トヨタ ライズが月間登録台数で実質1位に! 売れ続ける理由とは?

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2025年5月の国内新車登録台数ランキングにおいて、トヨタ ライズが実質的なNo.1となりました。

発売から5年半が経過しながらも、なぜライズはこれほどまでに多くのユーザーに選ばれ続けているのでしょうか?

当記事では、カーライフ・ジャーナリストの渡辺 陽一郎さんが、販売店の取材をもとにライズの人気の理由を解説します。

目次[開く][閉じる]
  1. 登録車の実質的な月間販売台数でライズが1位に
  2. 売れている理由1:コンパクトなボディと広い室内空間
  3. 売れている理由2:価格の手頃さ
  4. 売れている理由3:短い納期も追い風に
  5. 購入を検討するならライバル車との比較も

登録車の実質的な月間販売台数でライズが1位に

2025年5月の国内新車登録台数ランキングを見ると、1位はトヨタ ヤリスシリーズで合計1万1756台でした。

※登録車とは、普通自動車、小型自動車、大型特殊自動車のこと。軽自動車、小型特殊自動車及び二輪の小型自動車を除く

その内訳は、コンパクトカーのヤリスが約5550台、コンパクトSUVのヤリスクロスが約5600台、スポーツモデルのGRヤリスが約620台です。

これに対し、2位にトヨタ ライズが8867台を売り上げ、3位にトヨタ ルーミーが8034台と続きました。

ヤリスとヤリスクロスは外観や用途が異なる別車種です。そこで両車を分けて算出すると、登録車の実質的な販売1位はライズ、2位はルーミーとなります。

ライズとルーミーは両車ともにトヨタ車ですが、開発と生産はトヨタの完全子会社であるダイハツが行っています。

つまり、純粋なトヨタ車ではなく、ダイハツ製OEM車が月間登録台数ランキングの実質的な1位と2位になったのです。

2024年の販売低迷からのV字回復

ライズは2024年の前半、認証不正問題の影響で出荷が滞り、年間登録台数は前年比でマイナス21.3%と落ち込んでいました。

しかし、その後の供給体制の回復や、2025年に入ってからの他上位車種の販売低迷(トヨタ シエンタ:前年比マイナス15.9%、カローラシリーズ:前年比マイナス46.1%)となる一方で、ライズの販売台数は、前年の3倍以上に急増しました。

では、ライズは2019年11月の発売からすでに5年半が経過しているにもかかわらず、なぜこれほどまでに売れ続けているのでしょうか? その理由を販売店の取材をもとに解説していきます。

売れている理由1:コンパクトなボディと広い室内空間

扱いやすいボディサイズ

ライズが支持される大きな理由の一つは、そのコンパクトなボディサイズにあります。

ライズのボディサイズは、全長3995mm×全幅1695mm×全高1620mmと数少ないSUVの5ナンバー車(※)であり、運転しやすいと評判です。

(※)5ナンバー車とは、全長4700mm以下、全幅1700mm以下、全高2000mm以下、排気量2000cc以下の条件を満たす小型乗用自動車のこと

参考までに、ヤリスクロス(X・G・Zグレード)のボディサイズは全長4180mm×全幅1765mm×全高1590mmです。

車種(グレード)全長全幅全高

ライズ

3995mm

1695mm

1620mm

ヤリスクロス

4180mm

1765mm

1590mm

ライズ、ヤリスクロスはいずれもX・G・Zグレードの数値

小回りが利く

ライズの最小回転半径は、XやGグレードでは4.9m、最上級のZグレードでは5.0mに収まり、ヤリスクロスの5.3mよりも小回りが利くため、街中での取り回しの良さは抜群です。

販売店への取材でも「SUVというよりコンパクトカーの感覚で購入できます」という声が聞かれるように、SUVに抵抗がある層にも受け入れやすい点が強みです。

意外な室内の広さ

車内は意外に広い点もライズの魅力です。

身長170cmの大人4名が乗車した場合、後席の膝先空間が握りコブシ2つ弱となります。これはヤリスクロスの握りコブシ1つ少々よりも広いです。

販売店には「ヤリスクロスよりもファミリーカーとして使いやすい」という声が寄せられており、見た目以上の居住性の高さも評価されています。

売れている理由2:価格の手頃さ

ライズの魅力は、その価格設定の手頃さにもあります。

ノーマルガソリンエンジンを搭載する2WDの「X」グレードは180万700円から、アルミホイールなどを標準装着した中間グレードの「G」でも195万8000円から購入可能です。

ヤリスクロスはエンジン排気量がライズの1.2Lに対して1.5Lに拡大しますが、ノーマルガソリンエンジン2WDの「X」が204万6000円から、「G」は217万2500円からであるため、ライズに割安感があります。

ちなみに、ヤリス(ノーマルガソリンエンジン1.5L 2WD)の「X」グレードは181万1700円から、中間グレードの「G」グレードは197万4500円からです。ライズは、コンパクトカーのヤリスに近い価格設定で、価格が高くなりがちなSUVながらも購入しやすくなっています。

車種名グレード価格
ライズ

X

180万700円

G

195万8000円

ヤリスクロス

X

204万6000円

G

217万2500円

ヤリス

X

181万1700円

G

197万4500円

ライズはいずれも1.2L ガソリンエンジン 2WD、ヤリス・ヤリスクロスはいずれも1.5L ガソリンエンジン 2WD CVT

売れている理由3:短い納期も追い風に

比較的短い納期もライズの販売を後押ししています。

販売店へ取材を行ったところ「ライズのノーマルガソリンエンジンが約3か月、ハイブリッドは4~5か月。ヤリスクロスは通常は約6か月になる」とのこと。ちなみに、ヤリスクロスは改良を受けるための受注停止が近いと予想されます。

このように実用性を重視するユーザーにとって、5ナンバーサイズで車内が比較的広く、価格も割安、納期も短めであるライズは、選ぶ価値が十分にあるのです。

購入を検討するならライバル車との比較も

このように、ライズはその商品力の高さと日本のユーザーニーズに合致した使い勝手の良さで、発売から5年半が経過も依然として高い支持を得ています。

購入時にはライバル車にも試乗して、運転感覚や使い勝手を比べて判断しましょう。ライズを検討している場合、ヤリスクロスやホンダ WR-Vとの比較試乗がおすすめです。

【筆者:渡辺 陽一郎】

トヨタ/ライズ
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新車価格:
180.1万円244.2万円
中古価格:
124.8万円514万円

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渡辺 陽一郎
筆者渡辺 陽一郎

1961年生まれ。自動車月刊誌の編集長を約10年務めた後、フリーランスのカーライフ・ジャーナリストに転向。「読者の皆さまに怪我を負わせない、損をさせないこと」が最も重要なテーマと考え、クルマを使う人達の視点から、問題提起のある執筆を心がけている。記事一覧を見る

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監修者MOTA編集部

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