ミニバンの3列目席、一番快適なのはどれ?

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Lサイズミニバン最大の特徴は、やはり3列目シートの実用性、大人でもゆったりと座れる空間、シートのかけ心地の良さに尽きる。Mサイズボックス型でも無理なく座れるものの、その広さはLサイズにかなうはずもない。

そこで、Lサイズミニバンの代表格、トヨタ アルファード&ヴェルファイア、ホンダ オデッセイ、日産 エルグランドの3台を取り上げ、特に3列目シートの乗降性や、快適度について徹底チェックしてみた。

目次[閉じる]
  1. トヨタ アルファード&ヴェルファイアの3列シートを徹底検証
  2. ホンダ オデッセイの3列シートを徹底検証
  3. 日産 エルグランドの3列シートを徹底検証
  4. 3列目シートの快適度は2列目シートのタイプに大きく影響される
  5. 結論! Lサイズミニバンの3列目シートで最良の快適度を堪能させてくれるのは・・・!?

トヨタ アルファード&ヴェルファイアの3列シートを徹底検証

まずはVIP用途を含め、Lサイズボックス型ミニバンの絶対王者たるアルファード&ヴェルファイアだ。

ご存じの通り、アルファード&ヴェルファイアの2列目シートはベンチ、リラックスキャプテン、エグゼクティブパワー、そして最上級仕様のラウンジシートの4種類が用意されているが、3列目シートに関しては最大3人掛のベンチタイプ1種類。

乗降方法は、フロアへ、1段目350mm、2段目のフロア450mmとなる、やや高く、階段を2段上るようなステップを踏み、アクセスする。

2列目シートがリラックスキャプテン、エグゼクティブパワータイプなら、2列目シートウォークスルー操作(間口幅320~550mm/2列目シートのタイプによって異なる。キャプテンシートでもっとも広いのはリラックスキャプテンシートの355mm)と2・3列目シートスルー(スルー幅はそれぞれ100/145mm)で行える。

シートサイズは座面長460mm、座面幅560mm×2mm、背もたれ高600mm。身長172cmの筆者がフラットフロアの3列目シートに着座すれば、頭上に145mm、ひざ回りに最小130mm(2列目ベンチシート255mm)のスペースがあり、ひざ回りに関しては、2列目シートを前方スライドすることで拡大可能。着座時の自然なかけ心地、快適度に大きくかかわるヒール段差(フロアからシート座面前端までの高さ)は330mmだ。

トヨタ/アルファード
トヨタ アルファード
新車価格:
343.9万円1,607.2万円
中古価格:
20.8万円1,400万円
トヨタ/ヴェルファイア
トヨタ ヴェルファイア
新車価格:
343.9万円1,607.2万円
中古価格:
79.7万円41,314.6万円

ホンダ オデッセイの3列シートを徹底検証

オデッセイの3列目シートは、アルファード&ヴェルファイアと違い、床下格納方式を採用する。乗降方法は地上290mm!(アブソルート)という、ミニバンとしてもっとも低い部類のワンステップフロアに足を運び、2列目シートウォークスルー操作(間口幅160~380mm)、または2列目シートがキャプテンタイプで極上のかけ心地を保証してくれるプレミアムクレードルシートなら2・3列目シートスルー(スルー幅170mm)で快適に行える。

シートサイズは座面長530mm、座面幅600mm×2mm、背もたれ高540mm。背もたれの高さがライバルより不足気味なのは、床下収納を行うためと推測できる。身長172cmの筆者がフラットフロアの3列目シートに着座すれば、頭上に145mm、ひざ回りに最小120mm(2列目ベンチシート120mm)のスペースがあり、ひざ回りに関しては、2列目シートを前方スライドすることで拡大可能なのは、アルファード&ヴェルファイア同様だ。着座時の自然なかけ心地、快適度に大きくかかわるヒール段差もアルファード&ヴェルファイア同様の325mmである。

ホンダ/オデッセイ
ホンダ オデッセイ
新車価格:
303.5万円422.7万円
中古価格:
15.8万円518万円

日産 エルグランドの3列シートを徹底検証

エルグランドのフォールダウン格納方式を備えた3列目シートの乗降方法は、地上400mmのステップを踏み、そこから95mm高い地上495mmのフロアへ階段を2段上るような感じでアクセス。フロア地上高はつまり、この3台中、もっとも高い。2列目シートウォークインによる間口は最大410mmと広く、また、2列目シートがキャプテンシートなら、2・3列目シートスルー(スルー幅140mm)でも行える。

