レジェンドの市販化で大注目の自動運転! 現在の最適解は価格&機能含めレヴォーグ アイサイトXだった(1/2)
- 筆者: 青山 尚暉
- カメラマン:MOTA編集部
レジェンドに搭載された世界初の自動運転レベル3技術が大きな話題となっている。その目玉機能としてハンズオフ機能、いわゆる手放し運転が注目されているが、実はスカイラインハイブリッドにもレヴォーグにも搭載されている機能である。となると、一体この3台の先進安全装備の違いは一体なんであろうか? 気になる機能を横並びで比較してみると、現状レヴォーグが賢い選択という答えが見えてきた。一体なぜか!?
レジェンド最大の強みはアイズオフ機能! ライバルたちは必ず目線を前に
ホンダ 新型レジェンドに搭載された、自動運転レベル3(条件付き自動運転車/限定領域)を実現したホンダセンシングエリートの登場で、一気に注目が高まった先進運転支援機能。
今、日本で買える国産の新車のなかには、スバル レヴォーグのアイサイトX、そして日産 スカイラインのプロパイロット2.0と、ハンズオフ走行や自動レーンチェンジなどが備わっている。一見すると同じモノのように見えるかもしれないが、実際にできるコト、作動条件には違いがある。
レベル3はレジェンドだけ! アイサイトXとプロパイロット2.0は自動運転レベル2
まず、最初に断っておくと、ハンズオフ走行=自動運転、というのは間違い。プロパイロット2.0とアイサイトXについては、自動運転レベル2+、つまり自動運転の技術を活用した運転支援の範疇にある。自動運転と言えるのは、レベル3 (条件付き自動運転車/限定領域)のホンダセンシングエリートのみである。
ただし、ホンダセンシングエリートが、カーブの多い首都高C1などが作動条件から外れているように、いずれもきついカーブではハンズオフはできないと考えていい。
そしてレベル3はアイズオフ。つまりドライバーは前を向いている必要がない。レベル2+は、ハンズオフ走行が可能になっても、ドライバーは前を向いている必要がある点も、レベル2とレベル3の大きな違いになのである。
ちなみにこれらの先進車は、高精度3Dマップに加え、GPS、および準天頂衛星などを受信していることでは共通している。
ハンズオフ機能の作動条件は各社で大きな違いが
プロパイロット2.0は高速域のみ。対するアイサイトXは低速時で作動
さて日産 スカイラインハイブリッドに搭載されている、日本車初(デビュー当時)の高精度3Dマップと7個のカメラ。そしてソナーを使った高速道路のナビ連動ルート走行と同一車線でのハンズオフ機能の同時採用(世界初の快挙。2019年7月時点)したのがプロパイロット2.0だ。
ハンズオフも自動レーンチェンジも可能な”運転支援”とするのが正しいのだが、最大の売りであるハンズオフ運転は、約60~90km/hの速度域でのみ可能となる(±10km/hの猶予がある)。
次にステレオカメラ、前後4つのレーダーで常時、車体の360度をセンシングしているアイサイトXは、高速道路、自動車専用道路で約50km/h以下の渋滞時に限り、ハンズオフ走行が可能になる。
もちろん、それがカーブでもOKだ。言い換えれば、スカイラインのように約90km/hという速度では、ハンズオフ走行はできないという違いがある。
レジェンドは125キロまで可能! さらに高速渋滞時はクルマ自らが運転
一方、前部のカメラ2基、前後5基のミリ波レーダー、さらのライダーという超高価な赤外線(レーザー)センサーを前後に5基搭載することで車両周囲360度を常時監視するのがホンダセンシングエリートだ。
高速道路、バイパスなどの自動車専用道路で、ACCの設定上限速度である125km/hまでの速度域でハンズオフ走行が可能。と、ここまでは、実は自動運転レベル2+の範疇である。
ホンダセンシングエリートが自動運転レベル3を実現したのはここからで、いよいよトラフィックジャムパイロット(渋滞運転機能)が作動。作動条件は一度、車速が30km/h以下に落ち、システムが前後車両などを判断し、渋滞(限定領域)と判定した上で、約50km/hまでの車速域となる。
違反行為を堂々と! レベル3作動中はナビ操作や動画鑑賞もイケる
であれば、アイサイトXとほぼ同じじゃないかと思うかも知れないが、そこはレベル3だ。アイサイトXはドライバーが前を向いていないといけないのに対して(カメラでモニターされている)、ホンダセンシングエリートはついにというべきか、ハンズオフ+アイズオフが可能。
そう、アイズオフとは、ドライバーは前を向いている必要はなく(システムの要求によってすぐに運転ができることが必須だが)、ナビ画面で映画を鑑賞したり、ナビ設定が堂々とできることを言う。
繰り返しになるが、プロパイロット2.0とアイサイトXはハンズオフのみが、ある条件下で可能になる“運転支援機能”=自動運転レベル2+。その先を行く、アイズオフまでOKなのが、自動運転レベル3のホンダセンシングエリートというワケである。
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