トヨタ マークX 試乗レポート/岡本幸一郎(3/3)

トヨタ マークX 試乗レポート/岡本幸一郎
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スタイリッシュなセダンはやっぱりカッコイイ!

シャシー性能の高さも侮れないのがマークXだ。フロントにダブルウィッシュボーン、リアにマルチリンクのサスペンション形式を受け継ぎ、スポーツタイプにはAVS(AdaptiveVariableSuspensionsystem)が装備される。この味付けがなかなかのもので、乗り味はスポーティで快適。引き締められた中にストローク感のある、懐の深い足まわりだ。タイヤは16インチと18インチがあるが、16インチのほうが乗り心地はいくぶん当たりがマイルドだが、マッチングは18インチの方が上という印象。

そしてブレーキについて。3.5リッター車には17インチの対向4ポッドキャリパー仕様が装備されるが、これのフィーリングもなかなかのもの。タッチの剛性感が高く、コントロール性にも優れているのだ。ステアリングフィールも、ライバル車にあるような、切り始めからグイッと曲がり過ぎるハイゲインな設定にはなっておらず、リラックスして乗れるところがいい。

そして、深く切り込めばスポーツカー並みの回頭性が味わえるという、これまた懐の深い味がある。このあたりはクラウンアスリートとも違う味付けで、こちらの方がリニアな印象といった感じ。よりドライビングプレジャーを持っている。

最もスポーティな350Sには、VGRS(可変ギア比ステアリング)やアクティブステアリング統合制御付きVDIMも装備されるという上級スポーツセダン。250GのSパッケージでも、スポーティなムードを味わうことはできるが、350Sはなかなか本格的に造り込まれている。「違いがわかる男」を自負する人には、ぜひ350Sを選んで欲しい。

筆者も若いころは、セダンなんてオヤジの乗り物だと思っていたが、自身も40歳を超えて、だんだんセダンに興味を持つようになってきた。ミニバンやコンパクトカーだらけの中で、こうしたスタイリッシュなセダンを颯爽と乗りこなす姿は、ひょっとして周囲から「カッコイイ!」と映っているのでは?と思ったりしている。

そして、輸入車だけでなく国産車でも気になる車種が何台かあるのだが、この新型マークXは結構、琴線に触れるものがあった。そんなマークXの良さは、そこそこ走りに心得のある人や、こだわりのある人でも、乗ればきっとわかるハズ。

ハイブリッドカーもいいが、身近にこうした魅力ある選択肢があることを、同世代の人にもぜひ気づいて欲しい。

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岡本 幸一郎
筆者岡本 幸一郎

ビデオ「ベストモータリング」の制作、雑誌編集者を経てモータージャーナリストに転身。新車誌、チューニングカー誌や各種専門誌にて原稿執筆の他、映像制作や携帯コンテンツなどのプロデュースまで各方面にて活動中。記事一覧を見る

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