トヨタ 新型クラウン 公道試乗│若返りを図り、スポーティサルーンに生まれ変わった15代目(1/2)
- 筆者: 河口 まなぶ
- カメラマン:小林 岳夫・茂呂 幸正
15代目 新型クラウンを公道で試す!
15代目となるトヨタ 新型クラウンを、ついに試乗する機会が訪れた。果たして新型はどんな印象なのか? 先日行われたプロトタイプの試乗会には行くことができなかったので、この日初めて目にして触れて走らせることになる。楽しみにしつつ、試乗会場である千葉郊外のかずさアカデミアパークに向かった。
そうして初めて目にしたクラウンは、以前よりだいぶスポーティになったと思えた。15代目となる今回の新型では、これまでのロイヤル、アスリート、そしてストレッチされたマジェスタといったラインナップを廃止。それに代わってボディは1つとして、標準車とスポーティなRSの2種類にモデルを大別する。しかしながら標準車でも随分とスポーティと感じるのはやはり、ボディレイアウトとデザインによるところが大きい。
デザインに賛否両論!?4ドアクーペ風の佇まいを手にした新型クラウン
全長先代に比べ15mm伸びただけだが、ホイールベースは70mmも伸びていることから分かるように、前後のオーバーハングは短くなっている。実際フロントタイヤの位置は先代から比べるとだいぶ前へ移動した。これに合わせてクラウン史上初の6ライトウインドウを採用したことで、横から見た時のイメージが大きく変わった。基本的なフォルムは大きく変わらないが、6ライトウインドウとなったことで4ドアクーペ的な佇まいを手にしたわけだ。
これによって確かにイマドキな感覚は手に入れたが、個人的にはこれまでクラウンのアイコンとも言えた太いCピラーが消滅したのは残念だと思った。確かに以前よりも軽快な感覚だが、同時にやや軽薄な感じがしなくもない。また6ライトウインドウとなったことで後ろ斜めから見た際に、やや腰高な感覚があることや、様々な線が走ってややゴチャゴチャしたデザインに見えるようにも感じた。
デザインで世界の高級車と対抗するには“和テイスト”も加えたい
とはいえ、例えばRSの派手なボディカラーのモデルなどを眺めると、欧州車にも負けないような押しの強さは確かにあるわけで、この辺りはクラウンというモデルが必死で若返りを図っている表れかもしれない。
実際にユーザーの平均年齢は66歳で、平均年齢を下げたい思いもある。また実際にクラウンが狙いたいのは平均年齢よりもう少し低い40代50代なのだが、このクラスを選ぶ際に輸入車を選んでいる背景も大いに関係するのだろう。しかもこのクラスの輸入車は当然のようにデザインにおいて高レベルなものが揃っている。
それだけに新型クラウンの今回のデザインには、欧州車に匹敵するスポーティさと若々しさを手に入れようという思いが強く感じられる。もっとも僕としてはそこに、何か焦りのようなものも感じてしまうのだが…。その意味でデザインは、もう1周考えを巡らせてこのスポーティさと若々しさに、日本的なものをプラスしても良かったようにも感じた。
インテリアの質感は安定のクラウンテイスト、しかし課題も・・・
インテリアに関しては、センターコンソールとダッシュボードに2段で大型のモニターを置いたのが印象的。基本上段にナビ画面を出しつつ、センターではエアコンの操作画面等を見やすく大きく映し出している。
またメーター内にも液晶パネルを入れるなどして、だいぶデジタルな感覚が増したが、個人的にはユーザーインターフェースとしての新しさは特に感じなかった。
一方で質感はさすがクラウンと思える部分がたくさんある。トリムやシートなどは上質で柔らかだし、センターコンソールの小物入れやドリンクホルダーの操作感や動作は、まるで油圧で動かしているかのように触感が徹底追求されており、タッチの良さを感じる。エアコン吹き出し口のスイングも、ホッとできる懐かしい高級感だ。
しかしながら、よく見ると素材の使い分けは徹底していて、あまり目がいかないところの樹脂パーツは安っぽかったりもする。それは仕方ないとしても、例えばUSBポート周りやパワーシートのスイッチなど、細かなところでもう少し品質を感じさせる仕上げをして欲しいと思えたのも事実だ。
正直、クラウンが目指す欧州のサルーンたちは、こうした部分は徹底しているのが実際だ。
愛車の売却を、もっと楽に!もっと高く!
-
一括査定はたくさんの買取店からの電話が面倒?
これまでの一括査定は、たくさんの買取店からの電話が面倒でした。MOTA車買取なら、最大20社の査定額をwebで簡単比較。やり取りするのは査定額上位の3社だけ。車の査定が楽に完結する仕組みです。
-
一括査定は本当に高く売れるの?
これまでは、買取店に会わないと査定額がわからず、比較がしづらい仕組みでした。MOTA車買取は最短3時間後、最大20社を簡単比較。加えて、買取店は査定額上位3社に選ばれるために競い合うから、どうしても高く売れてしまいます。