スズキ 新型スイフト[2013年マイナーチェンジ/デュアルジェットエンジン搭載車] 新型車解説(1/2)

スズキ 新型スイフト[2013年マイナーチェンジ/デュアルジェットエンジン搭載車] 新型車解説
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デュアルジェットエンジン搭載により、燃費「26.4km/L」(JC08モード)をマーク

スズキ スイフト(2013年マイナーチェンジ)デュアルインジェクション

「スズキがデュアルジェットエンジンの開発に成功した」と聞けば、いよいよ航空機のエンジンを手掛けたのか!?と思ってしまう。ジェットが2基となれば、かなり速そうだ。

“デュアルジェットエンジン”この凄い名称を与えられたエンジンは、2013年7月17日に発表されたスイフトのマイナーチェンジで搭載された。「JET」は噴射という意味だから、1気筒当たり2本のインジェクター(燃料消費量噴射装置)を備えている。

デュアルジェットエンジンは、直列4気筒の1.2リッターエンジンに大幅な改良が加えられており、燃費は「26.4km/L」(JC08モード)に達している。

2本のインジェクターを備える方式といえば、トヨタ86やスバルBRZが搭載する2リッターエンジン、トヨタクラウンアスリートやレクサスGS/ISが採用するFR用の3.5リッターエンジンがポピュラーな存在だ。D-4Sと呼ばれ、1本のインジェクターは吸気ポート、もう1本は燃焼室の内部に直接噴射することで、燃焼効率を向上させている。幅広い回転域で、排気量の割に高い動力性能を得ている。

しかし、スイフトが採用しているのは、吸気ポート噴射と燃焼室内の直接噴射を使い分けるタイプではない。吸気ポートに1気筒当たり2本のインジェクターを配置した。日産ジュークの1.5リッターエンジンが、2010年の登場時点で世界初採用した機能に近い。2本のインジェクターを用いることで微粒子化が促進され、燃料が燃えやすくなるために燃焼効率を高められる。これと併せて吸気ポートやピストンの形状も変更され、圧縮比は変更前の「11」に対して「12」まで高めることができた。

インジェクターの配置を燃焼室に近づけ、噴射タイミングを最適に行うことで燃料が気筒内に直入しやすくなることも特徴。気筒内の温度低減が可能になり、排気ガスの一部を気筒内に再循環させるクールドEGRも採用したので、燃焼温度をさらに下げることが可能になった。高圧縮比でもノッキングを生じにくい。

「デュアルジェットエンジン」×「エネチャージ」

アイドリングストップイメージエネチャージイメージ図エネチャージ説明図(発進時)エネチャージ説明図(減速時)

デュアルジェットエンジンでは、ワゴンRやスペーシアに搭載されているリチウムイオン電池を用いた「エネチャージ」も採用されている。減速時に電装品を作動させるための発電を行うことで、エンジンの発電負荷を低減させている。

アイドリングストップは、時速13km以下になるとエンジンが停止。アイドリングストップの時間を長引かせ、さらなる燃料消費量の節約を可能にしている。アイドリングストップ中にはエアコンが送風状態に切り替わるため、車内の温度が上昇しやすい。そこでエアコンの作動中に蓄冷材を冷凍させ、アイドリングストップ中はその冷気を車内に放出する。この「エコクール」を備えることで、エアコンを作動させるためにエンジンを始動する頻度が抑えられている。

エネチャージやエコクールは、ワゴンRなどに採用されている低燃費技術。これをデュアルジェットエンジンに組み合わせることで、「26.4km/L」もの燃費を達成している。この「26.4km/L」という数値は、1.3リッターエンジンをベースにした現行フィットハイブリッドと等しく、直列3気筒1リッターエンジンを搭載するミラージュの「27.2km/L」に迫る。

スズキ スイフト(2013年マイナーチェンジ)

ちなみに、従来型のアイドリングストップを備えたスイフトの燃費は「21.8km/L」。現行型は4.6km/L、比率に換算すれば21%上乗せされている。

デュアルジェットエンジンを搭載したスイフトの2WD仕様は、グレード名の末尾に「DJE」が付く。従来型のノーマルエンジンを搭載した仕様も継続して用意され、低燃費指向のアイドリングストップ装着車がDJEに発展したと考えれば良い。

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機種名

エンジン

駆動 方式

トランス

ミッション

JC08モード

走行燃費

(km/L)

平成27年度

燃費基準

エコカー減税

自動車取得税

自動車重量税

XG-DJE

XL-DJE

XS-DJE

K12B型

(デュアルジェット)

2WD

CVT

26.4

20%達成

免税

4WD

22.6

XG

XL

特別仕様車 スイフト RS

K12B型

2WD

5MT

19.4

CVT

20.6

達成

50%減税

K12B型

(デュアルジェット)

4WD

21.0

XS

K12B型

2WD

20.6

K12B型

(デュアルジェット)

4WD

21.0

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渡辺 陽一郎
筆者渡辺 陽一郎

1961年生まれ。自動車月刊誌の編集長を約10年務めた後、フリーランスのカーライフ・ジャーナリストに転向。「読者の皆さまに怪我を負わせない、損をさせないこと」が最も重要なテーマと考え、クルマを使う人達の視点から、問題提起のある執筆を心がけている。記事一覧を見る

樺田 卓也 (MOTA編集長)
監修者樺田 卓也 (MOTA編集長)

自動車業界歴25年。自動車に関わるリテール営業からサービス・商品企画などに長らく従事。昨今の自動車販売業界に精通し、売れ筋の車について豊富な知識を持つ。車を買う人・車を売る人、双方の視点を柔軟に持つ強力なブレイン。ユーザーにとって価値があるコンテンツ・サービスを提供することをモットーとしている。

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