トヨタ ハリアー&ハリアーハイブリッド 試乗レポート(2014年モデル)/渡辺陽一郎(1/3)
- 筆者: 渡辺 陽一郎
- カメラマン:オートックワン編集部
バブルの雰囲気が濃密に漂うクルマ
「オジサン達が話をしているバブル景気の時代って、どんな感じだったのだろう」
このような疑問を抱いている若い読者諸兄は、トヨペット店に出かけてトヨタ 新型「ハリアー」を見てみると良いだろう。新型ハリアーの内外装には、1980年代の中盤~1990年頃、都会に蔓延していた雰囲気が濃密に漂っている。
外観でいえば、まずはフロントマスク。2,660mmのホイールベース(前輪と後輪の間隔)に対して全長は4,720mmもあるから、オーバーハング(ホイールからボディが前後に張り出した部分)がかなり長く、ボンネットが前方に突き出している。この寸法比率自体、20年ほど前のクルマに近い。
鋭角的なヘッドランプの間には、スモークメッキによる装飾が施されて派手に着飾ったイメージだ。バブル時代の妖しさも放たれている。
>>トヨタ ハリアー2017年モデルの試乗レポートはこちら
要は見た人がどう感じるか
車内に入ると、これまたゴージャスだ。インパネは緩やかな曲線を描き、ステッチが施されている。表面がツルツルしている静電式スイッチパネルも、ピッタリとマッチ。伝統あるクラウンが、新型では液晶パネルを多用して浮いた感じになっているが、ハリアーなら自然に馴染む。
マニアックなクルマ好き、イギリスの高級車などを乗り慣れている人達は、「こんなものは、本当の贅沢ではない」と言うかも知れない。だが、少なくとも日本の“小市民オヤジ”である私にとっては、新型ハリアーの内外装はバブル的であり豪華に感じる。
「本当の贅沢」とは良く聞く言葉だが、贅沢に本当も嘘もないだろう。要は見た人がどう感じるか、だ。
シートも凝っていて、エレガンスや売れ筋のプレミアムには、ファブリックと合成皮革が使われている。23万3,100円を加えれば本革シートに変更できるが、新型ハリアーではベーシックな合成皮革を推奨したい。「合成」でここまで豪華に見せるところも、またバブルっぽい。
新型ハリアーの座り心地は、LサイズのSUVらしく快適。フロントシートはサイズに余裕を持たせ、体が適度に沈んだところでしっかりと支えてくれる。肩まわりのサポート性も良い。リアシートのスペースも広い。
新型ハリアーは生産を終えたヴァンガードをベースに開発され、SUVとしては空間効率に優れている。身長170cmの大人4名が乗車して、リア側に座る同乗者の膝先空間は握りコブシ2つ半。頭上にもコブシ1つ少々の余裕を持たせた。フロントシートに電動調節機能を備えながら、下側には十分な余裕があり、リアシートに座る同乗者の足が収まりやすい。
リアシートで注意したいのは、床と座面の間隔が十分に確保され、座り心地が少し硬いこと。身長170cm以上の同乗者が座るなら、座面の奥行にも余裕があって快適だが、小柄な人は大腿部を押された感覚になりやすい。ファミリーカーとして使うなら、リアシートの着座位置や座り心地を確認しておきたい。
乗降性はSUVでは優れた部類に入る。最低地上高を十分に確保しながら床は低めに抑えられ、着座位置も適度だから乗り降りがしやすい。
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