誰もが驚いた! 歴史的1台「初代 スズキ ワゴンR」はあまりにも革新的だった!【I LOVE 軽カー】
- 筆者: 望月 達也(MOTA編集部)
「軽自動車」それは、日本独自の規格の中で成長してきた小さな自動車だ。限られた規格の中で生み出されたその車体には、日本人の英知が凝縮されている。「トール系」「ハイト系」「スーパーハイト系」「セダン」「SUV」などなど、現在ではその枠の中に多様なモデルが登場している。ここでは、そんな人々の生活を支える軽自動車にフォーカスしてお届けする。今回は、革新的な登場だった、「スズキ 初代ワゴンR」のお話。
今では、国内の新車販売の4割近くを占める軽自動車。その中で現在、多くのメーカーがしのぎを削り、今や軽自動車の定番ジャンルの1つであるハイトワゴン。このジャンルを30年近く前に確立したモデルこそ、1993年にスズキが発売開始した初代ワゴンRです。
これまでにない圧倒的な居住性と室内空間、高い利便性を誇った
今でこそ軽自動車は、普通車と比べ遜色ないサイズ・走行性能・安全性、そして利便性を誇りますが、それまでの軽自動車は、価格によって車格というヒエラルキーが存在していました。代表的なモデルで言うと、スズキ アルトやダイハツ ミラなどの軽商用車のボンネットバンといったところです。
それがこの初代ワゴンRの登場により一変したと言っても過言ではありません。
1990年の道路運送車両法改正に伴い、新規格適合車種として開発された初代ワゴンRは排気量を660ccへ拡大。併せてボディサイズも拡大し、それまで簡易的な乗り物というイメージだった軽自動車を、圧倒的な居住性と室内空間、高い利便性を誇る軽自動車としたのでした。
軽に見向きもしなかったユーザーすら初代ワゴンRには反応した
それまで軽自動車を見向きもしなかった乗用車ユーザーも、初代ワゴンRの革新性は一様に驚き、一気に売れ行きを伸ばしたのでした。
その後もワゴンRは着実に市場に浸透、ライバル車の開発を促しました。その時登場したのが、現在もライバル関係を築くダイハツ ムーヴ(1995~)です。この2台がしのぎを削り「軽自動車の時代」を築き上げたといっても過言ではありません。
このように初代ワゴンRは、それまでの「安かろう悪かろう」「ガマンして乗るクルマ」といった軽のマイナスイメージを根底から粉砕し、今の日本の軽自動車産業を活性化させた歴史的1台なのでした。
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