度の高いコンパクトハッチで、183.6万円~というプライスは本当に素晴らしい。マツダ ロードスターは、正直高い。後期型は正常進化して素晴らしいオープン2シータースポーツになったけれど、NCロードスターを安く手に入れてガシガシ走った方がハチロク的。でもタイヤサイズ大きいんだよなぁ…。

スズキ  スイフトスポーツマツダ ロードスター特別仕様車「Caramel Top(キャラメルトップ)」

トヨタ 86はというと、やっぱりちょっとだけ高い。中古車価格は初期型が100万円台になってきたけれど、86は18インチまで履けてしまうのが気がかり。だって履けるなら大きいタイヤとホイール付けたくなっちゃうのが若者というものだし、サーキットでタイムを出すならその方が有利だしね。かつ2リッターだから税金も保険料も少し高くつく。お金がない若者がそれを肯定して乗れることが、あすなろカーの条件なんですよ。

当時ハチロクの値段は、一番安い「GT(カローラレビン 2ドア 1600GT)」で132万円。

そこから35年が経過したいま、トヨタ 86が一番安い「G」グレードで262万3320円、Cセグスポーティカーが250万円~となっているのは仕方のないこと。スイフト・スポーツだって厳密にはAE86より下の「B」セグメントですからね。

ただBセグスポーティカーも、クルマが進化したおかげでかつてのCセグばりに走るんです。そうなるとやっぱりトヨタにやって欲しいのは、ハチロクではなくて「KP61」の復活なんだよな!

このご時世、若者たちが乗れるスポーティカーを作れるのはトヨタだけだと思う

トヨタ86

ハチロクがこれだけの伝説となったのは、その生産台数が約10万台とウソみたいに多くて、潰れても潰れてもお代わりがあったから。

そして「ハッチバックタイプのFR」という、既に世の中からは絶滅した貴重なパッケージングだったからです。

FRなのに大人4人が満足に乗れて、荷物も満載できるハッチバックだったから、普通のひとたちにも支持されて、沢山売れた。だから“お代わりカー”として沢山の中古車が出回ったんです。

その点でトヨタ 86は、スペック的には素晴らしいスポーツカーにはなったけれど、庶民のクルマにはならなかった。重心が低くなる水平対向エンジンをフロントに積んだし、リアをトランク形状としたことで剛性も高くなって、改良を重ねるごとに素晴らしい走りをものにすることができたけれど、その分新車価格も高くなってしまった。

どちらかといえばその立ち位置は、カローラというよりはセリカに近くなってしまったのだと思います。

東京モーターショー2015で世界初披露された『S-FR』

そういう意味でショーモデルとして参考出品された「S-FR」が開発を凍結されてしまったのは悲しいけれど、これもハッチじゃないから、たとえ販売されても数は売れないとボクは思った。トヨタが開発を諦めたのも、なんとなく頷けるんだ。

つまりもしAE86のようなクルマを現代に復活させるなら、若者たちが乗れるスポーティカーを発売するのなら、BセグハッチバックをベースとしたFRにするべきだとボクは思うんです。

そんなことができる体力的な余裕があるのはトヨタだけ。スズキとの提携をうまく使ってスイフトベースにFRを作ったらワクワクしちゃうんだけれど……。

みなさん、どう思いますか?

[レポート:山田 弘樹]

筆者: 山田 弘樹

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