シートサイズは座面長480mm、座面幅1170mm、背もたれ高580mm。身長172cmの筆者がフラットフロアの3列目シートに着座すれば、頭上に140mm、ひざ回りに最小40mm(2列目シートを前方にスライドさせ、ひざ回りスペース260mm時で215mm)のスペースがあり、ひざ回りに関しては、2列目シートを前方スライドすることで拡大可能なのは、アルファード&ヴェルファイア同様だ。着座時の自然なかけ心地、快適度にかかわるヒール段差は285mmと低めである(ひざを立てた体育座りになりやすい)。

日産/エルグランド
日産 エルグランド
新車価格:
338万円831.6万円
中古価格:
10万円516.6万円

3列目シートの快適度は2列目シートのタイプに大きく影響される

以上が、各車の3列目シート乗降方法、3列目シートのスペックだが、まず言っておきたいのは、いかに大型のLサイズミニバンであっても、3列目シートの快適度は2列目シートのタイプに大きく影響されるということ。つまり、キャプテンシートなら前方見通し性や足の置き場に優れるものの、ベンチシートだといきなりシートバックが壁のように立ちはだかり、窮屈感はぬぐえず、2列目シートをウォークイン操作しないと降車できないもどかしさがある。

2列目シート下の足入れ性も、2列目シートが後端位置だと足の置き場の自由度で差が出る。アルファード&ヴェルファイアは文句なし。オデッセイは狭く、エルグランドはその中間という感じ。靴のつま先がふくらんでいるような靴でも足が2列目シート下の入れやすいのはアルファード&ヴェルファイアということになる。

結論! Lサイズミニバンの3列目シートで最良の快適度を堪能させてくれるのは・・・!?

さて、ここからは身長172cm、体重65kgの筆者が実際に3列目シートに着座したときのかけ心地、空間を含む快適度だが、やはりシートサイズのゆとり、クッション性の良さが際立つのはアルファード&ヴェルファイア。ひざ回りスペース、ヒール段差ともに十分で、くりかえすけれども、2列目シート下のつま先が余裕で入る点が好ましい。

次点はオデッセイ。シートのかけ心地はなかなかで、2列目シートを前方スライドさせ、シート下につま先を入れることなく着座する限りは、足元の自由度も高く、スペース的にも快適だ。

エルグランドはシートの分厚いクッション感は良しとしても、ヒール段差不足で、ライバル2台と比較すると、ひざを立て、お尻のみで体重を支えるような着座姿勢になるのが惜しい。

また、3列目シートの乗り心地そのものも、アルファード&ヴェルファイアが優位。ここだけの話、豪華なシートの重さ、重心の高さが原因で、路面によって微振動が発生しがちな上級キャプテンシートよりもむしろ快適だったりする。

オデッセイ・アブソルートの初期型は、全列ともに乗り心地はスポーティ、というか、硬く、特に3列目シートでは段差の乗り超えなどで突き上げ感があった。最新モデルでは多少、しなやかでマイルドな乗り心地に改善されてはいるものの、アルファード&ヴェルファイアのような、トヨタの上級セダン的乗り心地にリードされる印象だ。

エルグランドは2010年デビューと、もう10年近く前の基本設計。2013年デビューのオデッセイ、2015年デビューのアルファード&ヴェルファイアと比べ、もはやシャシーの古さが目立つ。特に3列目シートに関しては、路面によって粗さが気になる乗り心地なのである(デビュー当時はクラス最良の乗り心地だったのだが)。

よって、結論としては、Lサイズミニバンの3列目シートで最良の快適度を堪能させてくれるのは、絶対的人気、販売台数にリンクするアルファード&ヴェルファイア。もちろん、ドライバーズミニバンとしての走りの良さ、2列目シートまでの快適度なら、オデッセイが優位に立つのだが・・・。

[筆者:青山 尚暉]

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青山 尚暉
筆者青山 尚暉

学生時代はプロミュージシャン、その後自動車専門誌2誌の編集を経てフリーのモータージャーナリストに。現在は自動車業界だけでなく、愛犬のラブラドールとジャックラッセルとともに、愛犬との快適で安全なクルマ旅を提案するドッグライフプロデューサーとしても活動中。また、クルマのパッケージを寸法で比較するため、独自の計測ツールを開発。1台につき25項目以上を詳密計測。実用性の目安として、記事中で展開している。現在、自動車用純正ペット用アクセサリーの企画、開発も行う。日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員。記事一覧を見る

監修トクダ トオル (MOTA編集長)

新車の見積もりや値引き、中古車の問い合わせなど、自動車の購入に関するサポートを行っているMOTA(モータ)では、新型車や注目の自動車の解説記事、試乗レポートなど、最新の自動車記事を展開しており、それらの記事はMOTA編集部編集長の監修により、記事の企画・取材・編集など行っております。MOTA編集方針

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