トヨタ ハリアー&ハリアーハイブリッド 試乗レポート(2014年モデル)/渡辺陽一郎(2/3)

トヨタ ハリアー&ハリアーハイブリッド 試乗レポート(2014年モデル)/渡辺陽一郎
トヨタ新型ハリアー<ハイブリッド>PREMIUM “Advanced Packege”ボディカラー:スパークリングブラックパールクリスタルシャイン フロントエクステリア1 トヨタ新型ハリアー<ハイブリッド>PREMIUM “Advanced Packege”ボディカラー:スパークリングブラックパールクリスタルシャイン フロントエクステリア2 トヨタ新型ハリアー<ハイブリッド>PREMIUM “Advanced Packege”ボディカラー:スパークリングブラックパールクリスタルシャイン リアエクステリア トヨタ新型ハリアー<ハイブリッド>PREMIUM “Advanced Packege”ボディカラー:スパークリングブラックパールクリスタルシャイン フロント トヨタ新型ハリアー<ハイブリッド>PREMIUM “Advanced Packege”ボディカラー:スパークリングブラックパールクリスタルシャイン リア トヨタ新型ハリアー<ハイブリッド>PREMIUM “Advanced Packege”ボディカラー:スパークリングブラックパールクリスタルシャイン サイドエクステリア トヨタ新型ハリアー<ハイブリッド>PREMIUM “Advanced Packege”ボディカラー:スパークリングブラックパールクリスタルシャイン タイヤ・ホイール トヨタ新型ハリアー<ハイブリッド>PREMIUM “Advanced Packege”ボディカラー:スパークリングブラックパールクリスタルシャイン フロントエクステリア寄り トヨタ新型ハリアー<ハイブリッド>PREMIUM “Advanced Packege”ボディカラー:スパークリングブラックパールクリスタルシャイン プリクラッシュセーフティシステム トヨタ新型ハリアー<ハイブリッド>PREMIUM “Advanced Packege”ボディカラー:スパークリングブラックパールクリスタルシャイン トヨタ新型ハリアー<ハイブリッド>PREMIUM “Advanced Packege”ボディカラー:スパークリングブラックパールクリスタルシャイン ヘッドランプ 画像ギャラリーはこちら

直列4気筒であることをあまり意識させない2リッターエンジン

トヨタ 新型 ハリアー「ELEGANCE」[2.0ガソリン車/ボディカラー:ダークブラウンメタリック]

新型ハリアーが搭載するエンジンは、「2リッター直列4気筒」と、2.5リッターベースの「ハイブリッド」の2種類。

2リッターのノーマルエンジンにはFFの2WDと4WDがあり、ハイブリッドは後輪をモーターで駆動する4WDのみだ。今回の試乗はハイブリッドがメインだが、2リッターにも触れておこう。

新型ハリアーに搭載されているエンジンは、トヨタ 新型ヴォクシー&新型ノアと基本的に同じ。最高出力は151馬力(6,100rpm)、最大トルクは19.7kg-m(3,800rpm)になる。車両重量も新型ヴォクシー&新型ノアと同等だ。

トヨタ 新型 ハリアー「ELEGANCE」[2.0ガソリン車/ボディカラー:ダークブラウンメタリック]トヨタ 新型 ハリアー「ELEGANCE」[2.0ガソリン車/ボディカラー:ダークブラウンメタリック]トヨタ 新型 ハリアー「ELEGANCE」[2.0ガソリン車/ボディカラー:ダークブラウンメタリック]トヨタ 新型 ハリアー「ELEGANCE」[2.0ガソリン車/ボディカラー:ダークブラウンメタリック]トヨタ 新型 ハリアー「ELEGANCE」[2.0ガソリン車/ボディカラー:ダークブラウンメタリック]
トヨタ新型ハリアー<ガソリンモデル>ELEGANCE ボディカラー:ブラック  走行イメージ4
トヨタ新型ハリアー<ガソリンモデル>ELEGANCE ボディカラー:ブラック 走行イメージ7トヨタ新型ハリアー<ガソリンモデル>ELEGANCE ボディカラー:ブラック 走行イメージ2

ただし最終減速比は、新型ハリアーがローギヤード化されて加速力を高める設定になる。なので2リッターエンジンでも、実用的には力不足を感じない。2リッターエンジンは最大トルクを3,800rpmで発揮することもあり、クセがなくて扱いやすい。遮音対策も入念に行ったようで、同じエンジンを積んだ新型ヴォクシー&新型ノアに比べるとエンジン音も小さい。巡航状態では、直列4気筒であることをあまり意識しなかった。

