幻の名車“トヨタ 2000GT”が復活!? 平成の技術が融合したレプリカ『R3000GT』とは

  • 筆者: 武内 祐徳(MOTA編集部)
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トヨタ 2000GTは、1967年に発売し、3年3ヶ月でわずか337台のみ生産された国内初の本格グランツーリスモ。「幻の名車」と呼ばれている名車を、平成の技術と組み合わせ、オリジナル以上のスペックで楽しんでほしい、そんな想いでロッキーオートが作り出したのがトヨタ 2000GTのレプリカ『ROCKY3000GT(R3000GT)』だ。

多くの人が憧れる名車を最新の技術で蘇らせ、オートエアコンやパワステなどの平成の装備で快適に乗ることができるR3000GTとは、一体どのような仕様なのか。

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目次[開く][閉じる]
  1. 超希少スーパーカー「トヨタ 2000GT」とは
  2. 再現性と快適性を両立させるためオリジナルフレームから製作
  3. 外見は当時のまま、平成の技術が詰まった中身
  4. 標準車スペック・価格

超希少スーパーカー「トヨタ 2000GT」とは

トヨタ2000GTは、1967年にトヨタ自動車によって発売されたスーパーカーであり、販売が終了した1970年までに生産された台数は337台しかない。

ヤマハ発動機の協力を得て開発され、直列6気筒DOHC 2000ccエンジンや4輪ダブルウィッシュボーンサスペンション、4輪ディスクブレーキ、ラジアルタイヤ、マグネシウムホイール、リトラクタブルヘッドランプなど、日本初の技術を多数採用している。

当時、欧州のスーパーカーに並ぶ性能(最高速度220km/h)を誇ったトヨタ2000GTは、台風が近づくという悪条件にも関わらずスピードトライアルにて、10,000マイル、15,000km、72時間という3つの世界記録と13の国際記録を樹立。そして様々なレースでも優勝を含め、多くの上位成績を残した。まさに名車と呼ぶに相応しいクルマだ。

再現性と快適性を両立させるためオリジナルフレームから製作

レプリカでは、元々ある車をベースに製作されることが多いが、今でも安心・快適に乗れるクルマとして復活させるためには、2000GTのボディライン、ドライビングポジションを崩さずに3000cc直列6気筒エンジン・平成のミッション・足回り・エアコンユニットを載せたいと製作陣は考えた。

しかし、当時のものよりボリュームのあるパーツをすべて載せて、日本の公道走行を可能にする基準を満たすにはフレームから作り直す必要があった。

そこで、トヨタ自動車のプロドライバーとして専属契約し、レーサーとしての仕事をこなしながら、トヨタ2000GTのテストドライバー、デザインアシスタントとして開発チームの一員であった細谷 四方洋氏がアドバイザーとして参加。

ヤマハ発動機やトヨタ自動車にも当時の設計原図が現像していない2000GTだが、細谷氏による監修のもと、1/1サイズの木製モックを作り、木型から精巧な「型」を作製しすることで、2000GTのボディラインを崩すことなく、再現することに成功したのだ。

オリジナルディメンションはボディをデータ化することにより再現性を高めており、ボディのほかにもドアやバックパネル・ボンネット等、もちろんデータ化して再現済み。

高い再現度を確保するためにパーツもオリジナル

フェンダーミラーやガラスモールバンパー、メッキベゼル、マフラー、ライトグリルなどは本物と同じ素材にてメッキをかけることで、当時の質感を損なうことなく再現しており、細部に至るパーツにもこだわった。

重要なアイコンとなるエンブレムも当時のエンブレムを製作していた七宝焼工場にて同じ製法で製作している。

それらのパーツも細谷氏に確認してもらいながら、職人が1台1台組んで造り上げているとのこと。

外見は当時のまま、平成の技術が詰まった中身

エンジンやトランスミッション、エアコン、パワーステアリング、電動チルト機構、3点シートベルト、足廻りなど平成のパーツが使用されている。その中でも注目はエンジンとインテリアだ。

トヨタ製の直列6気筒24バルブエンジンを搭載

搭載したエンジンは、スープラやアリストに採用されたトヨタの3000cc直列6気筒の2JZエンジン。オリジナルの1988cc直列6気筒のMF10型と同じ、直列6気筒エンジンを搭載。

可変バルブ機構VVT-i付き24V DOHCなど平成のエンジン技術が反映されており、排気量も当時のMF10型と比べ1.5倍の3000ccと余裕の走りが楽しめる。

エンジンの始動性や走行安定性も高く、アフターパーツも豊富であり、メンテナンス性も高いため安心して乗り続けられるのだ。

アナログと最新装備の融合したインテリア

オリジナルタイプの7連メーターを装備し、オートエアコンの吹き出し口や操作パネルなどを馴染むよう配置。

サイドブレーキも最新技術のフット式。乗り降り時などに空間を確保できるよう、旧車には無いハンドルの位置を調整できる電動チルト機構を標準装備。

平成のテクノロジーと当時の風格を融合させている。

007ボンドカーを再現したオープンボディも用意

ヨタ2000GTは、当時日本を舞台に撮影された映画007シリーズ「007は二度死ぬ」のポンドカーにも採用された。しかも、クーペボディの市販モデルに対し、映画に登場するのはオープン版。俳優が良く映るようにと、当時のトヨペットサービス綱島工場(綱島ワークス)にてわずか2台のみ製作された幻のモデルだ。

ロッキーオートでは、市販化されず終わった幻のオープン仕様をR3000GTで再現させた。フレームから新設計され強度も確保されており、オープンボディでもナンバーを取得したことで、公道走行可能となっている。

標準車スペック・価格

エンジン:直列6気筒3000cc(TOYOTA 2JZ)

トランスミッション:電子制御4速AT/5速MT

ステアリング:パワーアシスト式ラック&ピニオン

サスペンション:ダブルウィッシュボーン式コイルスプリング

ブレーキ:前後4輪ディスクブレーキ

燃料噴射:EFI(電子制御式燃料噴射装置)

駆動方式:FR

エアコン:オートエアコン

車両本体価格:2380万円(税別)

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筆者武内 祐徳(MOTA編集部)
樺田 卓也 (MOTA編集長)
監修者樺田 卓也 (MOTA編集長)

自動車業界歴25年。自動車に関わるリテール営業からサービス・商品企画などに長らく従事。昨今の自動車販売業界に精通し、売れ筋の車について豊富な知識を持つ。車を買う人・車を売る人、双方の視点を柔軟に持つ強力なブレイン。ユーザーにとって価値があるコンテンツ・サービスを提供することをモットーとしている。

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