トヨタ プリウスプロトタイプ 試乗レポート/松田秀士編(2/3)
- 筆者: 松田 秀士
- カメラマン:トヨタ自動車株式会社
全ては空力に注力
オーリスをベースとしたボディーをハイブリッド専用に新設計。そのデザインはエッジの効いたスポーティーなシルエットだ。しかし、そのフォルムは空力を徹底的に追求した結果の仕上がり。エアマネジメントによるエアロデザインを追及したとのこと。ボディーの下面もまるでレーシングマシンのように覆ったことで、エアロダイナミクスの目安となるCd値は0.25と高性能スポーツカーのレベルに達している。空力に優れるクルマは当然燃費も良くなる。
また、新型のポイントは燃料消費に間接的に影響を与える電力消費を抑えるためにヘッドライトのロービームにLEDタイプを採用し、2眼プロジェクターランプのデザインが斬新だ。
対して、インテリア素材の質感は飛躍的に向上している。また、ディスプレーゾーンと操作を行うコマンドゾーン(センターコンソールとステアリング周り)とを明確に分離して、視線移動量を低減するなどドライバーの負担に配慮している。居住空間はボディーをほぼ従来のまま(全長+15、全幅+20mm)としながらも、前席シートバックを薄型化するなどの改良が加えられ、ゆとりある室内空間を作り出している。
また、バッテリー冷却システムの効率的な配置によってトランクスペースもゴルフバック3個を収納できる445L(+30L)となった。現行型よりも静粛性と乗り心地が大幅にアップしている。
一つ気になるのは、インテリアデザインに現行モデルにあるようなハイブリット車らしい雰囲気が失われたことだろうか。
この記事にコメントする