しかし、この2リッターエンジンが新型ハリアーに相応しいかといえば、それは違うだろう。普通に加速する時でもアクセル開度は大きめになり、登坂路では直列4気筒のノイズも響く。新型ヴォクシー&新型ノアは多人数乗車や荷物の積載に重点を置いたミニバンだが、ハリアーは情緒が大切。少なくとも2.5リッターは欲しい。

そもそも2リッターを採用した理由は、ノーマルエンジンでも燃料消費量を抑え、75%のエコカー減税(2WDは免税)を達成するためのものだ。バブル景気とエコカー減税では、価値観が合わないだろう。

快適なのは“ハイブリッド”

トヨタ 新型ハリアー<ハイブリッド> エンジン

そこで新型ハリアーハイブリッドへと乗り替えると、2.5リッターにモーターの駆動力も加わり、動力性能は大幅に向上する。ノーマルエンジンでいえば3リッターに近い。

ハイブリッドだから、高回転域の吹け上がりはいま一歩。理想は滑らかに回る2リッタークラスのダウンサイジングターボだが、ハイブリッドらしく巡航時の静粛性は優れ、軽くアクセルペダルを踏み増した時も素早くモーターの駆動力が立ち上がる。2リッターのノーマルエンジンに比べると、豪華な雰囲気を味わえた。

走行安定性は、すべてのグレードにわたって良好だ。プラットフォームのベースになったヴァンガードも素性の良いクルマだが、新型ハリアーはさらに補強を加えている。今日のクルマらしく後輪の接地性を高め、操舵角に対して忠実に曲がる設定だ。

トヨタ新型ハリアー<ハイブリッド>PREMIUM “Advanced Packege”ボディカラー:スパークリングブラックパールクリスタルシャイン 走行イメージ3

前輪駆動の2WDでも不満はないが、ノーマルエンジンを積んだ4WDになると、さらに旋回軌跡を拡大させにくい。4WDは電子制御による多板クラッチ式だが、ハンドルの操舵角からドライバーが意図している走行ラインを想定。大回りになりそうな時は後輪の駆動力配分を増したり、内側のホイールにブレーキをかける。

こういった制御を行うことで、操舵角度に対して忠実に曲がれるように車両側がコントロールする仕組みだ。

トヨタ新型ハリアー<ハイブリッド>PREMIUM “Advanced Packege”ボディカラー:スパークリングブラックパールクリスタルシャイン 走行イメージ5

新型ハリアーハイブリッドは、ノーマルエンジンの2WDモデルよりは車両重量が200kg近く重いため、車両の動きが少し鈍めに感じたが、基本的には2WDに近い挙動を示す。

その意味では、ノーマルエンジンを積んだ4WDは、操舵感やコーナリングをスポーティに仕上げている。乗り心地は上級SUVとあって粗さは感じないが、路面上の段差を乗り越えた時などは、ショックの伝わり方がもう少しマイルドになると良い。

タイヤの指定空気圧は17インチが240kPa、18インチは220kPa。18インチを少し下げたから、さほど大きな差はない。そして乗り心地の硬さは、速度が高まるに連れて薄れてくる。

トヨタ新型ハリアー<ハイブリッド>PREMIUM “Advanced Packege”ボディカラー:スパークリングブラックパールクリスタルシャイン 走行イメージ6

その上でハイブリッドとノーマルエンジンを比べると、快適なのは“ハイブリッド”だ。

ボディの前側が持ち上がった時にはモーターの駆動力を少し緩め、下がった時には駆動力を強めることで、ボディを水平に保つ制御をしている。このバネ上制振制御はディーゼルエンジンを搭載したアベンシスの欧州仕様から採用が開始され、プリウスαを経てハリアーにも用いられた。モーターは反応が素早いため、より綿密な制御が可能になる。

車両重量の違いも乗り心地には有利に働く。なので推奨されるのもハイブリッド。燃費性能よりも、ハリアーの性格に合った動力性能と静粛性、乗り心地を備えているからだ。

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渡辺 陽一郎
筆者渡辺 陽一郎

1961年生まれ。自動車月刊誌の編集長を約10年務めた後、フリーランスのカーライフ・ジャーナリストに転向。「読者の皆さまに怪我を負わせない、損をさせないこと」が最も重要なテーマと考え、クルマを使う人達の視点から、問題提起のある執筆を心がけている。記事一覧を見る

樺田 卓也 (MOTA編集長)
監修者樺田 卓也 (MOTA編集長)

自動車業界歴25年。自動車に関わるリテール営業からサービス・商品企画などに長らく従事。昨今の自動車販売業界に精通し、売れ筋の車について豊富な知識を持つ。車を買う人・車を売る人、双方の視点を柔軟に持つ強力なブレイン。ユーザーにとって価値があるコンテンツ・サービスを提供することをモットーとしている。

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