トヨタ カムリハイブリッド 試乗レポート/渡辺陽一郎(2/5)
- 筆者: 渡辺 陽一郎
- カメラマン:島村栄二/オートックワン編集部
V6エンジン並の快適な運転感覚を味わえる
しかし、先ごろ新型になった9代目カムリに試乗すると、流れが変わりつつあることを感じる。
ボディは相変わらず大柄で全長は4,825mm、全幅は1,825mmだ。
全幅はクラウンより30mm幅広く、全長は45mm短いだけ。フロントマスクやリヤビューが少し引き締まった印象だが、総じて「ミドルサイズセダンの拡大版」という印象を受ける。
流れが変わったと思えたのは運転感覚。
一番のセールスポイントは、直列4気筒の2.4リッターエンジンが、2.5リッターのハイブリッドに発展したことだ。北米では従来からノーマルエンジンとハイブリッドを用意していたが、日本仕様は従来型がノーマルエンジンのみで、新型はハイブリッドだけ。この差は大きい。
2.5リッターエンジンは、ハイブリッド専用として新開発された。駆動用のモーターと発電機を備え、発電しながらモーター駆動も同時に行える機能は、プリウスなどの従来型ハイブリッドと共通だ。
モーターとハイブリッド用のバッテリーは、SAIやレクサスHS250hと同じタイプを使う。それでもエンジンとモーター駆動を合算したシステム最高出力は、排気量の拡大によって205馬力と強力。2.4リッター版のSAIやレクサスHS250hを15馬力上まわる。
カムリハイブリッドのグレード構成は、16インチタイヤを装着したハイブリッド(304万円)、17インチのハイブリッドGパッケージ(317万円)、同レザーパッケージ(380万円)になる。
試乗したのは、17インチタイヤを履いた2グレードだ。
まずは動力性能だが、穏やかに発進すればモーターのみの駆動で時速40km前後まで車速を高める。この時の加速力は意外に力強い。
モーターの瞬発力が高いためでもあるが、先代型に対してボディの上側を約100kg軽量化したことも利いている。カムリのボディはSAIに比べると220mm長く、55mm幅広いが、車両重量は30kgほど軽い。
アクセルを深く踏まなくても十分な加速力が得られるから運転がしやすく、エンジンを駆動しないで走るために燃料の節約効果も大きい。
通常の走行における動力性能は、3リッター並みといえるだろう。高速道路における追い越しなどでアクセルを踏み込むと、ハイブリッド車ながら吹け上がりは機敏だ。
エンジンの性能をモーターが効果的にサポートして、活発に車速を高める。
ATは無段変速で、加速感は滑らか。高回転域になると4気筒エンジンの少しザラザラしたノイズを感じるが、音量は抑えられ音質も耳障りではない。アクセルペダルを深く踏み込まない限り、V型6気筒エンジン並みの快適な運転感覚を味わえる。
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