トヨタ マークX 試乗レポート/岡本幸一郎(1/3)
- 筆者: 岡本 幸一郎
- カメラマン:原田淳
見た目だけでなく走りも強調
いつのまにやら日本で売れるクルマは、箱型のクルマと小さなクルマばかりに。一方セダンはというと、市場規模はかつてより大幅に縮小。
「いつかは・・・」だったクラウンが日本でもっとも売れてるセダンになり、2番目に売れてるセダンが、かつて「アッパーミドル」がもてはやされた頃に、最も輝いていたクルマの血統を受け継ぐマークXという状況になって久しい。
そうしたトヨタの、しかもそこそこ高価格帯の車種がセダン界のワン・ツーという、ちょっと不思議な事態が続いている。
クラウンが売れている上に、さらにマークXが続いているのだからたいしたものだ。マークIIの後を受けたマークXは、トヨタ店のクラウンに対し、トヨペット店のエースとして、クラウンとは違う路線にいる。
価格レンジが低めで、性格はちょっとスポーティ。オーナーの平均年齢は、いずれも50代後半とのことだから、価格はそこそこ高くても、相応しい満足感を提供できるものを持っていないと目を向けてもらえないはず。
その点では、2台ともそれぞれユーザーの期待に応えているということなのだろう。
マークXとして初のモデルチェンジを遂げた2代目は、プラットフォームを踏襲し、全長やホイールベースは従来と同じだが、全幅とトレッドは20mm拡大し、全幅はクラウンと同じ1795mmに。イマドキはこのサイズが必要ということらしく、少なからず室内空間のゆとりにも影響している。
ラインナップは、スタンダード、プレミアム、スポーツの3つに大別され、見た目だけでなく、走りもある程度キャラクターが差別化されている。
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